値上げ再び
新年度が始まりましたね。
そして今月は値上げラッシュですね。
生活必需品が多いですから節約は難しいでしょう。
今のところ、価格転嫁が進んだのは
円安・原材料費の高止まり・運送コストUP
の分ぐらいですかね。
大企業は人件費もUPしてますが・・・
それでもまだ半分の企業が賃上げできていませんし、電気代なんてまったくONされていない企業が大多数ですからね。
まだまだ値上げ余地が残っていると思っておいた方がいいかもしれません。
気になるのは今後は中小零細企業の倒産や廃業により低価格での調達が出来なくなることが確定的だということです。
なにしろ、政治家をはじめとして国策はゾンビ企業淘汰論が大勢を占めておりますから。
個人的には、ゾンビ企業淘汰論については懐疑的です。
というのも・・・
かつて、浜口雄幸や井上準之助がやらかした大失敗と同じ方向性になるからです。
特に舌鋒鋭く批判したのが石橋湛山でした。
金解禁はいわゆる通貨高政策といえます。
今の日本では、金利を引き上げて円高基調を目指せという声が強いですが、国内需要が弱いのは浜口雄幸の時代と同じです。
国内単独で見た場合、どちらの時代もデフレ基調であり、今の物価高はあくまでも海外要因からになります。
さて。当時の日本経済は歴史が示すように大沈没してしまい、餓死者や娘の身売り等、極貧状態に陥っていくことになります。
※)なぜかこの辺りの歴史を詳述する教科書はないのですが・・・
こののち、高橋是清のリフレ政策によって経済が持ち直すのですが、それだけでは貧困層を十分には救えませんでした。
結局、不平不満が解消されることはなく、やがて226等のクーデターを生み、軍部の台頭が政治を抑え込むことになりました。
腐敗政治を憎んだという思想が背景にあるのは確かですが、そもそも政治不信を招いた根源は、国民が極貧生活に追いやられたことです。
根源は経済にあるわけで、それゆえ海外に活路を求め戦争を仕掛けていくことになったのです。
今の日本に戦争を仕掛ける力はないですし、当時とは産業構造も価値観も変わってきています。
まったく同じ流れにはならないとは思いますけれども・・・
それでもある程度は似たような展開になると思います。
浜口雄幸や井上準之助は、
弱った企業が市場から淘汰されることで強い企業が生き残り、やがて強い経済になる。
とも主張していました。
でも、実際には大量の失業者が出て個人消費が激減。
強い企業もダメージを受けてしまったのです。
歴史的には失敗したゾンビ企業淘汰政策。
現代であれば大丈夫と考えられる根拠はどこにあるんでしょうねえ?
しがないオッサンにサポートが頂けるとは、思ってはおりませんが、万が一、サポートして頂くようなことがあれば、研究用書籍の購入費に充当させて頂きます。