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数・単位・暦等のおはなし(2)

 数のお話、第2話です。
みなさんは、どれぐらいの桁数の数まで数えることが出来るでしょうか?
私は、小学1年生の時に学研教育出版の「科学と学習」で位の数え方を学んだおかげで漢字表記で一通りは全部諳んじられるようになりました。

でも、私たちが日常生活で扱うお金の額とか仕事で使う数字はせいぜい億単位までです。よほどの世界的企業であれば、兆単位のお話もあるのかもしれませんが・・・そんなケースは稀でしょう。
ですから、位取りをいくら覚えたところで日常生活で役に立つことは無いのですけどね・・・
でもまあ、話のネタぐらいにはなる・・・
ような気が・・・ま、まあ、ヨシとしとこう。(笑)

ということで(何が、ということなのでしょう? (←自虐ツッコミ))
兆以上の位取りについては覚えられたらラッキーぐらいに割り切って読み進めてください。

日本での位取りですが、基本、十進法位取りというものになります。
(多くの国々でも同じだと思いますが・・・)

その中で、一桁ずつ位取り表記が変化するのが、

一の位、十の位、百の位、千の位

になります。

それ以降は、一十百千を位の前につけて四桁ずつ位取りの名前を変えていく方式になります。
この辺り、三桁ずつの英語表記とは考え方が違ってきますね。

一万、十万、百万、千万

次が、

一億、十億、百億、千億

という感じです。

ではいよいよ、本格的な位取り表記を見ていきましょう。

万  億  兆  けい
がい  じょ  じょう
こう  かん
せい  さい  ごく
恒河沙ごうがしゃ
阿僧祗あそうぎ
那由他なゆた
不可思議ふかしぎ
無量大数むりょうたいすう

となります。
私は、各行ごとに覚えましたねえ。。。

一体全体、誰がこんな複雑な命名をしたのか不思議ですが、江戸時代に吉田光由が中国の数学書「算法統宗」を元に記述した「塵劫記」に、この名が出ているそうです。
大本となった「算法統宗」も「書経」などのいくつかの中国古典からの抜粋だそうですので、相当に古い時代からこういった記述があったようですね。

なお、位取りの語源については、当時も調べたのですが良く分かっていません。

一応、分かっているものだけを列挙していくと・・・

十・・・・・完全という意味。両手の指が10本あるから。

百・・・・・多いという意味。

兆・・・・・亀甲占いから。
      多くの亀裂が走った時の形が「兆」の文字の
      原型とされています。
      ひび割れの数が、目茶苦茶多いことから来て
      いるそうです。

垓・・・・・とても広大な土地という意味です。

恒河沙・・・恒河(ガンジス河)の砂の数ほど多い。

阿僧祇・・・阿は無、僧祇は数。
      二つ合わせて無数、数えきれない。

いかがでしたでしょう?
覚えられそうでしょうか?

ちなみに、英語圏の記事からの抜粋も紹介しておきます。
(当時の記事は細かく雑談を展開しているので、今回の記事は総集編的にまとめております。)

一   ・・・   one
十   ・・・   ten
百   ・・・   hundred (完全な)
千   ・・・   thousand (無数の)
百万  ・・・   million (たぐいまれな)
十億  ・・・   billion (膨大な)
兆   ・・・   trillion
千兆  ・・・   quadrillion
百京  ・・・   quintillion
十垓  ・・・   sextillion
杼   ・・・   septillion
千杼  ・・・   octillion
百穣  ・・・   nonillion 
澗   ・・・   undecillion
千澗  ・・・   duodecillion

こちらの由来については、大雑把です。
詳しい方がいらっしゃれば、ご教示をお願いしたいところです。
ある程度までは、ラテン語の数字から来ていると考えられます。

1 uni
2 bi
3 tri
4 quadr
5 quinqu
6 sext or hexa
7 sept or hepta
8 oct
9 nona
10 deca

例えば、billion は bi-million millionの次、2を表わすbiが頭につく。
だから、その次が3を表わす tri-million で trillion。
以下、繰り返していく感じです。

さて、大きい数を扱いましたので、次は小さい数の位取りです。
この記事だけで過去記事の3回分ですね。
説明や雑談部分を端折ると1回で済むんだ、と苦笑い中です。

  十で分割するという意味
りん 麦程度の小ささ
もう 細い毛
  生糸の細さ
こつ 蚕が吐く糸
  かすかな、わずかな。
せん 語源不明
しゃ 語源不明
じん ちり
あい ほこり
びょう 語源不明不明
ばく  ほとんどなにもない
模糊もこ ハッキリしない様子
逡巡しゅんじゅん 後ろに下がる
須臾しゅゆ 語源不明
瞬息しゅんそく 瞬きの時間
弾指だんし 指をはじく時間
刹那せつな 指をはじく時間より短い
六徳りっとく語源不明
きょ 語源不明
くう 語源不明
せい 語源不明
じょう 語源不明

こちらは、私も覚えていません。
最後の方なんか空気清浄機みたいですよね。(笑)

でもまあ、曖昧模糊とか塵埃にまみれてという感じで、こちらの小さい方の位取りのほうが、小説とかで良く用いられる単語が多い気がします。

次回は、単位の方に話を進めていきます。


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