岡村靖幸2019FALLツアー「やばいよ!この気持ち」@ZeppDiverCity Tokyo(10月19日)

 少し日が経ちましたが、先週の土曜日10月19日にお台場のZeppDiverCity TOKYOで開催された岡村ちゃんのDATEっちゅう名前のライブに行ってきました。春ツアー「セレブリティ」から約半年の月日がたちまして、その間、待ち遠しいな、早く秋にならないかな、とずっと指折り数えていました。そして10月19日に念願のDATEの日を迎えた訳です。
 いつも春と秋の年2回のツアーがあるのですが、去年は秋のツアーはお休みでした。だから今年ももしかしたら秋ツアーお休みかな?と不安に感じていましたが、それは全くの杞憂におわりました。19日が近くなるにつれて「ああ、今回のDATEはどんな感じになるんだろう、どんな服着ていこう❤」とワクワクドキドキの時間を過ごしていた私。
 今年はちょっと体調を崩したりいろいろあってライブもいけないかな?なんて心配してましたが、10月に入ってさらに体調も安定したので、当日は元気な状態で会場に向かったのです。
 会場のZeppDiverCityについたら、岡村ちゃんのDATE開催を知らせる告知がモニターに映し出されていて、もう、テンションが一気にあがりました。
 「ああ、やっと岡村ちゃんに会える!」そんな気持ちが身体からわき上がるのを実感したのです。

  今回は少し遅めにチケットをとったこともあり、整理番号もあまり良くない番号でしたが、それでも真ん中よりやや前よりの列の下手側に場所をとることができました。スタンディングのライブは一昨年の秋以来だったので自分の体力がもつか心配でしたが、やはりホールとは別の臨場感や熱気があるので、チケットとって良かったな、としみじみ思いにふけっていたら、オープニングの照明と映像とSEの演出がカーテンに映し出されて、カーテンが開くと同時に1曲目を歌う岡村ちゃんと岡村バンドのみなさんが登場したのです。

 オープニングの曲は、昔からの馴染みの曲で何回もDATEで聴いている曲でしたが、アレンジがさらにカッコ良くって、「ちょっと、本当にツアタイ通りに『やばいよ!この気持ち』な内容になりそうじゃない?」とかなり舞い上がってしまいました。

 今回、曲と曲のつなぎがシームレスになっていて、それもカッコ良かったし、セトリの中でもう定番になっている曲も前回のツアーよりもさらに洗練かつ先鋭されたアレンジになっていて、この人はどこまでも最新版への更新に挑戦し続けているんだな、と岡村ちゃんの音楽および表現の貪欲さ、向上することへの邁進の姿勢に改めて尊敬の念をいだいたのです。

 約30年ぶりに生パフォーマンスした曲もあり、それは岡村ちゃんの音域や声の表現を駆使したボーカルに圧倒される曲なんですが、若い頃CDで聴いてた時は若さからくる情熱の方が大きくでて、当時の彼と同世代の若い男性が書くラブソングとはかなり違う印象がありました。人によっては暑苦しいと感じる曲だったかもしれません(でも私はその情熱的な曲がとても好きだったのですが)。今回、パフォーマンスした際の印象は当時の熱を維持したまま、でも、とても円熟した大人の深い情愛たっぷりのラブソングに仕上がってました。とはいえ、歌詞自体は若い青年の純な片思いの感情を綴っているものなので、大人の深い色気と瑞々しい若さが同居するという、その微妙なバランスが心地良く心の襞に浸透する楽曲になっていました。終盤のシャウトとかはもう言葉で表現するのがもったいないくらい、とても崇高な姿と歌声だったのです。

 前回の「セレブリティ」ツアーでも感じましたが、50代という年齢を感じさせない青年性、少年性を維持しながらもしっかりと年を重ねてきて自身と世界をみつめてきて熟成させた大人の表現力がほどよい感じにミックスされてきて、でも、落ちつきすぎてる訳でなく、若さの特権と思われる激情や純粋な部分もちゃんと宝物のように持っているんだな、と感じました。一言でいうとあまりのかっこよさに惚れ直してしまったということですが(苦笑)

 で、今回は事前に新曲の発表もなかったし、定番の曲+レア曲の組み合わせのセトリなのかな・・・、でも、それでも毎回違う曲のように新鮮なものをみせてくれるのは、さすが岡村ちゃんだわぁ・・・、なんて思ってアンコールの前に考えてたら、とても大きなサプライズが待っていたのです。

 岡村ちゃんはライブ中MCを一切しない人でバックバンドのベース担当の横倉和夫さんがMCをされるのですが、横倉さんがアンコールの時に「今夜はスペシャルゲストをお呼びしています!ライムスターの皆さんです!」と皆に告げ、ライムスターのメンバーと岡村ちゃんが登場したのです。もう会場は「きゃー!」の黄色い大歓声につつまれました。岡村ちゃんとライムスターの宇多丸さんは今年ラジオで共演を2回ほどされていて、つい最近は宇多丸さんが岡村ちゃんにラップを伝授するという企画をラジオでやったというのもあって、「え、岡村ちゃん、マジでラップやってくれるの!」と私を含めベイベの皆は狂喜した訳です。で、さらに宇多丸さんの説明がつづき、ライムスターと岡村ちゃんがコラボして新曲を制作して、それを19日に初披露そしてMVもこの初披露の時に一緒に撮影ということが話され、「え、え、マジですか?本当にやばいよ~!」な状態になりました。

 ユニット名(その後、配信されたニュースではコードネームとなってました)は「岡村靖幸さらにライムスター」、曲名は「マクガフィン」と紹介され、初披露の「マクガフィン」のパフォーマンスが始まったわけです。宇多丸さんいわく宇宙初披露のパフォーマンスでしたが、めちゃめちゃクールでした。カッコ良かったという言葉じゃ本当に足りないっていうくらい凄かった。何がよかったっていうと岡村ちゃんはじめステージ上のみんなが凄く楽しそうにしてたのが良かったです。曲の途中で宇多丸さんが「騒げ~!」と煽る、それに応えるベイベたち、とても最高で貴重な風景でした。

 岡村ちゃんをみていて思うのは、本当にいつも活力を与えてもらえてるなってことです。どんな理不尽なことがあっても自分を信じていれば、なんとか前に進める、勇気や信念を持ち続けるのは大変だけど、でも、もうちょっと頑張ってみようっと、少し背中を押してもらえてるな、ていう感じ。でも、その頑張りは決して強要ではない、精神論や根性論ではないのです。なんだろう、そっと後ろから見守ってくれていて、なおかつ、しんどそうな時は「無理しすぎなくていいから」と寄り添ってくれる温かさを感じ包まれている気分になるんですよね。

 ある意味、日本の男性としては珍しく母性の面を強く持った方なのではないかと思うのです。でも男性としての魅力もかなりある、本当にふしぎな存在です。彼が性的な表現を前面に出したパフォーマンスをしてもセクハラとならないのは、女性を見下してるところが一切ないし、同等というか、さらに言うと女性に対して敬意の念をもってくれているのかな、と感じられる点が多いからでしょうか。もちろん、彼と同性の男性に対しても敬意をもって接しているのもはっきりとわかるのです。性別関係なく、接する人たちに対して丁寧に相手をみつめている印象がするのです。で、そこには嘘が感じられない、だから安心できるのかと。

 ミステリアスで不思議な存在ではある岡村ちゃんだけど、DATEでは多様な顔をだし、そして私たちベイベに手をひろげて迎えてくれるようなパフォーマンスをみせる。それに対して、私(たち)はカッコイイ!とテンションをあげて興奮してハイテンションになりながらも、本当はゆったりと岡村ちゃんに身を預けているんだなと思うのです。

 今回のツアー、10月29日の中野サンプラザ公演も行く予定です。その時また更に進化した岡村ちゃんをみることができるのではないかと今から楽しみです。

DATE終了後に撮影したピーチマーク。

会場に入る前にみたお台場の夕焼け。神秘的で綺麗でした。

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