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「ハンバーグは美味しいよ」 フリーレン世界の謎

 『葬送のフリーレン』アニメ放映でのハンバーグエピソード。ハンバーグという料理の存在について世界観が甘いという批判が一部で盛り上がった。実際には現実の世界の言語、文字、単位系からアイテムまで登場していて隠してる訳でもないけどそこまで指摘されているケースは見かけない。

「現代」とつながっている世界観設定

・地名や名前はドイツ語、英語系が混ざっていてドイツ語系のアルファベットが普通に使われている
・ハイターの眼鏡は至って現代的なものに見える。というかガラス類全般に現代的。複雑な意匠のガラス食器もある
・プリンやパフェ、ハンバーグなどの存在
・「ゴリラ」がインパクトある言葉とされるが、あの世界において「ゴリラ」が何を意味すると理解されているかは触れられていない
・原作第16話 SI単位系(キロメートル)を使ってくるフリーレン。ちなみにアニメ版8話11分50秒付近でそのセリフがあるけど探知距離は変更されている

フリーレン世界がどのようなものであるのか

 女神が世界創生をしたとされていてその姿は見られないものの聖典を通じての魔法の発動や加護を通じて「力」の存在は示されている。
 そして魔力を元にした生命体である魔物が存在しており人を捕食している。その魔物が二足歩行の人型で人の言葉を操ることで人の捕食を有利に行うという進化を遂げたものが魔族とされる。
 人類は長命種(エルフ、ドワーフ)と短命種(と便宜上呼んでおく。原作、アニメとも作中で一般的な人類の呼称は出てきていない)に分かれている一方で動物は大型化したものや双頭、キメラ化したものが存在していて食肉にもなっている。その一方で普通の家畜もいる。

考えられる「世界」の姿

 一番シンプルな説明はこれだろう。
・世界観を容易に理解されるように現代の言葉や単位など用いる「翻案」して見せているだけ

 とは言えそれ以外の設定の可能性も少なくとも2つほど考えられるのでハンバーグの存在=手抜きではなく意図的な「世界観」の可能性は否定できないはず。

・人類が一度滅亡仕掛けた後の復興した世界でSI単位系や言葉、文字、科学技術の一部などが伝わっている。その復興に「女神」と呼ばれるようになった存在が関わっていて魔力と呼ぶ特殊な力が生まれ、その魔力に依存する生命体系が発展して人類を捕食する食物連鎖の頂点を占める状態に至っている世界
・ある種のシミュレーション世界だが実行環境は現時点では明かされていない。その実行環境を司るのが「女神」であり、そこで意図的に人類と魔力生命体が併置されている世界

 最後のものは「こんにちは、世界」とか言いたくなるのであまり採用したくないので個人的には二番目、遥か未来の世界の話だったらいいなとは思っている。

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