【SUPER GT Rd.8 もてぎ300kmレースハイライト】
1年の集大成となる最終戦、GRAND FINAL。GT500とGT300ともにタイトル争いがかかった一戦は最後まで目の離せないレースとなりました。
TOP3
GT500
最終戦のトップチェッカーを受けたのは36号車au TOM'S GR Supra(坪井/宮田)!チャンピオンがかかったこのレースを、優勝で飾ることができました。
2位には23号車MOTUL AUTECH Nissan Z(松田/クインタレッリ)、そして3位には17号車Astemo NSX-GT(塚越/松下)が入りNSXラストランの表彰台に登ってくれました!
GT300
そしてGT300優勝を飾ったのは今シーズ初優勝となった88号車JLOCランボルギーニGT3(小暮/元嶋)!小暮はGT500では通算9勝を飾ってますが、なんと今回がGT300での初優勝、そして元嶋はこれがSUPER GT参戦8シーズン目にして初優勝!嬉しい勝利で2023年を締め括りました。
2位に入ったのは65号車LEON PYRAMID AMG(蒲生/篠原)!開幕戦以来の表彰台、そして3位には6号車DOBOT Audi R8 LMS(片山/メリ)が今季3度目の3位表彰台に上り、海外メーカーが表彰台を独占する形になりました。
最終リザルト/ハイライト
レースを終えてのリザルトは以下の通り。
レースは序盤から波乱の模様を呈します。スタート前から何やら怪しい雲が空を覆ってましたが、それでもなんとかドライコンディションでスタート。
GT500はポールの3号車Niterra Z(千代)がホールショットを奪い、その後ろでは17号車Astemo NSX(松下)を36号車au TOM'S()が攻め立て、ターン2−3間のストレートで今度は17号車が3号車を真後ろで捉え臨戦体制を見せる、非常にバチバチな争いで始まりました。
一方GT300はPPの2号車muta GR86がホールショットを奪い、逆転タイトルに向けて最後の望みを繋げていきます。
しかし数周もするとホームストレートだけで雨が降り出します。
幸い長くは続かずウェットタイヤ装着までには至りませんでしたが、決して空が晴れるわけではありません。これが後にあんなことになるとは…
10周辺りから面白かったのはGT500のバトル。37号車Deloitte TOM'S(笹原)vs38号車ZENT CERUMO(石浦)。38号車の石浦はなんとしても引退レースの立川に繋ぐ必要があったため、応援していたファンもピットにいるチームスタッフもヒヤヒヤだったでしょう。サイドバイサイドの連続でしたが、お互いにしっかりとスペースを残した、非常にクリーンなバトルでそれは見応え抜群でした。
更にその前方では39号車DENSO KOBELCO SARD(関口)vs16号車ARTA(大津)の激しい争い。こちらも非常にクリーンなバトルで、現地で観られていた方はバトルが並んで観れて迫力があったのではないのでしょうか?
そして上位では17号車Astemo(松下)と36号車au TOM'S(坪井)によるせめぎ合い。松下もなんとかポジションを守ろうと頑張りますが、最後は坪井に軍配が上がり36号車が2位へ浮上。これで順位上は自力チャンピオンを確定できる位置となりました。
レースも3分の1を超えたところで、38号車ZENTがピットイン。ドライバーを石浦から遂にラストダンス、立川へスイッチします。
レースも中盤を過ぎて落ち着きはしつつも場所によっては激しいバトルが続きます。序盤にも観られた37号車Deloitte TOM'Sと39号車SARDが再びサイドバイサイド。今度は両者ともドライバーが変わって37号車はアレジ、39号車は中山でしたが、アレジがターン1-2を見事なラインでアウトサイドから中山をオーバーテイク!非常に勢いがあるものでした。
しかしその裏でなんとGT500の64号車Modulo NSXとGT300の360号車RUNUP GT-Rが接触!360号車はなんとか走り出しましたが、64号車は右リアを大きく破損。動き出せずFCY導入となり、64号車はリタイアとなりました。NSX-GTラストランを最後まで走らせられず、悔しい終わりとなってしまいました。
レースも終盤に差し掛かり、激しくなってきたのは3位争い。一旦沈んだ17号車Astemo(塚越)が23号車MOTUL(高星)を抜いて3番手へ浮上!
そして残り10周となったところでなんと…雨が降り出しました…
しかし雨もなんのその!引退ドライバー立川は果敢に攻めてポジションを上げていきます。
とは言いつつも、雨は激しくなりコンディションも悪化。しかもオーバルの内側は雨で外側の区間はドライという謎なシチュエーション。各チームも判断に困りますが、3位を走っていた17号車Astemoや24号車Realizeはピットに入りウェットへ交換!17号車は3位表彰台の可能性を失うリスクを承知で勝負に出ます。
GT300勢もウェットタイヤを選んで優勝しないチャンピオンに望みがない2号車mutaも履き替えます。
そして…最終戦はやっぱり何かが起きます。
トップを走り優勝しないとチャンピオンの望みがない3号車Niterra Z、なんと雨に脚を取られスピンしグラベルへ!
幸い牽引されてレース復帰は出来たものの、順位を大きく落としてしまいチャンピオンの可能性をこれで失ってしまいました。残り4周では取り返せない。
この3号車の脱落でトップは36号車au TOM'Sの手に。後方からウェットに履き替えた17号車Astemoがハイペースで順位を上げてきますが、最終的には1号車MARELLI Zを捉え3位まで挽回するのが精一杯。
最終的にはGT500を36号車が逃げ切り、GT300は88号車JLOCランボルギーニが優勝を飾りました。
この結果、両クラスのチャンピオンが決定(最終戦だから当然か)。
GT500クラスは優勝した36号車au TOM'S、GT300クラスはポイントを取れば確定だった52号車埼玉GBが無理をせず着実に確実な走りを展開し7位フィニッシュで見事栄冠を掴み取りました!
また38号車ZENTの立川も最後の雨を無事に走り抜き11位でチェッカーを受け最後のレースを走り終えました。
さて、これでSUPER GT、2023年のシーズン全日程を走り終えました。
今シーズンは開幕の岡山から雨が降ったり第3戦鈴鹿でも大きなクラッシュがあったり、なかなかクリーンなレースが少なく、最後のもてぎも雨に惑わされ非常に難しいシーズンでした。
その中で各チームやドライバー、プロモーション関係者、そして現地に赴いたファンの皆さんには本当にご苦労様でしたと伝えたい思いです。
また別の機会にSUPER GT 2023年レビュー投稿はやりたいと思います。
が、来シーズンがどうなるか?今からもう楽しみですね(^^)
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