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【WRC Rd.2 ラリースウェーデン🇸🇪Day3ハイライト】

雪上でのカレンダー屈指の高速ラリーもDay3まで15ステージが終了。現在総合トップを走るのは2017年ラリーフィンランド🇫🇮以来の優勝を狙うエサペカ・ラッピ🇫🇮(ヒョンデ)。その後ろをラリー1初表彰台を目指すアドリアン・フルモー🇫🇷(Mスポーツフォード)が2番手、そしてチャンピオン候補のエルフィン・エヴァンス🇬🇧(TGR)が3番手に続くオーダーになってます。

波乱だらけだった前日から一転、Day3は晴天にも恵まれ全体的に比較的落ち着いた展開の1日となりました。その中でショッキングだったのは勝田貴元🇯🇵(TGR)のデイリタイア。Day2を2番手で終え、Day3最初のSS9でトップのラッピとの差を0.9秒にまで縮め逆転を狙ったSS10でしたが、スタートからスプリット1の計測地点を通過する前の早い段階で映し出されたのは雪壁に乗り上げてスタックしまっている勝田の姿でした。

初優勝を狙える力強い走りを見せてましたが、ラッピと激しく争ってプッシュする走りを求められる緊張感のある状況の中で非常に残念な結果となりました。
総合優勝の芽はなくなりましたが、今年から新しくなったポイントシステムにより、日曜日に頑張れば最大で12ptは獲得することも可能となってます。今後に繋いでいくためにも、最終日Day4はこの12ptを掴みに行って欲しいですね。

この勝田のデイリタイアにより後続とのギャップに余裕が出来たラッピは7年振りの優勝に向けて堅実な走りへスイッチ。SS10の時点で2位フルモーまでは1分30秒と大きな差があったので各SS余裕を持った走行し、最終的には1分6秒差で盤石な体制を築きます。
一方で2位フルモーと3位エヴァンスは急接近。
Day2終了時点で23.7秒あった2人の差はDay3終了時点で16.7秒まで縮まりました。エヴァンスが逆転2位浮上となるのか、それともフルモーが初表彰台を2位で飾るのか、この2人の戦いは最終のSS18まで続きそうですね。

WRC2クラスのトップはオリバー・ソルベルグ🇸🇪(Toksport/シュコダ)。Day3も前半はやや飛ばしてましたが、午後ループからは少し抑え気味の堅実な走りへスイッチ。2位はサミ・パヤリ🇫🇮(GRヤリス)が続きますがその差は1分12秒と大きく離れました。3位のゲオルグ・リンナマエ🇪🇪(GRヤリス)はパヤリまで僅か0.2秒と僅差の戦いになって来ました。最終日の3ステージで逆転がとなるかどうか注目していきたいところです。

日本人勢の状況は山本が現在WRC2クラス10番手に、小暮はDay2の後退から挽回を図ってましたがSS14でコースオフを喫しデイリタイア。WRC2デビューレースはなかなかうまくいきません。
山本もSS14で雪に隠れた岩を踏んでしまい足回りを損傷。しかしスロー走行ながらもSS15まで走りきりデイリタイアは免れました。
最終日Day4も最後まで力強く走り抜いて欲しいですね。

新ポイントシステムによる土曜日までの暫定ポイントはこちら。

WRCクラス勢が悉く後退を喫したため5位以降はWRC2勢が占めるまさかのトップ10となりました。
しかしこのポイントは日曜日も完走しないと割り当てられず、あくまで暫定。最後まで気を抜くことは出来ません。
今回はDay2, 3でデイリタイアを喫したり後退したWRCクラスが何台もいるため、スーパーサンデーポイントを皆本気で狙いに行くことになるでしょう。勝田には何としてもここで大きくポイントを獲得して鬱憤を晴らして欲しいですね。
残すはいよいよ日曜日の3ステージ、最後までどんなドラマが待っているのか?注目していきましょう。


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