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【WRC Rd.9 ラリーフィンランド🇫🇮Day1, 2ハイライト🚗💨】

Day1は1ステージのみのためDay2とまとめてハイライト。
10ステージを終えて総合トップに立つのは王者カッレ・ロバンペラ🇫🇮(TGR)。2番手のエヴァンス🇬🇧(TGR)に対し8秒のリードを築きます。ラリー1にステップアップして以来、このフィンランドでは2022年の2位がベストリザルト。母国ラリー初優勝に向け、ここまで非常に良い流れで走ることが出来てます。
3番手にはオジェ🇫🇷(TGR)が続き、TGRの1-2-3体制でDay2を終えました。

このDay2は朝から雨が降り注ぎ非常に難しいステージになり、波乱の連続となりました。
第一走者のヌービル👓(ヒョンデ)はSS2フィニッシュ後のインタビューで「コンディションがとにかく悪い。何度も車が曲がらない場面があったし、時には大きくスライドすることもあった。コントロール失うし、とにかくタフだった。」とコメント。走順が1番目とはいえ、ポイントリーダーのヌービルがこう語ると言うことはかなり酷かったと想像できます。

そしてこのSS2ではラリー1初参戦のパヤリ🇫🇮(TGR)が木々に囲まれた森のセクションで2度もスピンを喫し、1度目はノーダメージでしたが2度目は左リアを損傷。幸い足回りには問題なかったので走行は続けられましたがいきなりウィングを失うことになりました。

SS3ではヌービルが左に曲がらないといけないジャンクションでノートを誤ったのかまさかの直進。タイムを失ってしまいます。これがなければDay2は2番手か3番手で終えていたかもしれないですね。そう考えると今回のヌービルは第1走者の割には非常に良いペースで走ることが出来ているのが伺えます。

そしてこのSS3ではチャンピオン争いをしているタナック🇪🇪(ヒョンデ)が高速の左コーナーでオーバースピードだったのかリアが流れて土手から落ちてしまいそのまま横転、そのまま転がっていった先に立っていた木を激しくヒット。非常に激しいヒットだったので当然デイリタイヤ、タナックは問題ありませんでしたがコ・ドライバーのヤルヴェオヤは病院へ送られることになりました。ヤルヴェオヤの無事を祈るところです。

そしてSS5ではここまで順調に走っていたように思えた勝田貴元🇯🇵(TGR)も餌食となります。雨でコンディションの変化が激しく、森の中でリアが流れてしまい左リアを木に激しくヒットしてしまいます。
このSS5の後にはミッドデイサービスも設けられていたので、なんとか応急処置をしてサービスまで戻ることを試みましたがリエゾンで左リアがサスペンションから完全に外れ落ちてしまい、敢えなくデイリタイアとなりました。

調子が良かっただけに勝田のリタイアは非常に残念ではありましたが、デイリタイアが決まった後コ・ドライバーのジョンストンと2人で近くのバス停のベンチにしょんぼりと座り込み、リポーターも「あー、バスを待ってますねー。」と伝えるシーンは思わず笑ってしまいました(^◇^;)

昼休みを挟んで午後のループに入りますが、SS6でもドラマが。母国ラリーのラッピ🇫🇮(ヒョンデ)も森の中で深くなった轍に脚を取られ跳ねてしまい、コントロールを失って右リアとフロントを木に激しくヒット。しばらく走行しましたが続行は難しいと判断、途中のジャンクションで走路から外れこちらもデイリタイアを選択しました。このセクションは普段車が通らない道なのか他と比べて土質が異なり非常に難しかったと思います。その上雨で路面コンディションも悪かったのも重なって起きたアクシデントだったのではないでしょうか。ラッピは母国で悔しいデイリタイアになりましたが、ヒョンデにとっても3台中2台がこのDay2で消えてしまったのはマニュファクチャラーランキングに対し非常に痛手となりました。

様々なアクシデントがあった1日でしたが一方で非常に喜ばしい瞬間も。このフィンランドでラリー1デビューのパヤリ、なんとSS9ではオジェやロバンペラを下し初のラリー1ステージウィンを飾りました!
SS2でのクラッシュの影響もありSS5までの午前ループはタイムを出せませんでしたが、ミッドデイサービスで修復してから午後は好転。SS2と同じステージを走るSS6ではロバンペラから2.4秒落ちのステージ2位、そしてSS9ではオジェを0.5秒差で上回りステージウィンを飾りました。今後の走りがさらに楽しみですね。

このDay2を終えての総合順位はこちら。

タイトル争いを考えるとタナックのリタイアは非常に痛いものになりました。こうなるとエヴァンスは確実に表彰台で終えてランキング2位を取り返しヌービルに少しでも接近したいところ。一方ヌービルは第一走者でありミスもありながら現在総合4番手につけているのは非常に力強くTGRからすると手強い存在だと思います。ヒョンデが2台リタイアした時点でTGRのマニュファクチャラースタンディングスでの逆転は硬いので、Day3でTGRがどう動くのかは注目どころかもしれません。

さて、Day3は6ステージ144.22kmを予定。午前と午後同じ3ステージを走るのですがいずれも18.94km、20.19km、32.98kmの長めのステージとなります。Day2は9ステージにも関わらず総ステージ距離は116.33kmなので、Day3の方がステージ数は少ないですが距離は長いです。このDay3の順位で暫定のサタデーポイントも決まるので非常に重要な1日となります。各陣営どう作戦を組んで挑むのか、目が離せません!


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