デザイン思考とは?

ネット記事より。
デザイン思考とは、「ユーザーも気づかない本質的なニーズを見つけ、変革させるイノベーション思考」のこと。
アート思考が、実現性やニーズに関係なく、自分の自由な発想を起点にアイデアを創出するのに対して、デザイン思考は、ユーザーやクライアントのニーズを基盤にアイデアを創出する。

(時代背景)
デザイナーの考え方であるデザイン思考(デザインシンキング)が注目されるようになったのは、時代の変化により、ビジネスのあり方も変わってきたことが一番の理由になる。社会環境は大きく様変わりし、これまでの常識が通用しなくなっている。Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をとった「VUCA(ブーカ)」という言葉が示すように、経済状況はますます混迷を極めている。多様化し、複雑化した昨今では、仮説を立てたら即座にプロトタイプをリリースし、高速でサイクルを回していくことが求められていて、それに合った思考がデザイン思考だと言える。

◾︎デザイン思考のプロセス(ハーバード大学のハッソ・プラットナー教授が掲げる「デザイン思考の5段階」)

1.共感 (Empathise)
ユーザーはなぜそのサービスが欲しいのか、サービスを手に入れた先に何を求めているのかを想像する。「ユーザー第一主義」と「ユーザーに共感する」というのは全く別で、ユーザーが語る言葉を鵜呑みにするのではなく、自分が本当にユーザーの気持ちになった時、どんな感情を抱いていて思考をするのか、そこまで徹底的になりきることが大切。

2.定義 (Define)
多くの場合、ユーザーは自分が求めているニーズの本質を理解していないことが多い。つまり、「大きなベッドが買いたい」という顕在的なニーズを聞いて終わるのではなく、その先の「忙しい日々でも快適な眠りを作りたい」という潜在的なニーズを探り、最適解を考え抜くのがここでいう定義である。

3.概念化 (Ideate)
定義されたお題に対し、具体的なアプローチを洗い出す。ブレインストーミングなどの手法を使って概念化するのが一般的である。質よりも量を出すことが重要で、思いつく限り、次々とアイデアを出す。その後、分類して収束させ、形にしていく。

4.試作 (Prototype)
試作では、概念化したものが動くように実装していく。動かすことが第一目的であるため、なるべく時間とコストをかけずに、最初の試作品を作る。プロトタイプは売り上げを出すのではなく、今まで見えなかった課題点を浮き彫りにすることがゴールである。

5.テスト (Test)
プロトタイピングしたものを、市場にリリースし、ユーザーのフィードバックをもらう。改めて定義で洗い出したニーズに見合ったものになっているかチェックする。最終のアウトプットは真新しいものでなくても問題ない。大切なことは、本質を捉えてユーザーのニーズを落とし込めていることの方が重要であるからである。

(デザイン思考の効用)
①”とりあえず”アイデアを提案する習慣がつく
②多様な意見を受け入れる力が身につく

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