モブサイコ100 3巻21話 「キミの超能力。私の研究室で…」

アニメだと6話「不調和〜成るために〜」にあたるストーリーのお話をします。

21話で、鬼瓦が裏番を探しに肉改部を尋ねるシーンがあります。その時、脳電部達はババ抜きをしているのですが、猿田がババを引き、次のコマで猿田が引いたババのカードがアップになります。

一方律は、密裏さんから覚醒ラボの名刺を受け取り、その名刺を眺めて考えを巡らせています。

流れを整理すると、猿田のババのカードのコマの次に、同じ様な構図で、律が持っている名刺のコマに移っています。

これは、"律のしている行為"と"その時の心情"を表すための演出だと思いました。

まず"行為"について。ババ=ジョーカーには、道化、偽装という意味があります。
律がこの名刺を手に入れられたのは、密裏さんが律の事をモブと勘違いしているからです。
律はその事に気付いていますが、超能力を手に入れる為に、モブの振り(=偽装)をします。

そして"心情"について。このババの絵柄ですが、悪魔が自分で心臓を刺し、その心臓は体外に出てしまっています。
この心臓を、心情に置き換えると、律は自分の心を刺している。心は律の中には無い。
つまり、律は自分を押し殺している、あるいは自分の本質に気付けておらず、心が望む様に行動出来ていない。自分を見失っている状態を、この絵柄で表していると思いました。

ここまで読んで頂きありがとうございます。
初投稿は短めに、演出面のみの考察をしてみました。次回も読んで頂けたら嬉しいです。