サイリウム芸を磨くならアイマス現場なのか

コロナ禍になって僕の見に行ってるアイドルグループのいくつかでライブの観覧スタイルが変化した。オタクの声出しやリフトなどが禁じられ光り物、いわゆるペンライトやサイリウムを持ってライブを見るということが増えた。

アイドル現場って元々みんなサイリウム降ってるんじゃないの?と、思っているかもしれないがそうじゃなかった。僕もアイドル現場に詳しくない頃はそう思っていたのだが全てのアイドルグループがサイリウム振る現場ではなかった。大きなホール等でライブをする地上と呼ばれるようなグループや、メンバーカラーがハッキリしたキラキラ系とも呼ばれる王道系アイドルグループ以外はあまり使ってなかったのだ。あらためて言葉にすると、僕はあまり王道系のアイドルグループを見てなかったような気がする。

それが2020年夏以降にライブにおいては多くのグループでペンライトやサイリウムが推奨されている。そもそも、王道系のではないアイドルグループで禁止されてないサイリウムやペンライトの使用が少なかったかは予測でしかないが、そもそも会場が狭いライブハウスではそこまでアピールしなくても見える距離だったとか、リフトやモッシュも含め観客の自由な移動が出来たから推しの近くへ行くことが出来たからとか、サーフやダイブするオタクが降ってくるから持ってると上のオタクを怪我させるかもしれないからとか、色々考えられるが、ほとんど使われていなかった理由がコロナ禍の観覧マナーの変化によって使用推奨される環境に変化したからだと思う。

ちなみに僕はアイドルオタクとなる前は声優やアニソン歌手のライブによく通うアニソン現場のオタクだったので、光りものを振る現場はよく行っていた。足繁く通っていた2015年前後は多色発光するペンライト(通称キンブレ)が進化して色んなメーカーから色んな種類発売されていたので、各アーティストもグッズとして色んなバリエーションを販売していた為、現場へ行くたびにブレードが増えていった。だいたい8〜12色の発光でそのアーティストのライブでよく使われるメンバーカラーや曲のカラーが設定され、グループ毎にグッズの発光色の組み合わせや順番は違ったりした。

グッズペンライトの真価は発光色と言うより筒など反射部のデザインにあると思う。形状が独特なアーティストもいれば、筒の中のシートデザインがワンマンやツアーやる度に新商品として出てくるグループもいた。筒だけをグッズとして売っているグループも居た。

実際、横浜アリーナとか埼玉スーパーアリーナとかの規模のライブで筒の中のシートがどこのアーティストのかなんて演者には一切見えないだろうし、周りのオタクがどんなシート使ってるかなんて気にしてないと思うが、当時から複数のアーティストを見に行くDD(そんな概念はアニソン現場だとほとんどなかったが)だったので、持ってるグッズの筒のアーティストがいない現場だと無地の筒に変えてどこのオタクであるか気配を消していた。シャツとか他のグッズでどこのおたくかバレてると思うが、関係ないアーティストのグッズはマナー違反だと思ってたので。

グッズじゃないペンライトは今やドンキなどの量販店でも普通に扱ってるが、サイリウム専門店へ行くと無地(白)のシートや、他の単色のシートや単色で輝度変更可能なペンライトなども売っていた。東京だと秋葉原や池袋、大阪だと日本橋にある「でらなんなん」なんかにはよく行った。折ると薬剤が混ざりあって発光するケミカルライトとも言われるサイリウムを買いに行っていたので。主に高輝度オレンジであるUOまたは大閃光オレンジを買いに行っていた。

アニソン現場だと昔から推し曲などで高まるとUOを折るという文化があったのでライブの度に50本とか折っていた。イントロで折り、1サビ2サビ落ちサビと各サビの度に2本ずつ折ると1曲で8本とか折ることもあった。アイマスのライブなんてめちゃくちゃ折った。

アイマス現場のライブはUOだけではなく、ペンライトの進化に伴いオタクのサイリウム芸も進化するという現場であった。何せ1回のライブで30人以上のメンバーが入れ替わりで出てきたりするのでサイリウムの色替えも間に合わないので、公式で全メンバー分の色のペンライトとコマンダーの様に肩掛けでそれを抜き差しできる装備を売っていたりした。

自分の推し以外の時も色を合わせて振るという文化はアニソン現場だと普通に感じていたが、アイドル現場だとあまりその文化がなくて寂しい気もする。早替えが必要なときはともかく、この曲は落ちサビでこのメンバーが歌う!みたいなのがわかりやすい曲はみんなで同じ色を振ることでもっと一体感出してもいいんじゃないかなと個人的には思う。アイドル現場は生誕祭等で生誕祭の主役メンバーの色のサイリウムが配られてみんなで折るみたいなことは有るが、そういうことを除けば推し色以外を振ることにそんなに抵抗が有るのだろうかとも思う。

個人的には、各曲のパート分けを覚えて音ゲーの様に歌ってるメンバーカラーの色のサイリウムに変えるということをたまにしてるが、あまり見ないし面白いからみんなもっとやって欲しい。

また、アイマスの話に戻ってしまうが、我那覇響(cv:沼倉愛美)の「Rebellion」という曲が歌詞の一部のフレーズである『真実の赤』に合わせてメンバーカラーの浅葱色(水色)から赤に変えるという芸がある。他にもアイマスのシンデレラガールズには小早川紗枝(cv:立花理香)の「花簪HANAKANZASHI」は曲の中の歌詞に出てくる四季に合わせて色を変えるという流れがある。

※動画の2:10頃からのサイリウムチェンジが真実の赤

推しを推しているアピールのメンバーカラーも大事だと思うが、サイリウム振ってライブを楽しむのであれば歌詞に合わせて一斉に変えるという遊びもしたいところである。できるなら「あそこのオタクのサイリウム芸の一体感すげーな!」と言われる統一感を出したいと思うので現場のオタクで何かやりたい。


※注釈(権利関係に関するやつ)

ちなみに僕は通称キンブレを販売しているルイファンジャパンの回し者ではないし、キングブレード及びキンブレは同社の登録商標で、一般名称としてはLEDペンライトです。
同様に、サイリウムはアメリカのオムニグローコーポレーションの登録商標です。日本だと株式会社ルミカの商品名からルミカライトと呼ばれることもありますが、ケミカルライトというのが一般名称の様です。

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