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優秀な者を高い地位につけ、大きな権限を持たせさえすればそれでよいのか。

経営理論なるものを書き表すならば「優秀な者を高い地位につけ、大きな権限を持たせることである」にいい尽くされるということであるが、ここでこう疑問が出るであろう。

「その優秀な者(一人なのか複数なのかはさておき)を高い地位に就けたとしても、大多数の従業員、現場を回す一人一人のレベルが上がらなければ何も変わらないのではないか」

答えよう。ここでいう「優秀な者+高い地位」とは、現場を回す一人一人にプラスの影響を及ぼし得る程の優秀な者に、誰も逆らえないほどの高い地位を与えるということである。実際には、単に優秀なだけで、現場の一人一人に影響を与えることなどできない。会社がとてつもなく高い地位を与え、その地位を持って何かしらの働きかけを現場にするのである。いかに優秀な人材であっても、地位の高さが中途半端であったり、(よくあると思うのだが)優秀ではあるが何らかの理由で地位が与えられないというのであれば、それこそ彼の影響力などゼロに等しい。つまりはせっかくの優秀な人材を生かせず、優秀な人材などいないに等しくなる。

優秀な人材がいない会社、あるいはいてもいないに等しい会社は、変化の激しい時代の波に飲まれ、早晩地上から消滅するであろう。

最初の問いに戻ろう。優秀な者を高い地位につけ、大きな権限を持たせさえすればそれでよいのか。その通り。ただし中途半端な高さの地位ではダメだ、ということである。


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