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OLDIES GOODIES #4_ザ・ビーチボーイズ特集2

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪
フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ グッディーズ」第四週目は、前週の「ザ・ビーチボーイズ特集」を引き継いで、更にディープな60年代サーフミュージックブームの核心へ。
当時、ビーチボーイズと並ぶ人気を誇ったサーフィン・グループ、ジャン&ディーンのナンバーを中心に、ホンデルズ、ザ・サファリーズ、ベンチャーズ、ザ・シャングリラス他、もちろんザ・ビーチボーイズの代表作もたっぷりと選曲。最後は次週に繋ぐザ・ローリングストーンズ&ビートルズの「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」でフィニッシュ。
早くも60年代ミュージックの含蓄ある音楽番組として定着してきた。ますます濃厚に和気あいあいと、古き良き音楽への旅は続く。

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Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)こんにちは、ばんばひろふみです。

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)今日はどういう感じでいきましょうか。

大幸)1963年にビーチボーイズからサーフミュージックブームが起こりました。

ばんばん)先週ビーチボーイズ特集しましたね。

大幸)はい。それをもう少し続けて、ビーチボーイズともう一つ、ジャン&ディーン(※注釈1)というグループを紹介したいなと。

ばんばん)二人組のね。

大幸)はい。ジャン&ディーンが歌った全米1位シングル「サーフ・シティ」、この曲はビーチボーイズのリーダー、ブライアン・ウィルソンがコーラスに入って、曲も書いて、プロデューサーもしています。

TR-1 Surf City /Jan & Dean

(※注釈1)ジャン&ディーン(Jan&Dean)は、アメリカの男性デュオ。1959年にデビューし、1960年代前半にサーフィン&ホッドロッド・サウンドで人気を博した。代表作は「サーフ・シティ」、「デッドマンズ・カーブ」「パサディナのおばあちゃん」。同時期のサーフミュージックを代表するビーチ・ボーイズと影響を与え合った。

大幸)ビーチボーイズっぽいですよね。

ばんばん)これ、ビーチボーイズも歌ってますよね?

大幸)はい。それも聴きます?

ばんばん)あ、いいですね(笑)。本家を聴きましょう。

TR-2  Surf City / The Beach Boys

ばんばん)やっぱりビーチボーイズはビーチボーイズですね。

大幸)はい。それでジャン&ディーンが次にヒットさせた曲が「デッドマンズ・カーブ」という。

ばんばん)これは車の歌?

大幸)そう。ここから、サーフィンミュージックからいわゆるホットロッドに変わる時期ですね。その後、本当にジャン&ディーンの一人が交通事故で意識不明になってしまうんです。

ばんばん)えっ、そうなんですか!?  ほんでもう活動が終わってしまう!?

大幸)はい。確かジャンの方だったと思うんですけどね。では、そのジャン&ディーンの「デッドマンズ・カーブ」を聴いてください。

TR-3 Dead Man’s Curve / Jan & Dean

大幸)「デッドマンズ・カーブ」の後、ジャン&ディーンで一番ヒットした曲が、「パサデナのおばあちゃん」。

ばんばん)日本では、これしかないですよね。

大幸)うん、まあそうですね。これに似せてあのスパイダーズ(※注釈2)が「ひろさきのおばあちゃん」っていう、エレクトリックおばあちゃんという曲を出しましたね。

ばんばん)♪~ひろさきのおばあちゃん、ドシテラベナ~♪

二人)(笑) 

大幸)彼らもこれをオマージュしてるんです。じゃあそのジャン&ディーンの 「パサデナのおばあちゃん」聴いてください。

TR-4  The Little Old Lady From Pasadena(パサデナのおばあちゃん)/Jan & Dean

(※注釈2)ザ・スパイダース(The Spiders)は、日本のGS(グループサウンズ)のバンド。1961年、田辺昭知が結成。ジャッキー吉川とブルー・コメッツと共にGSの礎を築いた。ヒット曲に「夕陽が泣いている」「あの時君は若かった」など。当時、音楽の先端であったビートルズ、ローリング・ストーンズなどに強く影響を受けていた。一方、堺正章、井上順、かまやつひろしの三人を中心にコミカルな要素も持った人気グループだった。

大幸)ジャン&ディーンの中に「ホノルルルル」っていう曲があるんです。

ばんばん)これ、僕は知らなかったです。

大幸)僕はホノルルという単語をこれで覚えました(笑)

ばんばん)あぁ、なるほどね。

大幸)たぶん、♪ホノルルルル♪っていう、なんか語呂合わせみたいな感じで・・・。まあ、その「ホノルルルル」を聴いてみてください。

TR-5  Honolulu Lulu / Jan & Dean

大幸)それでこの頃流行ったホットロッドミュージックの中に「リトル・ホンダ」という曲があって、これであのバイクのホンダが有名になったという。

ばんばん)これは、あのバイクのホンダが名前元なんですね。

大幸)そうです。だからホンダのバイクが有名になったんです。この「リトルホンダ」という曲はビーチボーイズが作ってるんですけど、ビーチボーイズの前に実はホンデルズ(※注釈3)っていう、ホンダとハンドルをかけたようなグループがいたんですよ。「リトル・ホンダ」はホンデルズの方がたぶんオリジナルだったと思います。では、まずザ・ホンデルズの「リトル・ホンダ」、続けてビーチボーイズの「リトル・ホンダ」を聴いてください。

TR-6  Little Honda / The hondells
TR-7  Little Honda / The Beach Boys

(※注釈3)ホンデルズ(The hondells):1960年初頭、サーフィン、ホットロッド系のバンドが数多く生まれてきた。そのいくつかは実際にはないバンドをでっち上げ、レコードを作った。そんな中、ブライアン・ウィルソンの共同制作者だったゲイリー・アッシャーが、唯一チャートで成功を収めたのがこのホンデルズ。名前はバイクのホンダとハンドルの合成語。

大幸)で、その頃にちょうどテレビ番組で「カレン」っていう女の子の番組(※注釈4)があったんですけども。

ばんばん)あぁ、日本でもやってました。僕も観てました。主題歌も大ヒットしましたね。

大幸)そう。その主題歌を歌ってるのがザ・サファリーズ(※注釈5)なんです。ザ・サファリーズが、元々あの「ワイプ・アウト」っていうザ・ベンチャーズがやっている曲のオリジナルなんですよ。

ばんばん)はは~。

大幸)ではまず、ザ・サファリーズの「ワイプ・アウト」、それからザ・ベンチャーズの「ワイプ・アウト」を続けて聴いてください。

TR-8  Wipe Out / The Surfaris
TR-9  Wipe Out / The Ventures

(※注釈4)「カレン」:1960年代には、アメリカのホームドラマがそのまま日本で放映されることも多かった。この「カレン」は、16歳のデビー・ワトソン扮する「カレン」が繰り広げるホームコメディー。1965年にフジTV系列で放映されていた。

(※注釈5)ザ・サファリーズ(The Surfaris)は、アメリカのサーフロックバンド。1962年、当時ハイスクールの学生だったメンバーによって結成され、1963年にリリースした「Wipe Out」が全米No.1となった。

大幸)それで、そのテレビ番組でヒットした「カレン」という曲を「ザ・サファリーズがやってるので聴いてみてください。

ばんばん)これは歌?

大幸)はい、歌入りです。

ばんばん)ですよね。だからインストゥルメンタル(バンド演奏のみ)ではなかったわけですね。

大幸)最初はインストゥルメンタル(バンド演奏)のみだったと思います。あの頃はね、ごちゃ混ぜだったんですよ。

ばんばん)なるほどね。

大幸)フィル・スペクターなんかも、最初のシングル盤のB面はフィル・スペクター・インストゥルメントでやってますから。

ばんばん)あ~、そうですか。

大幸)あと、エリック・クラプトンも最初のヤード・バーズの時のヒット曲のB面は、もうずっとブルーズを弾きまくってますから(笑)

ばんばん)延々弾いてるわけですか。

大幸)そうなんです。ただ弾いてるだけの曲です。あの頃はもうなんでもありみたいになってましたね(笑)。ではザ・サファリーズの「カレン」を聴いてください。

TR-10  The Surfaris / Karen

大幸)で、この頃にホットロッドの中で一番日本でヒットした曲があるんです。ロニー&ザ・デイトナス(※注釈6)っていうグループの「GTOでぶっ飛ばせ」っていう曲。

ばんばん)なんか、タイトルからしてすごいですね。

大幸)そうそう、それをちょっと聴いてみてください。

TR-11  G.T.O(GTOでぶっ飛ばせ)/ RONNY & THE DAYTONAS

(※注釈6)ロニー&ザ・デイトナス(RONNY & THE DAYTONAS )は、1960年代初頭のアメリカ人サーフロックグループ。1964年のデビューシングル「G.T.O」は、全米チャートでいきなり4位を記録。 100万枚以上を売り上げ、ゴールドディスクを受賞。

ばんばん)大幸さん、アレですね。やっぱりでもこの曲もビーチボーイズの影響大きいですね。

大幸)はい。で、この時女の子の、多分学生バンドだと思うんですけども、シャングリラス(※注釈7)っていうグループがいて。これ立川直樹さんがやってる「ラジオ・シャングリラ」(※注釈8)っていうラジオ番組があるんですけど、タイトルのシャングリラはこのシャングリラスから取ってるんです。

ばんばん)立川直樹さんと森永博志さんがやってるラジオ番組ね。あのタイトルはここからきてるんですか!

大幸)はい。で、さっきは「GTOでぶっ飛ばせ」でしたけど、このシャングリラスは「黒いブーツでぶっ飛ばせ」って曲を歌っています。英語名では「Leader of The Pac」なんですけど、まあそのかわいい女の子の曲を聴いてください。

TR-12  Leader of The Pack(黒いブーツでぶっ飛ばせ)/ The Shangri-las

(※注釈7)シャングリラス(The Shangri-las)は、1960年代に活躍したアメリカのアイドルグループ。1963年にハイスクールの同級生だったベティとメアリーのウェイス姉妹、メリーアンとマージのガンザー姉妹(双子)の四人によって結成されデビュー。1960年代のガールズポップグループの中でもカルト的人気を有する。当時の他のガールグループとは違う不良っぽさとワイルドさを全面に押し出し成功を収めた。歌の内容も思春期の孤独、疎外感、ワル(不良)をテーマにした陰影のある作品を出していた。

(※注釈8)「RADIO SHANGRI-LA」(ラジオシャングリラ)は、FM COCOLOのラジオトーク番組。2015年10月3日放送開始。番組DJを務める立川直樹と森永博志によるこだわりの選曲、細部にまでこだわったトークで音楽通に人気の番組。

大幸)「Leader of The Pack(黒いブ―ツでぶっ飛ばせ)」、ザ・シャングリラスでした。これは1964年の作品で全米1位になっています。

ばんばん)はぁ~、そうですか。

大幸)このザ・シャングリラスってグループは、この後にもう一曲ヒットします。1965年だったかな、「I Can Never Go Home Any More(家へは帰れない)」っていう曲。これたぶん聴いたら知ってると思います。では、その曲を聴いてください。

TR-13  I Can Never Go Home Any More(家へは帰れない)/ The Shangri-las

大幸)さて、またビーチボーイズに戻るんですけども、「サーファー・ガール」って曲。この曲は、ドラマーのデニス・ウィルソンが歌っています。

ばんばん)一番かっこよくて、一番アイドルっぽい人ですね。

大幸)そうそう。実は彼だけがサーファーだったんです。他は誰も泳げないという(笑)

ばんばん)(笑)。僕覚えてるのが、アルバムのジャケットは車にサーフボード積んで、メンバーが写ってましたよね。あれ見たら、全員サーフィン出来ると思いますよ(笑)

大幸)そうそう。サーファーじゃない人がサーフィン(ミュージック)をやるんですよね(笑)。だから、日本でもよく夏のイメージのあるアーティストいるじゃないですか、皆さん泳げない感じがしますけどね(笑)

ばんばん)あ〜、そうかぁ〜(爆笑)

大幸)まあ、僕がライブ行った時はドラムの彼が歌ってました。この曲、ザ・ビーチボーイズの「サーファー・ガール」をどうぞ。

TR-14  Surfer Girl / The Beach Boys

ばんばん)「サーファー・ガール」懐かしいですね〜。

大幸)はい。で、次は「ヘルプ・ミー・ロンダ」を。これ、僕よく高校時代バンドで演ってました。

ばんばん)これは、アルバムとシングルとバージョンが違うんですよね。

大幸)たぶん・・・、違うと思いますね。

ばんばん)この曲も全米1位になりましたよね。これはジャンとディーンも加わってるんですか?

大幸)いや加わってないです、これは。

ばんばん)そうですか。じゃあ、いきましょう。ザ・ビーチ・ボーイズで「ヘルプ・ミー・ロンダ」。

TR-15  Help me, Rohnda / The Beach Boys

大幸)この番組、一曲はビートルズの曲をかけるというコンセプトでやってますが、次はビートルズがザ・ローリングストーンズに曲を提供したという。

ばんばん)「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」(※注釈9)ですよね。

大幸)そう。

ばんばん)これ、すごいですよね。キースとミックの目の前でジョンとポールの二人が曲を書いたっていうのはホンマですかね~?

大幸)どうかな~? でもまあそうでしょう(笑)

ばんばん)せやけどビートルズはね、きっとこの曲はあまり重要じゃなくってリンゴに歌わせてるじゃないですか。それやから、あげちゃったんちゃいます?

大幸)いやいや、でもこれね、確かデビューしてすぐ発売中止になった気がします。

ばんばん)あ、このストーンズ?

大幸)はい。で、その後に「カモーン」っていう曲を出して。多分、ストーンズがもう少しブルースっぽいのがやりたいって言いだしたのかもしれないし。でもその後、一応これがデビュー曲になってるんですけどね。

ばんばん)は~ん。だから実はあんまり知られてないですよね。

大幸)はい。ということでストーンズは次の週にやろうとしています、私たちは。

ばんばん)来週お楽しみにって感じやね(笑)。このストーンズの「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」もかっこいいですよね。いきましょう!

TR-16  I wanna be your man(彼氏になりたい) / The Rolling Stones

(※注釈9)エピソードとしては、1963年9月10日、ローリング・ストーンズのマネージャー、アンドリュー・オールダムが偶然レノンとマッカートニーと遭遇。二人をローリング・ストーンズのリハーサルに招き、その場でレノンとマッカトニーがこの曲を演奏して書き上げたということになっている。真偽の詳細はともかく、その頃からビートルズとローリング・ストーンズはライバルというよりはかなり親交のあるバンドとして、知り合いではあったはず・・・。そしてストーンズの「彼氏になりたい」は1963年11月1日に2ndシングルとしてリリース。ビートルズはこの曲を11月22日リリースのアルバム『With The Beatles』に収録。またストーンズは2012年11月25日、ロンドンO2アリーナで行った50周年記念ライブのオープニングでこの曲を演奏している。あながち作られた伝説ではない、1963年の真実が二つのバンド内にあったのではないだろうか。

ばんばん)ストーンズ、最初なかなかこれライブでやらなかったですよね。何年かしてから、途中でやりましたね。

大幸)はい。本音のところはどうだったんですかね。ただ、ストーンズもオリジナル曲をこの後始めるので、それまではみんなビートルズと一緒でカバーをずっとやってましたね。

ばんばん)そうでしたね、うん。

大幸)では、その「彼氏になりたい」と言われている「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」のビートルズ・バージョンを聴いてください。

TR-17 I wanna be your man(彼氏になりたい) / The Beatles

ばんばん)ということで今週もなんかあっという間に時間が経ってしまいましたけども、オールディーズってなかなか深いし、面白いね。

大幸)そうですね、色々ありますね。

ばんばん)さて、次回はどういう感じで?

大幸)次はもう一度ビートルズをやるか、ローリング・ストーンズをしばらくやるか。あとリバープール・サウンドっていうか、いわゆるイギリスのバンドたちがいっぱい居たので、まあそれをやるかですよね。

ばんばん)ま、もう一回イギリスへ戻ろうということですよね。

大幸)はい。

ばんばん)何が出るかお楽しみに。ということで本日の「オールディーズ・グッディーズ」お相手はばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸でした。

二人)また来週。さようなら。

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◆「OLDIES GOODIES」番組詳細は



 

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