OLDIES GOODIES #43_映画『星空/Ballad in Blue』
ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!
ばんばん)今週も始まりました「オールディーズ・グッディーズ」、ばんばひろふみです。
大幸)長戸大幸です。
ばんばん)大幸さん、最近ここずっと映画をテーマにして毎週やってますけど、音楽ってやっぱり聴いて映像が浮かぶっていうのがあるじゃないですか。
大幸)はい。
ばんばん)で、僕、映画っていうのはもうひとつそんなに詳しくないんですよ。だから大幸さんの話聴いて「なるほどな〜」と思うんですけど、音楽を作る時にもやっぱり映像みたいなものを思い浮かべるんですか?
大幸)いや、僕は古い人間だからあまり浮かべないです。やっぱり音楽は音楽なんで。
ばんばん)やっぱり音楽は音楽。
大幸)はい。音楽を確認するために映像がある、みたいな。今回もそうなんですけど、今日はですね、レイ・チャールズの『星空』という映画があったんです。
ばんばん)ほう、知らない。
大幸)それで映画館へ観に行ったんです。レイ・チャールズって実物は見れないんで。
ばんばん)これ、レイ・チャールズが出てた?
大幸)出てました。で、レイ・チャールズが、まあ結局盲目の少年と一緒に、、、まあレイ・チャールズも盲目なんだけど、彼は結局元々は見えてたんですよ。緑内障で6歳か7歳の時に見えなくなって。まあどこまで見えなくなったかは分からないですけどね。
ばんばん)うん。
大幸)レイ・チャールズがどれだけ見えないのかどうかも含めて、どんな感じでやってるのかっていうのがあって、観に行ったことあるんですけどもね。
ばんばん)これ、いつ頃の映画なんですか?
大幸)これはね、1965年くらい。だから僕が高校の時なんですが、まあ、映画自体はそんなにどうってことないんですよ。その時のテーマソングがあるんで。「星空のバラード」レイ・チャールズ、聴いてください。
大幸)やっぱりレイ・チャールズの声の存在感がすごいですよね。
ばんばん)うん、独特でいいですよね。レイ・チャールズって言えば、『Ray』っていう映画も、なんか有名な俳優さんがやって。
大幸)はいはい、そうですよね、僕もそれ観ましたけど。
ばんばん)自伝の映画ね。
大幸)目が見えないまま街へ一人で出てきてどうのって、もしかしたらうっすら見えてんのかな?とは思いますけどね。
ばんばん)かもしれないですね、うん。
大幸)ねえ。まあそのレイ・チャールズが有名になるきっかけだった曲がいくつかあるんです。
ばんばん)はい。
大幸)「旅立てジャック」っていう、「ホワッド・アイ・セイ」の元だと思うんですけど。
ばんばん)「旅立てジャック」もなんか誰か日本人が歌ってましたよね。
大幸)そうですか。これも、レイ・チャールズで売れたんで、聴いて欲しいなと思います。「旅立てジャック」。
ばんばん)なんかやっぱり、すごいソウルですね。ちょっとね、ゴスペルが入ってますよね。
大幸)はい、そうですよね。で、今の曲が1961年なんですけども、1954年に、10年くらい前に出てきた時にヒットした曲が「アイヴ・ガッタ・ウーマン」という。
ばんばん)これエルヴィスもやってますね。
大幸)そう、みんなやってますけども。「アイヴ・ガッタ・ウーマン」レイ・チャールズを。
ばんばん)今週は映画「星空/Ballad in Blue」を中心に話を進めております。今聴いていただいたのがレイ・チャールズの「アイヴ・ガッタ・ウーマン」ですが、これビートルズも昔、やってましたね。
大幸)はい、そうですね。
ばんばん)やっぱりレイ・チャールズいうのはすごい影響力の大きい人だったんですね。
大幸)そうですね。アストロノーツなんかもやってましたよね。『Ray』という映画は確かジェイミー・フォックスでしたよね。
ばんばん)あ、そうでしたそうでした!
大幸)だからすごく、あの目が見えない人がピアノを弾く感じによく似てました。
ばんばん)すごく良かったですよね。
大幸)で、レイ・チャールズが出てきた時に大人気歌手は、ナット・キング・コールだったんですよ。だから当時のナット・キング・コール、1950年代の初期ですかね、その頃に彼は出てきたんですけども。
ばんばん)元々はJAZZピアニストですよね。
大幸)そうそう、ナット・キング・コール・トリオというピアニストで、でレイ・チャールズもピアノ弾くんで、ナット・キング・コールの真似をよくやってたらしいんです。
ばんばん)あ〜なるほど。
大幸)だから、その時には昔から有名な「Route 66!」っていう曲を、これはまあ60年代にジョージ・マハリスが歌ってTV番組になりましたよね。
ばんばん)シボレーのコルベット乗りたかったです(笑)
大幸)そうそう、そのナット・キング・コールの「Route 66!」を懐かしいんで聴いてみてください。
ばんばん)これはあれですね、ナット・キング・コールがピアノを弾き語り、ジャズですね。
大幸)はい。やっぱりナット・キング・コールを真似てたんだと思いますね。
ばんばん)あ〜うんうん。
大幸)で、レイ・チャールズというと、日本でサザンの「いとしのエリー」をカバーしたじゃないですか。
ばんばん)あ〜そうでしたね、はい。
大幸)そのカバーした「Ellie My Love/いとしのエリー」をちょっと聴いてください。
ばんばん)なんかエリーの元歌みたいに聴こえてしまいました。
大幸)まあ声もちょっと似てますしね。でもやっぱりサザンオールスターズ、桑田さんの声がいいですよね。
ばんばん)そうやね。
大幸)では、サザンオールスターズ1979年の「いとしのエリー」を。
ばんばん)まあ名曲ですよね。
大幸)はい。これがね、実は今のは1979年なんですけど、1975年にマリーナ・ショウで「You Taught Me How To Speak in Love」って曲があるんですけども、多分これを参考にしたんじゃないかなと。
ばんばん)ほう。
大幸)ちょっとメロディーは違うんですけど、♪〜笑ってもっとBaby〜♪のリズムもそっくりなんで、ちょっと聴いてもらいたいなと。キーも一緒です。
ばんばん)ほう。
ばんばん)これまあ大幸さんが言うように、かなり・・・。
大幸)まあ多分下敷きにしてるんだろうけど、やっぱり勝ってますよ、サザンが。
ばんばん)サザンの方が良くなった!?
大幸)やっぱり良くなってますよね。
ばんばん)なるほど(笑)
大幸)やっぱりこう下敷きありも、「あり」なんだなってことですよね。
ばんばん)下敷きは大事ですよね。
大幸)大事だと思いますよね、もちろん。それでレイ・チャールズっていうと盲目のシンガーで出てきたんですけど、同じく盲目で出てきたのが、
ばんばん)スティーヴィー・ワンダー!
大幸)そう。スティーヴィー・ワンダーが出てきた時、デビューでいきなり全米1位になる「フィンガーティップス」という曲。これ1963年なんですけど、いきなり登場して、まだリトル・スティーヴィー・ワンダーって呼ばれていた。
ばんばん)そう、リトルが付いたんやね。
大幸)そう。13歳か14歳くらいの時なんですけど、リトル・スティーヴィー・ワンダーの「フィンガーティップス」。これがねパート1、パート2に分かれてるんですよ。
ばんばん)へえ〜。
大幸)パート2が、全米1位になるんです。一応パート1とパート2両方聴いてみてください。
ばんばん)このスティーヴィー・ワンダーっていう人は、クロマチックハーモニカ、もうずっと吹きまくってますよね。すごいですね。
大幸)はい。もう、だからモータウンの申し子というか。
ばんばん)ねえ、いきなりですもんね。
大幸)結局スティーヴィー・ワンダーと、まあダイアナ・ロスと、それからマイケル・ジャクソン。これがやっぱりなんといっても(モータウンの)三大スターですよね。
ばんばん)ねえ。
大幸)で、このリトル・スティーヴィー・ワンダーがスティーヴィー・ワンダーになって一番有名なったのが、クラビネットが出てくる「迷信」。あれをちょっと聴いてみましょう。1972年の作品です。
ばんばん)これクラビネットって、当時すごい出てきた新しいシンセサイザーの一種ですか?
大幸)電気チェンバロですね。
ばんばん)あ〜なるほど。これあのハービー・ハンコックとかジャズでもね、使い出して一世を風靡しましたね。
大幸)はい、そうですね。多分レイ・チャールズの「ホワッド・アイ・セイ」ってあるでしょ。あれのスティーヴィー・ワンダー風に作ったんだと、あの曲、別に似てませんけどね、なんかそういうう風な感じなんで。
ばんばん)はいはい、あの雰囲気がね。
大幸)自ら出てくるという感じだったんだと思うんですがね。
ばんばん)うん。
大幸)またそれでレイ・チャールズにちょっと戻りますけど、1965年にスティーブ・マックイーンとアン・マーグレットと、当時ちょっと可愛かったジュエリー・チューズデイ・ウェルドでしたかね、この3人が出てた『シンシナティ・キッド』という映画があって、それのテーマソングも歌ってるんですよ。これもなかなかいい曲なんで「ザ・シンシナティ・キッド」を歌っているレイ・チャールズを聴いてみてください。
ばんばん)これはまたちょっと雰囲気が違いますね。
大幸)はい。ただまあレイ・チャールズと言えばやっぱり『ブルーズ・ブラザーズ』の映画。ジョン・ランディス監督かな? に、レイ・チャールズとアレサ・フランクリンが出てくるじゃないですか。
ばんばん)レイ・チャールズ、あれ出てましたっけ?
大幸)出てました。
ばんばん)へぇ、あ〜そうですか。
大幸)レイ・チャールズが歌う「シェイク・ア・テイル・フィーザー」。これは、ブルース・ブラザーズがレイ・チャールズをフィーチャーしたんですけど、これ、聴いてください。
ばんばん)ええノリですよね。
大幸)はい。これジョン・べルーシが確か歌ってます。
ばんばん)亡くなりましたね。
大幸)はい。この映画に出てくるやっぱりアレサ・フランクリンが凄かったですよ。
ばんばん)あ〜はい、うんうん。
大幸)アレサ・フランクリンって確か20世紀の世界に影響を与えたミュージシャンのベスト10に6位かなんか、女性は彼女だけ入ってるんですよ。
ばんばん)すごいですよね。日本でのアレサの評価とは違いますよね。
大幸)向こうではもう女性でナンバー1ですよね。あまりにも日本での評価が低すぎると思いますね。
ばんばん)そうですよね。
大幸)多分、めちゃくちゃ上手いんだと思うんです。
ばんばん)はい。
大幸)そのアレサ・フランクリンの「シンク」っていう、これもヒットしたんですけど。これも確か映画で歌ってたんじゃないかな? 聴いてみてください。
大幸)確かね、アレサ・フランクリンの「アメイジング・グレイス」っていう映画が今年。
ばんばん)あ、やってるんですかね。
大幸)うん、やったかなんかですよね。その「アメイジング・グレイス」をアレサ・フランクリンも歌ってるんで、まあいくつかバージョンがあるんですがこれを聴いていただければアレサがいかに歌が上手いかっていうのが分かると思います。
ばんばん)なるほど。
大幸)アレサ・フランクリンの「アメイジング・グレイス」を聴いてください。
ばんばん)アレサ・フランクリンすごいですよね。ちょっと鳥肌立ちますわ。
大幸)すごいですよね。多分、世界一だと思いますね。
ばんばん)すごいね。
大幸)まあ白人ではセリーヌ・ディオンとかがそうですし、昔の人だとエラ・フィッツジェラルド、この辺がやっぱり一番上手いんじゃないですかね。
ばんばん)あの〜よくほらアメリカの国歌とかもすごいこう崩して歌うじゃないですか。僕この人が歌ったらどんなんなんねんやろなと思う。
大幸)ねえ。まあやっぱりアレサ・フランクリンがナンバー1でしょうね。
ばんばん)うん。もうとりあえずその、なんなんでしょうね。原曲の持ってる旋律とかを全部こうバラバラに、ねぇ。
大幸)無視してますけどね、はい(笑)
ばんばん)だから難しいんですよね、逆に。
大幸)はい。
ばんばん)う〜ん、分かりました。
大幸)まあアレサもそうなんですが、今日はレイ・チャールズなんで、やっぱりレイ・チャールズの、“あ゛〜”っていう声は僕ら印象的に残ってるのはやっぱり「We Are The World」。レイ・チャールズが出てきて♪〜We Are The World〜♪っていう時の、あれがすごく良いんで、ちょっと最後にかけたいなと思います。
ばんばん)存在感がね。
大幸)「We Are The World」 U.S.A for Africa。
ばんばん)ばんばん&大幸の「オールディーズ・グッディーズ」。今週はレイ・チャールズを中心に聴いていただきましたけど、さて来週は?
大幸)まだ決まってないんで。
ばんばん)あ、もう最近よく出るパターンですね(笑)
大幸)いやいや(汗)
ばんばん)来週お楽しみに聴いていただければと思います。という事で「オールディーズ・グッディーズ」、お相手はばんばひろふみと
大幸)長戸大幸でした。
ばんばん)じゃあ来週までご機嫌よう。
二人)さようなら。
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