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OLDIES GOODIES #49_映画「ティファニーで朝食を」

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ ・グッディーズ」第49回(2021.9.4放送回)は、映画「ティファニーで朝食を」。映画のストーリーもさることながら、アカデミー賞ほか各賞を受賞するなど、大変有名なテーマソング「ムーン・リバー」の話題からスタート。
そこから「ティファニーで朝食を」が公開された1962年のヒット曲の数々を紹介していく流れに。ビートルズが登場する数年前、どんなポップスが流行っていたのか? 今回もプロデューサー的視点を踏まえたコメントが非常に興味深い内容になっています!

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)今週も始まりました「オールディーズ・グッディーズ」、ばんばひろふみです。

大幸)
長戸大幸です。

ばんばん)大幸さんの家に行った時に、色々写真が飾ってあるじゃないですか。
 
大幸)はい。
 
ばんばん)それでね、びっくりしたのが、たとえば「アビイ・ロード」のビートルズのジャケットの別ショットというか、それが何枚かあって。
 
大幸)あれもね、最初はポールマッカートニーがスリッパ履いてたんですよね。つっかけというか。
 
ばんばん)裸足ですよね? あれ本ちゃんは?
 
大幸)うん。四人とも仲が悪かった時で、カメラマンが撮ったんですけど、多分1回目はスリッパみたいなの履いて帰ってきたんですけど、2回目に裸足になってるんですよ。
 
ばんばん)あ〜そうなんや。
 
大幸)それでもあんまり良くないっていうんで、3往復目にもうカメラマンが「ワン・トゥー・スリー・フォー」とかって言って、正しく言って撮ったらしいんですが、その時の写真が残ってるんで、それがうちにあるんですが。
 
ばんばん)それが市販されてるんですか?
 
大幸)はいはい。
 
ばんばん)へ〜。あと僕すごく印象的だったのが、欧米の美人女優さんのポートレートっていうか、ずっと並んでましたけど、
 
大幸)まあ、「スクリーン」とかあの辺の時代なんだけど、アンディ・ウォーホルのマリリン・モンローとか、それからグレイス・ケリーとかエリザベス・テイラーとかその辺を。アンディ・ウォーホルちゃんと書いてたと思わないですけど、アンディ・ウォーホルの下請けたちというか、スタッフたちがある種茶化してたはずなんですよ。
 
ばんばん)あっ、だからあの写真っていうかポートレートは、アンディ・ウォーホルが書かれた?
 
大幸)いや写真はまた別なんです。写真はね、当時アンディ・ウォーホルはコンポタージュの、
 
ばんばん)はいはい、有名な。
 
大幸)うん。有名なコーンスープかなんかのあれを大衆的なものを、意外と馬鹿にしてやってたはずなんですけどね。それが今逆にかっこよくなっているだけで。当時あの〜、アンディ・ウォーホルも売ってた時は、20万、30万とかでしたよ、1枚。40万とか、30万とか。
 
ばんばん)あっ、そんなんだった。そう〜。
 
大幸)それが数千万しますよ。
 
ばんばん)今はね。
 
大幸)うん。いわゆる原画じゃなくて、コピーされたシルクスクリーンみたいなものが。
 
ばんばん)それですらそんだけするの?
 
大幸)そうそう。
 
ばんばん)あの〜、(今この番組では)色々映画を紹介して、美人の女優さん、まあ美の基準ってのもやっぱ年代、年と共に
 
大幸)僕らはね、今の若い子の〜・・・・・どれが美人ですか?
 
ばんばん)(笑)
 
大幸)やっぱりね、年取ってから、年取るとかいうと怒られるけど亡くなったんで、マリリン・モンローも28くらいなんですけど。27、28。マリリン・モンローとか、それからヘップバーンもこの「ティファニーで朝食を」と、その前の「ローマの休日」はやっぱりすごく可愛かったですよ。
 
ばんばん)僕やっぱり「ローマの休日」を観てね、この世でこんなに美しい人がいるのかって。
 
大幸)まあまあ。
 
ばんばん)衝撃でした。
 
大幸)そう。一番良かった時なんでね、彼女が。
 
ばんばん)はい。
 
大幸)ま〜、あの時結婚した相手の男の人にあまりいい思い出なかったんだけど、結局「ローマの休日」を撮る前から付き合ってたらしいんですよね。
 
ばんばん)あ〜、そうなんだ。
 
大幸)はい。だからまあ、僕はオードリー・ヘップバーンのいわゆる「ティファニーで朝食を」っていうのは、元々マリリン・モンローのはずだったらしいんですよ。
 
ばんばん)あっ、そうなんですか。
 
大幸)これあの〜主人公が泥棒の役なんで、泥棒してる者同士が、まあ間違って出会っていくんだけど。まあヘップバーンがいわゆるすっごいオシャレな服着てたりして、それがすごく似合うんだけども、この時マリリン・モンローがやってもらいたかったなって気持ちはありますよね。
 
ばんばん)それは断ったんですか?
 
大幸)いや、え〜っとプロデューサーか監督のどちらかがヘップバーンにしようってことになったんです。どちらかがマリリン・モンローを薦めたんですけど、当時人気が出てきたヘップバーンにかえようっていう風にしたらしんですけどね。
 
ばんばん)なるほどね。
 
大幸)原作者か? 誰か忘れましたけど。
 
ばんばん)なんかでも「ティファニー」っていうと“ヘップバーン!”ってなってますよね。
 
大幸)そうそうそう。これによって「ティファニー」って言葉を知って、で、「ティファニーで朝食を」っていうから最初の頃ティファニーってレストランかと思ってたら大間違いで。
 
ばんばん)本当ですね。
 
大幸)「ティファニー」にレストランないんで(笑)
 
ばんばん)これはどういう事なんですかね?
 
大幸)これは宝石屋の前で朝早くにパンをかじるという。
 
ばんばん)(笑)
 
大幸)要するに宝石屋は閉まってるんだけど、閉まってるショーウインドウを見ながらパンをかじっとるんですよ。
 
ばんばん)確かに「ティファニーで朝食を」ですよね(笑)
 
大幸)そうそう。まっ、そういうイメージなんですけど、なんて言ってもこれはもちろん有名な、まあ本でもあるんだろうけど、ヘンリー・マンシーニっていう、この方の曲、「ムーンリバー」って曲がやっぱり素晴らしいですよね。
 
ばんばん)あっ、「ムーン・リバー」ね。
 
大幸)アカデミー賞も獲り、何も獲ったんですけど、まずこの「ティファニーで朝食を」のテーマ曲「ムーン・リバー」、ヘンリー・マンシーニ楽団とコーラスってのがやってます。

TR-1 ムーン・リバー/ヘンリー・マンシーニ楽団とコーラス

ばんばん)いいですね。
 
大幸)はい。で、これ、映画で窓辺でオードリー・ヘップバーンがギターを弾きながら歌うんですよ。ヘップバーンの声かは分からないんですけど、一応オードリー・ヘップバーンの歌ってことになってるんですけどね。
 
ばんばん)そうか〜、あてぶりかもしれない。
 
大幸)分からないんだけど、ヘップバーンかなとも思うんですけどね、一応ヘップバーンが歌ってる「ムーン・リバー」を聴いてください。

TR-2 ムーン・リバー/オードリー・ヘップバーン

ばんばん)これ願わくばヘップバーンの声であって欲しい。
 
大幸)そうですよね。
 
ばんばん)これ歌わせてたら、ショックだよね〜。
 
大幸)ねえ〜。まあ多分ヘップバーンでしょう。
 
ばんばん)でしょう、はい。
 
大幸)この曲やっぱり一番有名になったのは、アンディ・ウィリアムズ。
 
ばんばん)そうですね。
 
大幸)この曲の、当時、ちょうど『アンディ・ウィリアムズ・ショー』が始まるちょっと前かな。
 
ばんばん)あ〜日本でもやってましたね。
 
大幸)アンディ・ウィリアムズが一番良かった頃だと思うんですよ。では、アンディ・ウィリアムズの「ムーン・リバー」。

TR-3 ムーン・リバー/アンディ・ウィリアムズ

大幸)あの〜「SUKIYAKI」って、日本の。
 
ばんばん)坂本九さんの?
 
大幸)うん。坂本九さんのあの曲が「SUKIYAKI」っていうのは、いわゆるアメリカでホットドックみたいなことを意味してると。でも本当は「ムーン・リバー」みたいな曲だって言ってましたね。DJが。
 
ばんばん)へ〜(笑)
 
大幸)あれは本当は「SUKIYAKI」じゃないじゃないですか。
 
ばんばん)そう、本当はね。
 
大幸)誰が「SUKIYAKI」って決めたんだみたいな(笑)
 
ばんばん)本当だね(笑)
 
大幸)「SUKIYAKI」なんて一言も出てこないじゃないですか。
 
ばんばん)そうですよね。
 
大幸)ええ。だからあれをホットドックやハンバーグのように言ってるけれども、あれはそういう類の食べ物の意味じゃなく、アメリカでいう「ムーン•リバー」くらいいい曲なんだってことです。
 
ばんばん)ああ〜なるほどね。
 
大幸)で、同じく1960年くらいの「ティファニーで朝食を」が流行った頃のヒット曲をいくつか聴いてもらいたいんですけど、まず「悲しき少年兵」って知ってます? ジョニー・ディアフィールドの?
 
ばんばん)これも結構流行りましたね、日本で。

TR-4 悲しき少年兵(Lonely Soldier Boy)/ジョニー・ディアフィールド

大幸)これ、1961年くらいなんですが、
 
ばんばん)ジョニー・ディアフィールドって向こうでもやっぱり有名だったんですか?
 
大幸)多分有名だと思うんですよ。まあまあ。まあ、ワンショット・アーティストですが。で、この頃プレスリーが一番人気あったんですが、次のプレスリーに対抗していたのがリッキー・ネルソン。
 
ばんばん)あ〜彼も、
 
大幸)なんとかっていうテレビ番組あったじゃないですか。あそこに出てた男の子なんだけど、これリッキー・ネルソンの「ハロー・メリー・ルウ」って曲が、
 
ばんばん)はい。カントリーでも有名な。
 
大幸)そうそうそう。これがね、ギタリストがこの曲を聴いてみんな難しいんでコピーしてましたね。ジェームズ・バートンだったかな、リッキー・ネルソンのギタリスト。で、後のプレスリーのライブやるじゃないですか。その時も彼がギターを弾いていたと思う。
 
ばんばん)元々セッションマンだった?
 
大幸)そうそう。元々リッキー・ネルソンのギターを、すごいメロディを崩したいような、ギターがうまいんで、この曲もなかなかいいギタリストの曲なんでちょっと聴いてもらいたいんですけど。
 
ばんばん)はい。
 
大幸)「ハロー・メリー・ルウ」。

TR-5 ハロー・メリー・ルウ/リッキー・ネルソン

ばんばん)音色もすごい、ちょっと音割れた感じで、斬新ですよね。
 
大幸)そうそう。ジェームズ・バートンだったと思うんですけど、ギタリストにとってはなかなか有名なギタリストで。まああの〜、リッキーネルソンもそうだけど、「ブルー・ムーン」って曲に出てくる低音の声とか、この辺の感じを聴いてほしいんですけど。ザ・マーセルズの「ブルー・ムーン」。

TR-6 ブルー・ムーン/ザ・マーセルズ

ばんばん)これはでもあんまり流行ってないですよね?
 
大幸)日本では流行ってない。でも向こうでは1位になりました。
 
ばんばん)あっ、そうなんだ。
 
大幸)はい。もちろん。大変有名なんですけど、この曲を真似て作ったんじゃないかと思うのが、ジョニー・シンバルの「ミスター・ベースマン」。
 
ばんばん)僕今聴いてて、それを思い浮かべましたもんね。
 
大幸)「ミスター・ベースマン」は日本で大ヒットしたんですよ。
 
ばんばん)大ヒットしましたよね。
 
大幸)そうそうそう。これはなんていうのかな、みんなが低音で。
 
ばんばん)あの〜僕よく覚えているのがスマイリー小原さん。
 
大幸)スマイリー小原もそうだけど、リリオ・リズム・エアーズ。
 
ばんばん)そうそう(笑)
 
大幸)あの辺がやってましたよね、低音で。では、ジョニー・シンバルで「ミスター・ベースマン」を聴いてください。

TR-7 ミスター・ベースマン/ジョニー・シンバル

ばんばん)よろし〜ね(笑)
 
大幸)はい。これが流行った時にこの後に「僕のマシュマロちゃん」って
 
ばんばん)あっ知らない。
 
大幸)♪ボンボボンボンボ マシュマ〜ロってのがあるんですけど、それもかけてもいいんですが、あの〜僕ジョニー・シンバルってこれいわゆるワンショットで終わっていくんですけど、彼のなかに「ティーンエイジ・ヘブン」って曲があって、これがバラードなんですけど、僕なんでこれを今日取り上げたかっていうと、1963年くらいですかね、僕が中学3年くらいだったと思うんですけど、「ティーンエイジ・ヘブン」の歌詞のなかでアメリカの有名な、亡くなった人たちがバ〜っと、その後今有名な歌手が出てくるんですよ。「ティーンエイジ・ヘブン」なんで天国に行ったと。そこへ行くと、リッチー・ヴァレンスとか、バディ・ホリーとか、エディ・コクランとか、いわゆる死んだ人たちがいたと。で、100年後の天国に行くと、当時ね生きているプレスリーがいたり、っていう感じでバ〜っと名前を出すんですよ。当時日本でアメリカ人が何を有名かと思っているか差が出てきて面白いなと思ってたんですけどね。
 
ばんばん)なるほどね。うん。
 
大幸)で、ここにも出てくる中で、日本でも有名で彼も歌ってる名前は有名なんだろうなと思ってたんですけど。いわゆる人の名前、ボビー・ヴィーとかブレンダ・リーとか、フェビアン、コニー・フランシス、ニール・セダカとか出てくるんですよ。
 
ばんばん)その辺はみんな分かりますね。
 
大幸)リッキー・ネルソンもいたけど。
 
ばんばん)はい。
 
大幸)映画ではジェームス・ディーンが出てくるし、ギタリストはデュアン・エディが出てくる。ボビー・ダーリン、チャビー・チェッカーとか、ディオン、ディー・ディー・シャープ、エヴァリー・ブラザーズ、ボビー・ライデル、フランキー・アヴァロン etc…あとフェビアンが出てきたんですよね。フェビアンってそんなに有名じゃなかった日本では。
 
ばんばん)ん〜。
 
大幸)で、フランキー・アヴァロンもそんなに有名じゃなかったけど、向こうでは出てきてたので、その辺をちょっと聴いてみてほしい。
 
ばんばん)はい。

TR-8 ティーンエイジ・ヘブン/ジョニー・シンバル

ばんばん)改めまして「オールディーズ・グッディーズ」今週は「ティファニーで朝食を」!  これからだんだん外れてきておりますが(笑)
 
大幸)いやだから「ティファニーで朝食を」のだいたい1962年の、いわゆるヒット曲で行こうかなと思っていまして(笑)
 
ばんばん)今のジョニー・シンバルの曲は面白いですね。
 
大幸)うん。だからこの企画をぜひ日本でもやりたいんですけど。
 
ばんばん)うんうん、誰を入れるか?
 
大幸)まずスターが出てこないと、この曲でデビューしてもしょうがないんで。
 
ばんばん)あ〜なるほどね。
 
大幸)まず誰かが売れて、こういうような曲を、
 
ばんばん)売れた人が歌うと。
 
大幸)うん。キムタクとかって言ったりして(笑)
 
ばんばん)はいはい。
 
大幸)そういうのが流行るかもしれないけれども、まあそういう企画ものなんで。誰もやってないから一回やってみたいんですけどね。
 
ばんばん)なるほど。面白いかもしれないですね。
 
大幸)で、次に大ヒットした1962年の1位を。ダイオン。これディオンだったり、ダイオンだったり、ディオン・ディムーチだったり色んな名前があるんですけど。
 
ばんばん)この人ね、ものすごい向こうと日本での人気の差がありますよね。
 
大幸)そう。向こうで有名なの。で、この曲は特に有名な曲で、「悲しき恋の物語」って日本ではタイトルついてるんですが、「浮気なスー」って名前もついてて。
 
ばんばん)「浮気なスー」は聞きますね。
 
大幸)だから「浮気なスー」の方が正しいかもしれないですけど。まずそのダイオンの「悲しき恋の物語(浮気なスー)」を聴いてください。

TR-9 悲しき恋の物語(浮気なスー)/ダイオン

ばんばん)これはやっぱり日本でも結構流れましたね。
 
大幸)はい、流れましたよね。この曲はいいんですけど、この辺の亜流としてポップスがだんだん低俗化していくんですよね。
 
ばんばん)あ〜。
 
大幸)で、日本でももうポップスってのはアイドルものみたいになっていった後にビートルズが出てくるんですけどね。
 
ばんばん)なるほど。あ〜そっか〜。
 
大幸)同じくボビー・ビー。さっきのジョニー・シンバルの中に、今のディオンも出てくるんだけど、ボビー・ビーも出てくるんですが、このボビー・ビーっていうのがバディー・ホリーの事故死で空いた穴埋めでデビューしてるんですよ。
 
ばんばん)あ〜はいはい。
 
大幸)しかもこの曲はねキャロル・キングとゴフィンって旦那さんの間で作った曲で、まだキャロル・キングがそんなに有名じゃない頃なんですけど、あの頃何曲かありましたけど、これが全米1位になって、多分有名になっていくんだと思いますけど。
 
ばんばん)あ〜。
 
大幸)ボビー・ヴィーの「Take Good Care of My Baby(サヨナラ・ベイビー)」を聴いてください。

TR-10  Take Good Care of My Baby(サヨナラ・ベイビー)/ボビー・ヴィー

ばんばん)あの〜さっき大幸さんが言ったアメリカでどんどんポップスがダメになってきた、これ聴いててねやっぱりビートルズが出てきたら、勝てないですね。
 
大幸)そうでしょうね。
 
ばんばん)よくわかります。
 
大幸)だからグループサウンズも最初カッコ良かったですけどだんだんね、アイドル化してくるんですよ。それでだんだんお姫様だとかなんとか言い出して
 
ばんばん)(笑)
 
大幸)それでクーガーズでしたっけね、スカート履いて。もうなんかだんだん女性の漫画の主人公みたいになっていって。
 
ばんばん)少女漫画みたいな。
 
大幸)そうそう。ガールフレンドとか、その辺でどうにもならなくなったあとにGSから急に4畳半から出てきたような、
 
ばんばん)拓郎とか出てきてね。
 
大幸)そうそう、フォークの連中が勝っていくんですよ。それで口語体で自分の人生を歌い始めるんですよ。
 
ばんばん)うまいことできてますね。
 
大幸)そうそう。
 
ばんばん)必然がありますね。
 
大幸)そういう感じだと思うんですけどね。
 
ばんばん)なるほどね。
 
大幸)で、この1961、62年でヒットした「霧の中のジョニー」という、
 
ばんばん)これはめちゃくちゃ流行りましたやん。
 
大幸)はい。これのジョン・レイトンって、これも「大脱走」に出てくるんですよね。彼は映画俳優のような歌手のような人なんですけど、この曲はすごくいい曲で、これを聴いてほしいんですけど、ただこれがね、大瀧詠一さんの「さらばシベリア鉄道」にあまりにも似てるんですよ。
 
ばんばん)(笑)
 
大幸)似てるだけならいいんだけど、アレンジャーが萩田光雄なんだけど、アレンジャーまで似せてるんですよ。そこを僕だったらいくらオマージュだとはいえ、これは〜。
 
ばんばん)大瀧詠一さんってのは結構やっぱり向こうのいい部分を取り入れてやってましたよね。ナイアガラとかをね。
 
大幸)はい。といえるのはいいんだけど、モロやっちゃたらまずいんじゃないかと思うんですけどね。
 
ばんばん)ああ〜取り入れすぎる。はは〜。
 
大幸)みんな取り入れてはいるんですよ。取り入れるんだけどちょっと僕はこれ八神純子さんと一緒で、アレンジャーも一緒になって遊びでやったか分からないけれども、やらない方が良かったんじゃないかなと。何もここまでしなくても全然違うメロディなんだからいいんじゃないのって。
 
ばんばん)なるほどね。
 
大幸)まずその、どっちから先に行きましょうか?
 
ばんばん)「霧の中のジョニー」から行った方がいいんじゃないですか。
 
大幸)はいはい。じゃあ、「霧の中のジョニー」から。ジョン・レイトン。

TR-11 霧の中のジョニー/ジョン・レイトン

大幸)今聴いた間奏の後半までとか一緒なんです。多分アレンジャーも一緒になってやってたんだと思うんですけど。
 
ばんばん)なるほどね。
 
大幸)ちょっと大瀧さんの「さらばシベリア鉄道」を。

TR-12 さらばシベリア鉄道/大滝詠一

ばんばん)これ僕最初に聴いた時は、スプートニクスという、あれの音色とかを
 
大幸)似てましたよね。
 
ばんばん)あれをやってるのかと思いましたけど、違いましたね、これ。
 
大幸)まあモロですけどね。まあしょうがないですけど、僕はアレンジャーが一緒になってやってるのは違うと思ってるんですけどね。
 
ばんばん)あ〜ん。
 
大幸)せっかく大滝さんはイメージいいのに、これはちょっとという気がしましたけどね。
 
ばんばん)なんかその〜、僕なんかもアレンジを任せて、あとで「これクイーンそっくりや」とか、本人知らなくてあとで「あ〜」っていうのが。
 
大幸)確かにギターの感じはスプートニクスですよね。では、同じく62年で日本でも大変有名になった「ルイジアナ・ママ」。
 
ばんばん)あっ、これはすごく流行りましたよね。
 
大幸)これはジーン・ピットニーの曲なんですけど。
 
ばんばん)ロカビリー?
 
大幸)うん。ジーン・ピットニーが歌ってる。まあジーン・ピットニーって自分の作曲を歌うんですよ、ポール・アンカと一緒で。なんですけど、ジーン・ピットニーよりも飯田久彦さんって有名な、
 
ばんばん)眉毛がくるくる上がった。
 
大幸)そうそう。この方ビクターで、ピンクレディーのディレクターにその後なって有名になるんですけど、この飯田久彦さんの「ルイジアナ・ママ」の原曲のジーン・ピットニーの方を聴いてください。

TR-13 ルイジアナ・ママ/ジーン・ピットニー

大幸)これ♪ロルオリンって言ってると思ったら、
 
ばんばん)僕もねずっとね、♪ロリロリンかと(笑)
 
大幸)♪フロム ニューオリンズって言ってるんですよね。
 
ばんばん)これ、でも歌詞ほとんど一緒ですよね。
 
大幸)そうなんですけど、これ漣健児さんっていう、僕はこれ詞が素晴らしいと思いますよ。訳詞にしては上手くはまってるなと。では、漣健児さんが訳詞した飯田久彦さんの「ルイジアナ・ママ」を聴いてください。

 TR-14 ルイジアナ・ママ/飯田久彦 

ばんばん)♪びっくり仰天  有頂天! いいですね〜。
 
大幸)前も言いましたけど、この方はシンコーミュージックの社長の息子さんで僕より年上なんですけどね、英語がペラペラの方なんですよ。
 
ばんばん)うん。ほぼ向こうのカバーは彼が訳詞でね。
 
大幸)これは大変有名な日本では日本語の方が有名ですよね。
 
ばんばん)これ、この曲が有名ですよね。飯田久彦さんが。
 
大幸)はい。次に同じリック・ネルソンが、僕はさっきも言った、そのギタリスト、このバックのギタリストがすごくいいんですけど、これがねメロディを崩すのがね、今ではどうってことないんですけど、僕が中学くらいの時かな。あ〜このギターこうやって崩すのありだなって思って聴いてたんです。その1962年に大ヒットした「Young World」を聴いてください。 

TR-15 Young World/リック・ネルソン

ばんばん)あっ、なんか言ってることはよく分かります。
 
大幸)はい。
 
ばんばん)で、やっぱり音質が彼の音質ですよね。
 
大幸)そうですね。で、次に同じ年の1962年の「Mashed Potato Time」ディー・ディー・シャープ。これもさっきのジョニー・シンバルの中に出てくるんですけどね。ディオンの後にディー・ディー・シャープが。このディー・ディー・シャープ「Mashed Potato Time」が全米で2位までいくんですが、これね実はキャロル・キングが「ロコモーション」を彼女用に作ったんですが没喰らうんですよ。もったいないなって思うけど。で、このディー・ディー・シャープに没を喰らうんで、キャロル・キングのベビーシッターなのかお手伝いさんなのか分からないけど、そのベビーシッターやってた子にデモテープ歌わせて、そのままそれがレコードになって、それが1位になるの。リトル・エヴァって子。その前のディー・ディー・シャープの「Mashed Potato Time」を聴いてもらおうと思います。
 
ばんばん)はい。

TR-16 Mashed Potato Time  / ディー・ディー・シャープ

ばんばん)今週もあっという間に時間が過ぎていきましたけど、最後の「Mashed Potato Time」とか聴いてるとやっぱり昔へ連れ戻してくれる音ですね。
 
大幸)はいはい。多分これがあったんで、『これに似てる「ロコモーション」はちょっとな〜』と思ったんだと思うんですけどね。
 
ばんばん)うんうん。
 
大幸)まあ、でも後になってみれば「ロコモーション」の方が売れましたんで。
 
ばんばん)そうですね。ということで、来週は?
 
大幸)来週はちょっと新しくなりますけど、1988年のトム・クルーズの「カクテル」という映画があったんですけど、それのテーマソング「Don’t worry be happy」って曲があったんですけど、これがね歌詞がずっと「Don’t worry be happy」って言ってるんですよ。違うことも少しは言うんですけど。僕は昔バンドやっていていつも思ったのは、リードヴォーカルってそんなに歌詞を覚えられないんですね。
 
ばんばん)確かに(笑)
 
大幸)日本語ならまだしも英語なんで、分かります?
 
ばんばん)分かります(笑)
 
大幸)うちのヴォーカルもそうなんだけど、毎回同じ曲を歌ってるのに、譜面台立てがいるんですよ。いい加減にしてよって。
 
ばんばん)(笑)
 
大幸)だから出来るだけ歌詞を短くしてよって、短くて簡単に覚えられるのがいいんじゃないかっていうのがあって。来週はその短い歌詞ばかりを集めてみようと思います。
 
ばんばん)(大爆笑)。分かりました。ぜひお楽しみに!ということでお相手は、ばんばひろふみと、
 
大幸)長戸大幸でした。
 
ばんばん)来週までごきげんよう、
 
二人)さよなら。

https://twitter.com/OLG__OFFICIAL/status/1687597694242713600


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