ありえんじゃー   2003.7.29

■ありえんじゃー
盛岡に行ったとき、駅前でアバレンジャーのショーをやっていた。
「よい子のみんな!アバレンジャーと握手しよう!」
お姉さんが声をかけると、わらわらと集まる子どもたち。

それを見ていたすみれがうれしそうに言った。
「あくちゅちようだって!」
「ありえんじゃーと!」

‥ありえんじゃー?


■飴ちゃん
すみれは何にでも「さん」をつけて呼ぶ。
「かえるしゃん」「ミッキーしゃん」はまだいいとしても、「にんじんしゃん食べうー」なんて言われると、妙にばばくさく感じてしまう私。

この言い方、どこかで聞いたことがあるぞと思っていたら、それは旦那のおかあさんだった。
「おいもさんも食べんさい」
「お魚さんを炊いてやろうかね」
そうか!それで、ばばくさく感じてしまうのか。納得。(失礼だよ!)

「あとさー、おかあさんって飴のことを飴ちゃんって言うよね」
旦那にそう言うと、「いや、飴ちゃんはにんじんさんとは違うよ!」と何故か力をこめて言う。
「どこが違うの?」
「飴ちゃんっていうのは、飴にちゃんをつけたんじゃなくて、もうそれで1つの単語みたいなもんだから。関西のおばっちゃんは、飴のことはみんな飴ちゃんって言うんだよ!」
「えええ?私はおかあさん以外の人がそう言うのを聞いたことないよ」
「それは関東では違うんでしょう。関西ではそうなの!!」

‥そうなんだ?
しかし何ゆえそんなに力説?


■絵の才能
すみれは意外にも緻密な絵を書く。
小さい丸を書いて、そのなかにさらにちいさ~い丸を2つ書いて棒を縦と横に引いて、「かお!」(顔)。

おお~。確かに顔になってるよ。すごーい。

しかしそれはすみれが天才なのではなく、驚異的に不器用なひばりを長いこと見ていたからすばらしく感じてしまうのだということを、私は知っている。


■小型化
以前は「アラジンはこう」と言って、自分の目の前で大きな輪を描いていたすみれ。

この間「すみれちゃん、アラジンってどんな?」と聞いてみたら、「アラジンはこう」と言って両手をあわせて小さなおだんごを作って見せてくれた。

アラジン、小型化したらしい。


■スキンシップ
すみれはスキンシップを嫌がる。
激しい愛にかられて、「すみれちゃ~ん」と抱きしめたり、ちゅーしたりしようとすると、「やだ!!怖いから!!」と 嫌悪もあらわに逃げていく。

外出した時に「すみれちゃん危ないから手をつなごう」と言っても、「やだ!」と言って手を後ろ手に組んで激しく拒絶する。

私なんか常にすみれをべろべろ舐めて育てたい党なので、最も嫌がられている。
暑苦しくて嫌われるおやじみたいだな‥。

かくいう私もスキンシップの嫌いな子どもで、手をつないだり抱っこされたりするのが大嫌いだったらしい。
私の遺伝子がこんな隅々にまで‥。


■誉められて
そんな暴でも、誉められるとうれしいらしい。

ひとしきり遊んだ後に、「じゃあすみれちゃん一緒にお片づけしよう」と声をかけると、意外と一生懸命片付けてくれる。
せっせとおもちゃを集めておもちゃ箱にしまってくれる様子がかわいくて、「すみれちゃんありがとう。お片づけ上手ねえ。」と声をかけると、何も聞こえていないかのように知らん振りしているが、よく見ると鼻の穴がふくらんでいるのであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?