運がいいを選んじゃう
『ねえ、カナ。星座占いって好き?』
『うーん。まあまあかな。でも遊び感覚で見るのはおもしろいよね』
『星座占いって順位があるでしょ。あれ、いつも一位の運勢になる方法があるの、知ってる?』
ここは学校帰りにふたりで寄る馴染みの喫茶店。ミホはいつも、私にいろんな発見を教えてくれるの。世界の不思議、映画や恋愛、そして心のこと。
『なにそれ?あやしいなー』
私が笑いながら疑いの目を向けると、ミホはあわてて両手を振った。
『あやしくないない。でもインチキだって言われちゃうかもしれないけどね』
『へー。その方法?どうやるの?』
『まずね。1位から発表される星座占いを見つけること。そして2位から下の占いが目に入らないようにすること。そして最後は、占いを見たその1日は1位の星座になって過ごすこと。これだけだよ』
『えー。やっぱりインチキじゃーん』
『ははは。でもね。毎日一位の占い見て、それを自分の占いだと思えば、すごく心地いいし、それにね、不思議とだんだんその通りになっていくよ』
『ミホはおもしろいよね。素直っていうか、単純っていうか・・・』
『あー。それ褒めてるの? 』
『もちろん。それ、信じることができたら、最強だね』
『これね。毎日を運がいい日にするコツなんだ。ちょーオススメだよ』
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