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操作モード・傾斜磁場出力・騒音

操作モード・傾斜磁場出力・騒音を中心にJIS Z4951の対策問題です。

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第14回(33)神経刺激
第13回(25)騒音(29)JIS
第12回(26)操作モード(27)JIS(28)騒音(30)操作モード
第7回(23)dB/dt
第6回(24)安全性


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過去問は日本磁気共鳴専門技術者認定機構のホームページにPDFデータが公開されておりますのでそちらをご活用ください★

※この対策問題は日本産業規格JIS Z4951:2017およびJIS Z4952:2022を基準としています。



問題1 JIS選択

(1)次の日本産業規格を答えよ.

(A)医用電気機器―第2-33部:磁気共鳴画像診断装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項

(B)磁気共鳴画像診断装置―第1部:基本画質パラメータの決定方法


【解答】
(A)JIS Z4951
(B)JIS Z4952

【解説】
JISを選択する問題で出題されたことがあるのはこの2つ.

(A)JIS Z4951
診断用 MR システムおよび MR 装置について,被検者やMR作業従事者の安全,またMR システムの開発,製造,据付及びサービスなどを行うMR作業従事者の安全についての技術的な側面について規定した日本産業規格のこと.
具体的には操作モードや非吸収率(SAR),dB/dt,騒音,末梢神経刺激(PNS)などが規定されており,その内容は細かく出題される.

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※JIS Z4951 2012では「磁気共鳴画像診断装置−基礎安全及び基本性能」という名称でしたが,2017では「医用電気機器―第2-33部:磁気共鳴画像診断装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項」という名称になっています。


(B)JIS Z4952
MR装置に関する安全規格ではないが,MR装置の基本画質に関する測定方法を定めたIECによる規格が2007年に発行され,2012年6月にJIS Z4952として発行された.また2018年に第2版として発行されたIEC 62464-1を基とし,技術的内容を変更して2022年にJIS Z 4952:2022が作成された.ここではMR装置の基本画質に関するNEMAの測定方法を基準として,各測定項目についてその測定方法を定めている.


(2)JIS Z4952「磁気共鳴画像診断装置―第1部:基本画質パラメータの決定方法」に規定されている項目はどれか.

  1. 比吸収率(SAR)

  2. 信号ノイズ比(SNR)

  3. 2次元幾何学歪

  4. 末梢神経刺激(PNS)閾値レベル

  5. ゴーストアーチファクト


【解答】

  1. X SARはJIS Z4951

  2. O 

  3. O 

  4. X 末梢神経刺激はJIS Z4951

  5. O 

【解説】
JIS Z 4952に規定されている項目は
信号ノイズ比・均一性・スライス厚・幾何学的歪・空間分解能・ゴーストアーチファクト・上記項目についての不変性試験
である.

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※対象問題は第15回(46)では「JIS Z4952:2012」について,第19回(41)では「JIS Z4952:2022」についてとして問われています.JIS Z4952:2012でも2022でも解答の内容に変更はないと考えられます.

【参考文献】
日本磁気共鳴医学会 安全性評価委員会 監修,MRI安全性の考え方 第2版,秀潤社,2010,143
日本磁気共鳴医学会 安全性評価委員会 監修,MRI安全性の考え方 第3版,秀潤社,2021,162
JIS Z 4952:2012/2022


問題2 操作モードについて正しい記述はどれか.

  1. 各操作モードでは静磁場,傾斜磁場出力,比吸収率(SAR),騒音の全てを管理する.

  2. 通常操作モードを超える事の決定は,患者に対する潜在的なリスクと効用との関係から医学的に判断しなければならない.

  3. 通常操作モードを超える場合には,患者及び MR 作業従事者に与える可能性のある影響を説明しなければならない.

  4. 静磁場強度が 3T を超え 4T 以下の場合は,常に通常操作モードで運転する.

  5. 1つ又は複数の出力が患者に医療管理を必要とする生理学的ストレスを引き起こす可能性がある値に達する MR 装置の操作モードは,第一次水準管理操作モードである.

  6. 妊娠している患者の全身用 RF コイルによる第一次水準管理操作モードでの撮像は避けなければならない.

  7. 体内深部温度が39.0°Cを超えている患者の第一次水準管理操作モードでの撮像は避けなければならない.

  8. 国家規制に従って承認された人体に関わる調査研究プロトコルの医療責任者の許可がある場合の第二次水準管理操作モードでの撮像は避けなければならない.

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