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「人が増えても早くならない」は開発現場でよくある状況をうまく言語化したあるある納得本だった

先月発売されたばかりの「人が増えても速くならない」を読んでみました。IT系の仕事をしている人、ソフトウェア開発の現場を担当したことがある人にとっては超あるあるなことがギッシリ盛り込まれていて、むちゃくちゃ納得しちゃいました。

開発進行中のプロジェクトに「リリース日を早めたい」「機能を追加したい」と考えてエンジニアに相談するも、難しいとやんわり断られることがあります。

であれば開発スタッフを2倍にしたら開発スピードも2倍とは言わないまでも、それなりに早くなりそう。金にものを言わせて早くできないか?みたいなことを考えてしまうものです。でも、実際は全然早くならないのです。

かつて私も同じように考えたことがありますが、実際に何度も同様の現場に直面してみた経験から「おいそれと早くはならない」ということを実感するに至っています。

本書では、こういった開発現場あるあるが網羅されています。例えば・・・

・エンジニアを急かしたりプレッシャーをかけても結果は変わらない
・一時的な妥協によるスピードアップは永遠の負債となり、後からリカバリーできない
・保守運用の手間がわかっていない

などなど。いずれも日頃から開発現場に近いところにいる人には当たり前のことですが、経験したことない人にとっては「なんで?」「どういうこと?」ということばかりかもしれません。でも、これから開発現場に携わる人はもちろんのこと、開発現場の近くにはいないけど開発部門を管掌する管理職などは、こういったソフトウェア開発の特性は理解しておかないと極めてまずいことになってしまいます。

ということで、本書は開発に携わる仕事をしているけれど、開発現場にまだ慣れていない人にとっては打って付けと思える内容でした。

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