【田原】バットをギターに持ち替えた話

Mr.Children、そのすべては、高校時代に軽音楽部で、桜井和寿さん、田原健一さん、中川敬輔さん(ナカケー)が結成したバンドから始まりました。

高校に入学して、桜井さんとナカケーさんは軽音楽部に入りましたが、田原さんは野球部に入りました。
その田原さんが野球部を辞めて軽音楽部に入る経緯には、ちょっとした青春エピソードがありますね。

桜井さんと田原さんは、高校1年の時、同じクラスでした。
桜井さんは、野球部に対して「坊主頭で、いつも階段のところで先輩たちに『ちゃーす!ちゃーす!』と挨拶してて、気持ち悪いなー」という印象を持っていたそうです。
ある日、桜井さんがギターを持って部室へ行こうとすると、丸坊主の野球部員が「それ、テレキャスター?僕はストラトキャスター持ってるんだけど」と声をかけてきました。
それが、田原さんでした。
桜井さんの田原さんへの第一印象は「あっ野球部なのにギターの話するんだ!」だったようです。

それから、二人は音楽のことを話すようになり仲良くなったといいます。
この頃、甲斐バンドの話で盛り上がったり、邦楽しか聞かなかった桜井さんに田原さんがU2など洋楽を進めたりしていたそうです。

そんな出会いから一ヶ月後のこと。
放課後、高校の最寄り駅では、何駅か離れたグラウンドへ向かう野球部員の集団が見られたそうですが、桜井さんは、その集団から離れたところで、身を隠してこそこそ様子をうかがっている田原さんを見つけました。
桜井さんが声をかけると、田原さんは練習が嫌で見つからないようにバックレようとしていたとのことでした。
それを見かねた桜井さんは、「そんなことしてるんだったら、バットをギターに持ち替えれば?」と、田原さんを軽音楽部に勧誘しました。
こうして、田原さんは野球部を辞めて軽音楽部に入りました。
これがミスチルの伝説となっている「バットをギターに持ちかえろ!」事件ですね。

桜井さんが田原さんを軽音楽部の部室に連れて行った時、既に軽音楽部にいたナカケーさんは、「田原君野球部なのになんでいるの」、「桜井と田原君知り合いなの?」と、ちょっと驚いたようです。
というのも、田原さんとナカケーさんは、同じ中学で、高校に行ったら一緒にバンドをやろうと語り合ってた仲だったんですね(田原さんは、野球部に入りましたが)。また、田原さんが別の中学の桜井さんと仲良くなってたのも知らなくて不思議だったようです。
桜井さんは田原さんとナカケーさんがバンドをする約束をしらずに再開させたのも奇跡的だと思います。

こうして、3人が軽音楽部に集結し、バンド「BEATNIK」を結成しました。
それから、もう30年以上ですよ。

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