【連載最終回 北村先生に聞いてみよう】労働基準監督署が来るってきいたけど大丈夫?(ねっとwork9月号抜粋)

労働基準監督署は労働基準法に基づき、違法な労働状況等を取り締まる役割を持っています。
立ち入りといっても多くが事前に予告があり、現状の把握をする目的のものとなります。

労働基準監督署は労働基準法に基づき、違法な労働状況等を取り締まる役割を持っています。
立ち入りといっても多くが事前に予告があり、現状の把握をする目的のものとなります。
8/20に令和2年4月~翌3月までの監督指導結果が公表されました。そこでは「各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場を対象」とし調査していることが記載されています。

監督指導の内容については感染対策もあり総件数が24,042件(前年比8,939 件減)と大幅に減少していますが、法令違反があった事業所の割合は73.2%(前年が78.1%)、うち違法な時間外労働があったもの37.0%(前年が47.3 %)、賃金不払いがあったものが6.5%(前年が7.8%)と割合についてはあまり変化がありませんでした。雇用調整助成金の要件緩和等の影響もあり賃金不払いも大きく増加していないようです。労働時間の把握方法が不適正なものについても17.9%(前年が18.5%)あり、テレワーク等が一般的になる中で昔ながらのタイムカードでの管理が難しくなってきているようです。単に監督署からの指摘を避けるためではありませんが、システム導入等で適正にかつ効率よく時間管理を行いましょう。

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