年次有給休暇とは(ねっとwork9月号抜粋)

労働者の心身のリフレッシュを図るため、正社員やパート・アルバイトなどの雇用形態を問わずすべての労働者が対象となる年次有給休暇制度ですが、4月入社から6か月が経過し年次有給休暇を付与するこの時期、制度の概要や注意点を確認しておきましょう。

年次有給休暇とは

・賃金が支払われる休暇
・要件を満たした労働者の権利として付与される

年次有給休暇が付与される要件
1.雇入日から6ヶ月継続して勤務
2.全労働日の8割以上出勤
要件は2つとも満たす必要があります

年次有給休暇の付与日数

労働者の勤続年数や所定労働時間によって変化
例えば、正社員など通常の労働者の場合は、入社6ヶ月時に10日の年次有給休暇が付与されます。その後は勤続年数に応じて付与日数が増加します。パート・アルバイトなどの労働者の場合は、勤続年数と週の所定労働日数に応じて付与日数が変化(比例付与)します。

年次有給休暇の5つの注意点

(1)時効は2年
付与した年に取得されなかった年次有給休暇は、翌年に限り繰り越さなければなりません。
(2)取得理由は原則として問えない
労働者が取得したい日に自由に取得できるようにする観点から、取得理由によって会社が年次有給休暇の取得を拒むことはできません。
(3)買い取りは原則として不可
労働者の心身のリフレッシュという観点から、労働者が希望する場合であっても、会社が年次有給休暇を買い取ることはできません。
(4)請求された時季の変更
会社は、労働者が年次有給休暇を取得したい日に自由に取得させなければなりませんが、請求された時季に休暇を与えることで事業の正常な運営を妨げる場合には、請求された時会社は、年次有給休暇を年10日以上付与した労働者に対しては、年5日以上取得させなければなりません。
(5)年5日以上取得させる義務
会社は、年次有給休暇を年10日以上付与した労働者に対しては、年5日以上取得さなければなりません。

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