傷病手当金の支給期間が通算化されます(ねっとwork2月号抜粋)
令和4年1月1日の改正により、給付期間の考え方が大きく変わりました。
従来は、「支給を開始した日から起算して1年6か月」であったところが、「通算して1年6か月」に変更となりました。※本制度の概要、詳細につきましては当社ねっとワーク7月号をご参照ください。
上記のように公表されていますが、実際にどのくらいの期間支給されるのか 、どのように期間を計算すれば良いかについてお困りになると思います。
そこで、本記事におきましては、傷病手当金の支給期間に関する実務に沿ったご内容を掲載いたします。
これまでの計算方法
これまでの傷病手当金は、支給開始日から起算して、1年6ヶ月まで受給することができました。例えば、令和4年1月1日が支給開始の場合、令和5年6月 30日までの期間のなかで、私傷病等により働くことができず、賃金が支払われない日に対し、傷病手当金が支給されました。
これからの計算方法
令和4年の法改正に伴い、令和2年7月2日以降に支給が開始された傷病手当金に対しては、「通算して1年6ヶ月」まで受給が可能となりました。今までは 、支給開始日から1年6ヶ月までであったため、上記の例では、令和5年6月 30日以降は同一の傷病による支給申請ができませんでしたが、法改正に伴い 、令和5年6月30日以降であっても、復帰していた日数分だけ延長した日数で受給することができます。
残日数の計算方法
支給開始日の時期によって差が生じるものの、547日~549日分の傷病手当金を受給することができます。
※304日365日÷12か月×1年6ヶ月547日分よって、今後、最もわかりやすい傷病手当金の残日数の計算は各期間の支給決定通知書に記載されている支給日を合計し、547日から支給日の合計日数を除することで行うことになります 。