再開します

 気がつけば、2022年も終わりが見えてきてしまった。年始の時点ではいろいろな意欲があり、実行に移すつもりもあったのだが、結局のところ全くといっていいほど更新せずに一年が過ぎている。前年に途絶した映画本の記録こそ大幅に遅れて消化したものの、それも不本意なものというほかなく、今年の分に関しては手をつけてすらいない。以前も書いたとおり、言い訳したいことは山ほどある──もともと怠惰な性分でもあるのだが、今年は心身ともに良好とは言いがたい状態で、特に年半ばあたりから些末な出来事に起因する無気力がぬぐえず、映画について真面目に考えるということについて、ああでもないこうでもないと非生産的な思考が袋小路にはまってしまい、出てこれずにいた。  

   正直なところ、現状なにかががらりと解決したわけでもないのだが、そもそも解決云々というほど大袈裟な問題を抱えていたわけでもなく、ただ単になにもかも腰が重くて調子が出ないだけであって、すべては面倒ごとを先送りするための言い訳に過ぎなかったのかもしれず、すくなくとも、もう十分に休んだような気はしている。むろん、今年は嫌なことばかりがあったわけではなく、むしろそういった側面は──言葉にすると過度にきわだってしまうが──ごくわずかで、楽しいことや嬉しいこと、励みになることもたくさんあった。だからこそ、かはわからないけれど、見たり、書いたり、考えたりといった習慣は、驚くほど簡単に疎かになっていってしまうものだし、そろそろあらためて始め直しておきたいと考えた。なので、近々再開するつもりでいる。

 わざわざこんな文章を残すのも、勢いをつけたいがため。できることなら、12月末までにデヴィッド・ロウリー『グリーン・ナイト』をめぐる文章をふたつ、1月末までに2022年に読んだ映画本のささやかな回顧ができればと思っているところ。あくまで希望的観測の域を出ないのですが。

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