産婦人科が全ての「子宮を持ってる人」のための場になって欲しい患者のひとりごと。
※最初に断っておきますが、これは私がお世話になった産婦人科へのクレームなどではありません。むしろ入院中お世話になったお医者さん、看護師さん、その他スタッフさんにはとても良くしていただき本当に頭が上がりません。心より感謝申し上げます。
ただ、出産以外で産婦人科で入院した身として、もう少しこうなら過ごしやすかったかも…という素人の感想を綴っただけのものです。ご承知おきください。
人生初の入院は突然に。
金曜日、仕事から帰ってお風呂に入ったら突然下腹部が痛み出した。生理痛で痛む場所と同じだが、生理痛の比にならないくらい痛い。経験したことのない原因不明の痛みに、ロキソニンを飲むくらいしかなす術がなく悶絶していた。
数時間で痛みは収まったが、ただ事ではない痛みだったので、念のために産婦人科に行くことにした。
翌日朝一番にWeb予約したが、土曜日の産婦人科は混んでおり、自分の診察の番が回ってきたのは午後2時。まだ少し痛む腹を医者にエコーで見てもらう。医者の目つきが変わる。そして
「これはかなり出血してるねぇ~1週間絶対安静。入院してもらいます。」
へ?ゼッタイアンセイ?ニュウイン?驚く間もなく病室に連れて行かれたのであった。
人生初の入院、最初は流石に取り乱したが、しばらくして合法的に一週間仕事が休めることに気付き狂喜乱舞した。いや実際は舞ってません。絶対安静なので。
多くの場合卵巣からの出血が自然に止まり、出た血液は体内に吸収されるらしいが(じゃあ何故子宮内膜は毎月吸収されないんだよ)、動くと出血が止まらなくなり開腹手術になる危険性があるので、絶対安静らしい。
なので治療らしい治療もなく、少し腹が痛いだけなのにベッドでゴロゴロしているだけという最高だけどやや退屈な生活を送っていたのである。
友人たちに「入院したんだけどウケる笑」とLINEを送りまくり、母に図書館で借りてきてもらった本を読みまくり、ちなみにこの時noteのアカウントを作り、Wi-Fiが飛んでたら完璧だったのに!と残念がりつつ、それなりに楽しく過ごすことができた。
…と、かなり長い前置きになってしまったが、本題はここから。
文句なしに快適な入院生活だったが、それでも、出産以外で産婦人科に入院するというマイノリティ患者として気になるところはあったので、ここに記しておく。何度も言うけど病院へのクレームではないです!
第三位
部屋中めっちゃピンク
シーツも洗面台も床も天井もスリッパもピンク…いや別にピンク嫌いじゃないけど落ち着かないって!もう令和なんだからさ、女性はピンク好きだからピンクで揃えとけみたいな認識でそうしてるなら、やめよ!そもそも産婦人科に入院するのは「女性」とは限らないしね。
第二位
気になる人は気になる赤ちゃんの泣き声
私はほとんど気にならなかったけど、産婦人科なので、当然しょっちゅう赤ちゃんの泣き声は聞こえてくる。
新しく命が誕生することは大変めでたいことであるし、子供を育てやすいと言えない今の日本で、痛み苦しみに耐えて出産をした方々には最大限の敬意を払う。
しかし子宮に疾患があり妊娠を諦めざるを得ない人、妊娠していたが様々な理由で出産を諦めざるを得ない人などが、「病院で他の赤ちゃんの声が聞こえるといたたまれない」と言っていたのを思い出した。産むために診る場と、その他子宮疾患を診る場を分けられないのかなあ…と思った。
余談だが、「産婦人科」だと特に高校生くらいの年代の子は行くことに抵抗があるから「女性診療科」というような名前にすればどうか、という新聞の投書を数年前見た気がする。
※この下は若干お下品な話になので、苦手な人は飛ばしてください。
第一位
性交体験めっちゃ聞かれる
問診票でも聞かれ、診察のときも何度も聞かれ…いや必要なのは分かるけどそんなに聞かんでええやろ!一歩間違えたらセクハラだぞ!!!
しかも私が聞かれたときは親の前だったんだぞ!!親の前で性交経験の有無を何度も言わされるってどんな羞恥プレイだよ!!「あります」じゃなくて良かったよ!!!!!
後から医療関係の知り合いに話したところ、性交時の物理的な刺激で出血するパターンが多いこと、女性の「経験無いです」は信じるなと言われていることなどが原因らしい。いやこんな聞き方されたら「あります」とは言いにくいわな…もっとデリカシー持てや(人のことは言えない)!
そしてそもそも「性交」の定義って何?女性器に男性器が挿入されること?指とかが挿入される場合は含むんですか???そこんとこちゃんと教えてくださいや!!!
よく、生理痛やPMSが酷いときは我慢せず産婦人科を受診しよう!と言われる。しかし上に書いたようなことが原因で受診しづらい場になってしまっているのではないだろうか。
もちろん新しい命が誕生することは尊い。しかし、様々な理由で「産めない」「産まない」人たちも、同じように子宮を持っている。
全ての子宮を持った人たちが受診しやすい産婦人科になって欲しいものである。
一番いいのは、子宮がもっとトラブルを起こさないように進化してくれることなんですがね!!
おまけ
・入院中良かったこと
病院食は美味しくないイメージがあったが、かなり豪華だった。(ただしこれは産んだ人へのご褒美だと母に言われ複雑な気持ちになった)
あとほうじ茶飲み放題だった
・特に母くらいの年代の女性に「子宮なんて特に大事な臓器なんだから…本当にお大事にしてね」と言われたが子宮以外も私にとっては大事な臓器だし別に産めなくなったら産めなくなったでいっかーと思ってるんですが…という気持ちだった。
・そういえはテレビ見放題の環境だったのに全く観なかったなあ
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