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大航海戦記スタート!

まだ真冬の本拠地にチームが帰ってきた

 3月2日、エスコンフィールドで開催される春季教育リーグの観戦へ。シャトルバスを降り立つと、猛吹雪と共に、一面雪化粧が広がっていた。外の世界を見る限り、球春到来だとは感じないのだけれども、われらがファイターズはキャンプ地の沖縄から無事戻ってきたのだ。

 2年連続最下位ともなると、ファンからはそっぽを向かれがちになるが、不思議にこのチームには悲壮感は感じられない。新庄体制3年目。着実に成長した選手たちがそこにいる。プロ野球の世界ではまだまだ若造たちのチームなのかもしれないが、わくわくな期待感しかない。


今までにない戦力補強

 今オフストーブリーグの主役は、間違いなくファイターズであろう。FA 流出が濃厚といわれた加藤貴の残留に、他球団競合の末でまさかの山崎福の獲得。また、いつになくメジャー実績のあるビックネーム外国人選手を複数獲得するなど、フロントのガチ本気を見た補強だ。エスコンマネーが原資といわれているが、北海道移転以降こんな大補強は初めてだ。

 しかも、キャンプを見る限り外国人選手の姿勢も素晴らしい。ほぼ全員がキャンプ初日から参加し、日本式といわれる反復練習もしっかり対応している。主砲として期待されるレイエスだってバント練習を進んでやっていた!個人的にレイエスめっちゃファンになってしまった。あの巨体で、軽快に走り(しかも常に楽しそう)、かつ大谷クラスの飛距離を見せる。そして一生懸命。「オレはメジャーで活躍した助っ人だぜ」なんて雰囲気は一ミリも見せない。ガチ期待してるぜレイエス。


昨年との違い

 トライアウトから始まった3年前。全員にチャンスがあったが、ポジションは埋まらなかった。昨年はポジションを埋めようと試みたけど、ケガ人続出でどんどん離脱、結果固定はできなかった。ただ若手選手は着実に成長しており、本気の競争は選手層の厚さを生み出している。外野陣は万波・松本剛が当確と考えると、残りひと枠は熾烈な争いだし、内野陣も清宮のケガで混沌としている。強いて言えば、頭ひとつ抜け出る選手が出てきて欲しいところ。

 野球は点取りスポーツなので、打力の向上はもちろん課題である。しかし、どんな好打者も一年通じて絶好調はない。ましてや投手力全盛の昨今のパ。どうやって一点をもぎ取り、接戦をものにできるかがポイントになる。そんな中では、波のない守備・走塁を向上させることは非常に重要だ。それも昨秋のエスコンキャンプが成果を出していると思いたい。素人目にも守備・走塁の意識は上達しているように感じる。


ファンはただただ歓喜したい

 ここまでの自分なりのファイターズ評を書いてきたが、実際に評論家の下馬評も上がっているようだ。まあこれまでも、優勝の翌年にBクラス予想されることが多かったので、Bクラス上等!と思っているが<順位予想は各球団 OB諸氏のご都合もあるのであてにならない>、今年の台風の目になることはどうやら間違いなさそうだ。

 最後に、昨年エスコンで感じたことを一つだけ。球場全体の盛り上がりが、ちょっといまいちなこと。コロナ禍明けだったからなのか、最下位だったからか、応援席が内野3階席に移動したからかわからないが、盛り上がりに欠けると感じた。優勝争いをしていた札幌ドーム時代と同じように盛り上がるエスコンを見たい。そのためなら高価といわれる観戦費用でも、上納上等と思いたい。とにかく球場が一体となった応援をして、そこで輝く選手の姿が見たい。「選手もファンもチームなんだ。ひとつのチームなんだ」と再び大声で歌いたい。そして…本当に強くなるファイターズを見たい。一ファンとしてそんな光景をシーズン前に妄想している。

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