首里織ミンサー

ミンサーというのは正しくはメンサー=綿狭。

綿で造った幅の狭い織物のことを言います。

代表的なのは首里織ミンサー、竹富ミンサーですが、その他にも伊波メンサー、与那国島にはガガンヌブもあります。

ミンサー織という名前で親しまれているのは八重山ミンサーですが、これは元々は竹富ミンサーで

『好きな男性に捧げる布』の逸話は本島の手巾(ティサージ)の話と共通しています。

綿の幅の狭い織物という事ですから、実際には沖縄各地で織られていたのかもしれません。

沖縄の着物の着方といえば、琉装なんですが、ウシンチーという着方は帯をしません。

名古屋帯などが織られるようになったのは復帰後の事です。

ですからミンサーは帯としてではなく、もっと色んな用途で使われていたと理解する方が良いようです。

首里織のミンサーは、着物や名古屋帯と同じ様に、花織、ロートン織の技法が使われますが、

特筆すべきは『串花織』という綜絖を使わない花織です。名古屋帯でもたまに観る技法ですが、

ミンサー=半幅帯で比較的多用されます。普通の花織とは違う、格調高い雰囲気のある作品です。

首里織ミンサーの半幅帯・角帯というのは浮き織りが使われているので、緩みにくく締めやすい。

沖縄独特の華やかなデザインも特徴の1つです。

最も手軽に沖縄の染織に触れる事が出来る作品群ですので、紬や浴衣などに締めてみられてはいかがでしょうか。

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