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介護業界の実態その16。その会社の理念からかけ離れた介護の現場。

 こんばんは。今日もお疲れ様です。
本日は介護業界の全体の理念といっていいほどの、利用者様ファーストを目指すと言う目標の様な物があります。

 これは実務者研修を受けた時にも教えられることなのですが、実はこれが介護の現場に未経験で入るとかなりの毒となって自信を苦しめる物になっています。ただ昔からいる人はこの事に気づいている人はほぼいなく、それは施設の経営者だっておんなじです。

 またこの毒の厄介なところは、真面目で優しく、そして几帳面な人ほど蝕まれやすい傾向があるのです。何故なら前に少し話したことですが、利用者を優先すると業務ができなくなって経営が悪化するからです。

 それ故に初めて介護業界に入った人は、優しい人ほど利用者に頼まれたり話しかけられるとそれに時間を割いて、業務ができなってしまいます。
そしてそれを見た上司が怒ると言う謎の現状があるのです。

 会社の理念でも利用者様をとか言っておきながら、結局のところ利用者よりも業務を優先すると言う矛盾した事を平気で行う上司と経営者。そしてそれに文句を言えば、お金がないお金がないばかり。はっきり言ってこんな現状では質が下がる一方なのに、現状理解してない上の人たちが多すぎて何とも言えません。
そしてそれを改善するのが管理者の仕事のはずなのに、どうにかしたいなら自主的にサービス残業してでも各自で行えと平気で言う経営者。

 たしかに経営をする上で売り上げは必須ですけど、その売り上げを出すために介護士の下っ端全員の命を削れとか。もうあきれ返る始末です。

 その為、結局は利用者をおざなりに扱える無神経でずぼら、そして自分勝手な人が現状の現場では一番役に立ってしまい、その逆の人は精神と心をやられてしまい最後には体調を崩し、役に立たないと言われる。

 また一番なにが精神的に来るのかと言うと、よく介護業界では「人に感謝される」とか「ありがとう」と言って貰えると言うような触れ込みがあります。
 しかし利用者も決して認知症だったり、少し物忘れがあったりしても、決して馬鹿じゃないので、その現場の介護士を見ています。

 そして先ほども言いましたが何が一番精神的にくるかと言うと、
利用者からの何もかも諦めたような、諦観したような、悟ったような、
そんな「ありがとう」「助かる」と言った言葉が、本当に凄く悲しくなってしまうのです。
そしてそれが続くと次第にそれは、ただただ恐ろしい物だけになってしまいます。その為それだけで、続ける意欲がなくなるのです。
さらにそれを聞き続けると、本当に人を想える人ほどそれが苦痛となり、精神を病んで仕事を辞める結果になってしまうのです。

 そしてそれを知らない今の介護業界に適応したベテランの介護士が、そんな人を根性なしだと我慢できないと理解しようともしないので、これから数十年たっても介護業界は絶対に良くならないと思います。

 新しい事を学ばないといけないと言いながら、結局なにも学ばない現状では介護業界の人手不足は絶対に解消は出来ないのです。

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