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〜陰キャ女子が道着に腕を通してみた〜

中学時代はソフトボール部で泥まみれになってグランドを駆け回って、「ザ、スポーツ少女」だったのですが、非常に内向的で人間関係もうまくできない子でした。でも体を動かすことが大好きで高校に上がった時、やっぱりスポーツはしたいなァと思ってて。

ただ、時間に縛られて行きたくない時も練習に行って先輩の荷物持って気を使いまくる高校生活を送るイメージをしたときに、オェーって🤮えづいてしまったのでこりゃ部活は入ってはいけないと思ってしまった。

自分の性格ってものがもうそろそろわかるようになる年齢だったので、非常に良い判断ができたと思います…。多分部活入っててもすぐ辞めてだと思うし、居心地の悪い学生生活も送ってたはず。

ではなぜ空手を選んだかというと


母と弟が極真空手の道場に通っていたから🙋‍♀️

ただそれだけ笑。
というか母親が空手やってるってすごい話よね。笑


極真空手ってフルコンタクトなので、実際に技を当てるし、めちゃくちゃ怖くて。20年ぐらい前はK-1大全盛期で道場生も多くバッチバチの雰囲気だったんですよ。そんな中で必死に稽古してる母と弟に感化されて見学に行ったんです。ビビリで引っ込み思案な私が後ろで稽古を見ているとたくさんの先輩方が優しく声をかけてくれて、怖いと感じることはなかったんですよね。(この時はね)稽古も好きな時に行けるし、強要されないし、試合も出なければいい。帯も別に入らないしダイエット感覚で。
すぐ入門を決めました。



礼儀作法が厳しくて、本当に生半可な気持ちでは続かない世界。
そう気づくのは割とすぐでしたね。。



白帯をしめて道着に腕を通す。
ゴワゴワで着られてる感万歳でちょっと格好悪い。

家族は先輩としてすでに稽古をしていて、弟は当時10歳とかだったけど本当によく頑張ってて試合にも出ていて真面目だったので可愛がってもらってたし、私は鳴り物入りで入った感はありましたね。正直・・・。
割と人の真似が上手で、器用なタイプなので基本的な動きや型を覚えるのは早くて、「さすがやね〜」なんていわれたりして。


ある日、組手がメインの稽古の時、ちょっと怖い先輩(大人の男性)が相手をしてくれました。

「まぁ先輩やし、そこそこで受けてくれるやろ」なんて思ってたんですが、



むちゃくちゃボコられた。



壁に押し付けられるように前蹴りを蹴られた。


頭の中が「???」ってなって涙がでそうになってしまい。
(意地でも泣かなかった)


当時はそんなことする意味も分からなくて、許せなかったんです。



その日のことは鮮明に今でも覚えていて、めちゃくちゃ悔しくて、「ぜったいやり返してやる」なんて闘志を燃やして、全ての稽古は全力で、絶対に手は抜かずにとにかく全力で頑張りました。その先輩は数年後、地元に帰られるとのことで移籍してしまいました。試合にも出られてて、すごく真面目でストイックな方だったので、やっぱりずっと、ちょっと怖い先輩って感じで私は一線を置いていたんですよね。もちろん、やり返す!ってこともなく。


あの日のことを母親に話したのは数年後、もう黒帯を取った後だったんですが、「白帯の頃、●●先輩にボコボコにされたんよ・・・」っていうと母は笑いながら、

「●●くんはあんたがいてない時にいつもすごく頑張ってて偉いですねって言ってたよ」って聞かされました。



黒帯の立場になって気づいたのですが全然ボコられてなかった。
だって怪我もしてないしどっこも効かされてもないのだし・・。





しかも全日本で優勝した時もめちゃくちゃ喜んでたって。










直接言ってくれてもよくねーーーーーーー????!!!



笑!


あの頃、当たりがきつかったのは、当時バチバチの雰囲気の中で女の子が残っていくことは本当に難しく、ちょっと小手先でうまくやってた私に気合い入れろよって意味だったんだとすぐ気づきました。実際、その後「くそったれががあああああああ」って気持ちになったので先輩は大正解でしたね!他の女の子にはそんなこともなく、優しかったので余計に悔しかったんですが、それだけ期待して頑張って欲しいって思ってくれてたんだなと。

あ、そういえば思い出したことがあって。

ある日の稽古中、過呼吸で倒れそうになったことがあってフラフラしてたんですが、その先輩が一番早く飛んできてくれて介抱してくれたんですよね・・・その時はしんどくてボヤーっとしてましたが、ちゃんとみてくれてたんだなって。今になって嬉しさが込み上げてきます。

そんなことがあったから、どんな試合にもチャレンジできたし、その期待に答えようって思えたので先輩には感謝しています。

ありがとうございました。


本当に厳しいけど、すごく楽しくて普通の高校生活では得られないスリルと自分自身を知ることができ、老若男女問わずたくさんの人が集まる特殊な環境が陰キャの私を180度変えてくれて感謝しかないです。


まだまだすごい個性的な方や忘れられないような出来事もたっくさんあるのですこし少しずつでもかいていければと思います!

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