祖父母とてくりを読む|#祖父母宅にて
てくり。盛岡好きな人ならみんな知ってるミニコミ紙。
僕は、盛岡にUターンしてきた昨年の夏に初めて知り、それ以来毎号購入している。工藤玲音さんが表紙の26号のから。
そして毎回、祖父母と一緒に読んでいる。
最初は、きっと祖母なら興味あるかなと思って「こんな素敵な情報誌があるんだよ!」という気持ちで見せた。意外と祖父も興味を示した。
先日、最新号の28号「モリオカランドスケープ2019」が発売された。
表紙を見て、これは絶対に祖父母に見せねばと思った。岩手医大は、2人にとって特別な場所だということを知っていたからだ。
2人はここで出会い、恋をし、結ばれた。以前からその話は聞かされていた。祖父が自慢げに、そして照れ臭そうに話してくれるのだ。しつこいくらいに。
きっと喜ぶだろうと思って、いつものこたつで夕ご飯を食べ終わったあとに、2人に見せた。
表紙を見た祖母の第一声は「あら、ここは、、公会堂かい?」。
「(いやいや、なんでやねん。)」
中を開き、第二声は「あら、ここは三田商店の裏通りかい?」。
「(うん、今度は合ってる。多分。)」
そして次のページ。2人には以前から(自分なりに魅力的に)解説してきた木伏緑地が出てきた。保守的な祖父は木伏についてはいつも懐疑的で、孫の立場としてどう振る舞えばいいか、毎回頭を悩ましている。(この問題に限らず。色々と。)
さて、本題は10ページから。2人とも目が変わった。目を細めたり、大きく見開いたり。
口数も変わった。しゃべるしゃべる。2人ともこんなに楽しそうにしている姿はなかなかない。
今まで聞けなかった、恋のエピソードも詳しく教えてくれた。当時のことを回想する2人。感動的で、クスッともさせられて。
14ページに「医大が愛した、名店たち。」で登場した橋本屋本店も、喜んでいた。祖父は今でもよく足を運んでいる。僕がガキの頃から、たまに連れられていたのを思い出す。
31-33ページの「Life is Delicious〜テーブルの上の職人たち〜25」では白乾児パイカルが登場。最近は2人は全然行けなくなってしまったが、それこそ僕が小さいときはたまに連れてってもらっていた。当時はまだ2階席があって、今はなきエビチリ定食が好きだったのを覚えている。
こんな感じで、3人でてくりを読む時間はいつも楽しくて温かい。
昔話もできるし、今の盛岡の話もできる。
てくり(まちの編集室さん)、ありがとう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?