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*sneygʷʰ- [snow/nivea/नेहा]

印欧祖語の *ḱweytós につながるラテン語が見当たらない。しかし「白」を表す語はあったはず。「白」色はラテン語でなんと言ったのか。

candidus
眩しく輝く白。印欧語根 *(s)kand-/*kand- は ラテン語 candēla (英 candle), candidātus (英 candidate) とつながる。同じ語根のゲルマン語経由で英語の kindle、また、サンスクリットの चन्द्र (candrá) "moon" を見ても、自ら光り輝くイメージが共通している。

albus
汚れがなく綺麗な白。albus の名詞形が album で、法務官の布告を記すための白紙の書板を指した。印欧語根 *albʰós/*albho-は 色が落ちて白い、他の色がないことを指すようで、白皮症(アルビノ)の英語 albinism は スペイン語・ポルトガル語の albino から来ている。albino = albo (形容詞) + ino (指小辞)。albo はもちろんラテン語の albusから。英語の elf も同語源のようだ。また、卵白の主要な構成蛋白質をAlbuminと言う。

niveus
雪のような白さ。nix (“snow”) +  -eus (形容詞語尾)。印欧語根は *sneygʷʰ-/*sneigʷh-
で英語の snow にもつながる。サンスクリットの स्नेह (sneha) とも間接的につながっているようで、女の子の名前でよくある नेहा (Nehā) につながる स्नेह (snéha) だが、Neha/Snehaの意味は「優しい愛情」のことで雪とは関係なさそうだが、優しい愛情・愛着←グリース塗布のようについて離れない←グリースは雪のように白い←雪のような白... というつながりらしい。そんなバカなと思うが、クリームのNIVEAがまさに「雪のように白い」を意味する。大昔から続くブランドなのか?!

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