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人には人の地獄/2020/12/10

昨日の日記を上げたあと昼まで寝てたら思考と感性が研ぎ澄まされておかしくなってしまった。

今夜は義務に追われて寝られない。こうなることをわかっていてあえて先延ばしにしてしまう。このスリルを味わいたくて。やめられない。とまらない。

酸辣湯麺。あつくてすっぱくてからいものをおいしいと感じる現代人の舌はイカれている。


今日は何も書けることがないので、1週間前に見た「『任意同行』願えますか?」最終回の話をします。

DJ松永さんが番組アンケートを全然書かない話。他の項目はともかく、「言われて嬉しかったこと」「嫌だったこと」を書きたくない、という気持ちは正直かなりわかってしまった。だって、大切な言葉や大事な感情なんて、そんな簡単に表に出したくないから。

ちゅんさんのこのツイートを思い出した。どんなに大切にしている宝物のような言葉も、大事な自分だけの感情も、口にすれば最後、安易に共感され、否定され、消費されてしまう。テレビなんかじゃ尚更だ。

まあ松永さんが実際どう考えているのかなんて知ったこっちゃない。私が勝手に想像し勝手に共感しているだけ。

あと、番組内では触れられていなかったけど、「昔の自分に言いたいこと」として「どの立場になっても変わらずしんどいから気をつけて」と書いていたことが印象的だった。確か松永さんは2年ほど前にも同じようなことを言っていた記憶がある。この2年で松永さんは世界チャンピオンになりCreepy Nutsも売れに売れまくった訳だが、それでも変わらないのか。

2年前に松永さんが語っていたのは、フェスだか何だかの楽屋にいるのがしんどくて舞台裏の暗闇でひとり時間を潰していたというエピソード。その時は「つらさの質量はずっと変わらない」と表現をしていた。当時、その言葉を聞いてはっとしたのを覚えている。今まで、私が応援している、表舞台で輝いている人たちは、自分とは違う次元に生きているような気がしていた。でも、所詮は同じ人間、案外同じようなことで悩み苦しんでいるのかもしれない。そう考えられるようになったのは、善いことだと思う。

誰もが羨む美貌や才能を持っていたとしても、他人と比べて自己嫌悪して生きていたくなくなることは、ある。絶対にある。そこに「そんなに美しいのに」「天才なのに」「なぜ?」と投げかけるのは、何の悪気もない、善意であると同時に、冷たく突き放す残酷な言葉である。

「なんかね、その人それぞれに、やっぱ地獄があると思うんですよ。私には私の地獄があるし、あなたにはあなたの人生の地獄があるのだから」

宇垣美里さんの発言を思い出す。
これ、リアルタイムで聞いていた訳ではないのだが、インターネットで見てすごく衝撃的だった。
人には人の乳酸菌。人には人の地獄。
そういう心持ちで生きていきたいものですね。


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