クトゥルフTRPGシナリオ:『劇団列車』

※オリジナルで作って遊んでみたシナリオです。
もし遊んでくれる方がいれば自由に使ってもいいよ。わかりにくいところは改造してもいいよ。

【劇団列車】

プレイ人数:1~2人?
予定時間:~4時間?

技能:目星、あと適当に

(これまでのあらすじ)
あなたは暗闇を走る電車の座席で、一人うとうととしていたことに気がつきました。
窓の向こうは真っ暗でなにも見えません。
お客さんもだれもいない…と思いきや、あなたの左肩にもたれ掛かるようにして少年がすやすや寝ています!
あなたはこの電車の謎を解き無事脱出できるでしょうか?





……………………
◇導入◇

(これまでのあらすじ)
あなたは暗闇を走る電車の座席で一人、うとうとしていたことに気がつきました。
窓の向こうは真っ暗でなにも見えません。

車内放送が流れます。
『この電車は一両編成で運行しております。お困りのことがございましたら運転席付近におりますわたくし車掌までお気軽にどうぞ……次の停車駅は【一野駅】です……それでは皆様、よい旅を。』

放送の通りこの電車は一両編成、あるのはあなたの荷物、椅子、窓、路線図、広告ぐらいでしょうか、一見普通の古い電車です。

お客さんはあなたと、離れた席で寝ているおじさん、そして……あなた方にもたれ掛かるようにして、少年がすやすや寝ています!

なお、あなたは手に【切符】を握っています。

………………
◇ポイント◇
(あなたが乗った駅)→
一野駅→二野駅→三野駅(終点)

少年はサーカス団の一員だが、空中ブランコからの落下事故で意識不明となってしまう。
少年は気がつくと電車に乗っていた…。
【三野駅】でサーカスをするからそこに行かないと。しかし少年の切符には【二野駅】行きと書いてある。

切符は車掌さんに頼めば交換してくれる。ただし追加で【金貨】2枚必要と言われる。

あなたは【金貨】を2枚見つけ出して少年を助けられるでしょうか?

この列車は生命のレールめいたアレです。
途中下車すれば死にます

(※どどんとふ等で見学者がいる場合
・この電車は『オーディエンス』に見られています。窓の向こう=見学席です。声は聞こえるし物を投げれば届くよ。
『聞き耳』すれば雑談の声が聞こえる
(雑談が盛り上がってたら【聞き耳】振る)

・物を投げ入れれば舞台に入ります。
・【金貨】はクリアアイテムなので【金貨】を投げ入れる時は【Sccb<=30】で電車内入るか判定するよ。
(PLが見学席から金貨投げるのがたぶんクリア一番早いと思います。))

・卓の途中でたまに電車内に眼球を増やして、『誰かが外から何かを投げ入れている』っぽいことを伝えよう。

………………
クリア条件:
二野駅を無事に過ぎる
………………
◇マップ◇
【列車内】
(切符、あなたの荷物、座席、少年、窓、路線図、広告、運転手)

○【切符】
あなたは三野駅行きの切符を1枚握っています。握りすぎてちょっと湿ってます…。
目星→日付は12/24です。

○あなたの荷物
目星→いつものあなたの荷物に混じって【しわくちゃのチラシ】が入っています。

・【しわくちゃのチラシ】
『移動サーカス遂に【三野町】に登場!今年のクリスマスはサーカスで決まり!!』
とある島に昔から伝わる物語を元にした演目らしい。賑やかな衣装、海のモンスターの衣装…しかしあなたはその町を知りません。
◇アイディア
→あなたは、この海賊時代の世界観に合わない、『羽の生えた黄色い衣装』の演者がいることに気がつきます。この空中ブランコをするピエロの顔は、『あなた』です【0/1d3】
◇目星
→公開初日の日付は12/24です。

●少年
黄色い髪でショートカットの14歳ほどの少年です。緩く白のパーカーを羽織っています。少年は不自然なほどメイクがばっちりです。
◇知識(EDU×5)
→これは舞台用特殊メイクってやつです。
遠くの観客席から見ることを前提にしているから近くで見るとかなりケバく見えるんだな。
◇アイディア
→あなたは少年の服に隠れた腕が血まみれで変な方向に曲がっていることに気がつきます!【0/1d3】
◇医学or幸運
→これは高エネルギー外傷だな。例えば高所からの落下とか。両手両足を折るほどの出血をすれば生命の危機で普通に話せるわけないことも知ってるんだな。【0/1d2】

・どこで降りるの?
『移動サーカスのテントに行かないといけないんだけど、場所がわからなくて…気がついたらこの切符を持ってたの。【二野町】ってところ行きだって。どうしよう……』
・サーカスの演目について
『自分が小さい時から読んでいた好きな話なんだ。この役がやりたくて団長に何回も話に言ったんだ!……たくさんの人に見てもらいたかったなぁ……』
・車掌さんに話しかけられた
(少年は怖がってしまい話せません。)
・金貨を持った触手を見る
『あの…僕が演技したとき、観客の方がよく花束を投げてくれることがあったんです…たとえばなにか演技をするとか…?どうでしょうたぶん…ですけど…それで観客の皆さんが喜んでくれるのなら…ぼくはそれで幸せです』

●窓
外は真っ暗…ってガラスが入っていないじゃない!なんだか生臭い風を感じる…
◇アイディアor目星
成功→無数の目がこちらを見ています!【1/1d3】
失敗→視線を感じたような…?

窓の外の人達は上位存在の『観客』です。探索者が面白いことをすれば【金貨】を1枚投げ入れてくれます。
◇判定について◇
PCがなにか面白いことをするたびに
シークレットダイズで1d100<=10,20,30……とかどうでしょ。成功なら金貨投げる、みたいな。
RP的に投げないほうが面白そうなら投げない、とか結構自由でいいかも。

●車掌さん
台詞がいちいち演技っぽい。
なにやら仕事に集中しているようです…声を掛ければ話してくれるかも。

◇目星もしくはRPで振り向かせる
→身長2mはありそうな巨大な車掌さんは…よく見ると顔も手も骸骨です!【0/1d3】

・終点行きのチケットが欲しい
→『チケット?ええここで買えますし精算もできますよ 追加料金は【金貨3枚】です。』

・金貨なんて持ってないよ!
→「それは残念…。今持っていらっしゃる駅で降りて頂くしか…」

◇説得または安くしてほしい的なRP
→「うーん……。私の一存では…では『オーディエンス』の皆様方から募ってはいかがでしょうか?」車掌さんは、まるで司会者が舞台上で演者を紹介するような手振りで、窓の向こうを指しました。
あなたは窓の向こうの無数の目が『うおおオオオ!』と歓声とも暴風とも聴こえるような恐ろしい声で叫ぶのを聞きました。【1/1d6】

・【金貨】2枚集めて切符を交換する
→『確かに頂きました。どうぞ新しい切符です。よい旅を』車掌さんは芝居めいてお辞儀をしました。

●広告
『移動サーカス遂に一野町に登場!!』
チラシと同じ内容のようです。
◇アイディア→しかしこの空中ブランコをするピエロの顔だけ黒く塗りつぶされています【0/1d3】

●路線図
見たことのない地名ばかりです…。
◇図書館or目星
→この電車が停まるのは『一野駅』、『二野駅』そして終点の『三野駅』です。

●おじさん
帽子とコートを着たおじさんです。あなたから少し離れた席で眠っています…
・話しかける
→………。
・なにか帽子を落としそうなことをする
→おじさんには頭がありません。
【0/1d3】

<一野駅に到着した>
『まもなく…一野駅…一野駅…お忘れものなさいませんように…お降りの方はお急ぎくださいませ……』

座っていたおじさんがゆっくりと立ち上がり、ドアに向かって歩き始めました。
ドアが開くと外は真っ暗です。

おじさんは電車の外へ一歩踏み出しました。
…直後、おじさんの体は巨大な触手に捕まり…一瞬で見えなくなり…
……骨が砕けるような嫌な音がして、また静かになりました。

それを見たあなたは【1/1d4】

●おじさんがいた座席(一野駅を越えた後)
電車の座席の間にメモが挟まっています。
何か書いてあります。
「道半ばにして死ぬことは悲しいことだ これはもう俺にはいらないから上手に使ってやってくれ」そしてメモと共に1枚の【金貨】が紙にくるまれています!

……………

情報を全てだし終わったところで車掌さんのアナウンスが聞こえます。
『まもなく…二野駅…二野駅…お忘れものなさいませんように…お降りの方はお急ぎくださいませ……』
………………

◇ED分岐◇
・二野駅に自分or少年が降りる
・もしくはどちらも降りない
………………

●ED1
(チケットを買えず少年が二野駅で降りる)

……「『探索者』さん、お話してくれてありがとう。」

少年は にこっと悲しそうに笑い、真っ暗な電車の外へ一歩踏み出しました。
…直後、少年の体は巨大な触手に捕まり…一瞬で見えなくなり…骨が砕けるような嫌な音がして、また静かになりました。

それを見たあなたは【1/1d6】

……「お客さん終点ですよ」
あなたは車掌さんに起こされました。ここはいつもの列車の中です。少年はどこにもいません。
変な夢だったなあ、と思いつつあなたは日常に戻ります。なんとなく左肩が重い気がしますが…そのうち忘れるでしょう。

テレビではニュースが流れています。
『……町で開催される予定だった移動サーカスにて演者の転落事故があり……病院に運ばれましたがまもなく死亡……上映は中止に……』

●ED2
(少年とチケットを交換し変わりに二野町で降りる)
……「『探索者』さんありがとう…ごめんなさい……」

少年は 悲しそうにあなたを見送りにきます。
あなた は電車から降りようと一歩踏み出しました。
…直後、あなたの体は暗闇に吸い込まれるように落ちていきます。
暗闇の中で、あなたは巨大な複数の目と、巨大な触手を見ました。
あなたは【1D10 / 1D100】

……病院の テレビではずっと同じニュースが流れています。
『……町で開催される予定だった移動サーカスにて演者の転落事故があり……病院に運ばれ……命に別状はなく……上映は延期に……』

●ED3
(少年と終点まで到着する)

……「『探索者』さん、本当にありがとう。さあ一緒に行こう!」

少年は にこっと笑い、真っ暗な電車の外へ行くため立ち上がりました。あなたは……

……「お客さん終点ですよ」
あなたは車掌さんに起こされました。ここはいつもの列車の中です。少年はどこにもいません。
変な夢だったなあ、と思いつつあなたは日常に戻ります。
…あなたは駅で広告を見ます。世界的なサーカスが近所にやってくるらしい!

テレビではニュースが流れています。
『……町で開催される予定の移動サーカスにて演者の転落事故があり……しかし奇跡的に怪我はなく……上映は予定通り行われるとのことです……』

……………
生還した【1d10回復】
少年を助けた【1d6回復】


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