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婦人科検診に引っかかった話

突然なんの話やねん!と突っ込まれそうですが笑
こういう話ってセンシティブやし読みたくない方はスルーしてください。(実際少しセンシティブな話も含まれます)
ただ私はこの出来事で自分の人生や価値観を大きく見直すことになったので、どうしても書き留めておきたかったのです。

自分が引っかかるわけがない

私は29歳の時、初めて婦人科検診で要再検査通知を受け取りました。
それはそれはもう衝撃でした。
身近に婦人科系疾患にかかっている人がいないわけではないのですが、家族や親戚も比較的子宝に恵まれている人が多いし、なんとなく「他人事」だったんです。
私は職場の検診で2年に1回無料で婦人科検診を受けれます。市からも無料検診が2年に1回やってくるので実質毎年無料で受けれるのですが、当時の私は「面倒くさいから」と言う理由で職場からの強制検診1回しか行っていませんでした。
その日も「あー検診面倒くさいなぁ」と思いながら病院に行き診てもらっていたのですが、いつもはすぐに終わるのにその日は
「んー?卵巣とか子宮が気になるとかお医者さんで言われたことある?」と先生から聞かれました。内心心臓バクバクしながら「無いです•••」と一言返すのがやっとでした。
その日にはっきりしたことは言われず、結果は後日職場からもらってください、とだけ言われ帰ってきました。←いやいや!気になるやろ!笑
その日から私は結果が届くまでの日々をなんとなくネガティブな気持ちで過ごしていました。
そして結果が手元にやってきた日。もうなんか試験の合格発表みたいな緊張感で封筒を開けると目に入ったのは要再検査の文字。
正直人生終わったと思いました。

体よりも心のダメージがデカい

再検査は今後のことも考えて近くの産婦人科でお願いしました。
とっても優しい先生で不安な気持ちが少しだけ和らいだのを覚えています。
そこで言われたのは卵巣に嚢胞があるのと子宮にポリープがあることでした。
終わった。
今でこそ落ち着いて文章を書けていますが、当時は可能性のある病気なども調べずに事前知識ゼロで再検査に行ったので、検査結果が良いことなのか心配すべきことなのかもわかリませんでした。でももう不安すぎて看護師さんや先生にも何も聞けず、一応と言われた腫瘍マーカー検査でさらに不安が増幅しました。
先生はいろいろ話してくれたのですがいまいち理解できず、と言うか頭の中がパニックだったのだと思います。受診後なんとか家にたどり着いて、卵巣嚢胞と子宮ポリープについてインターネットで調べまくりました。
幸い今すぐ入院したり、子供が産めなくなるものだったり、命に関わるものではなかったものの、その時の感情は今でも忘れられません。
「あなたの体には使用期限があるんだよって言われてる気がする。」
近年は高齢出産が当たり前になり、女性が子供を産む年齢も上がってきている中ですが、その時の私には確実に焦りが生まれました。

結婚?出産?それって本当に私の意思?

検査結果を受けてまず私が何をしたと思いますか?
そう。マッチングアプリの登録。笑
「私の体には期限があるんだ。それなら結婚相手を探してとっとと子供を産まないと」
そう思い、アプリを通して複数の人とメッセージ交換をし、必死に「私の子供の父親候補」を探しました。でもそんな時、ふと全てが嫌になったんです。
「なんで私は会ったこともない人とメッセージ交換なんかしてるんやろう。」
そう思ったらもうアプリを削除していました。笑
先に言っておきますが、私はアンチマッチングアプリとかでは全くないです。
出会いっていろんな形があるし、「結婚」というものを見据えたときにアプリってすごく理にかなった出会いやなと思うんです。実際私も別の時期にアプリで出会った方とお付き合いをしたこともあります。
ただこの時の私の場合は動機が良くなかった。
自分自身が本当に結婚や出産を望んでいるのかもわからないのに相手探しに躍起になっていたんです。焦りだけで行動して自分の気持ちを完全に無視していました。
ここから、私の、私による、私自身と向き合う日々が始まりました。

自分の素直な気持ちを認めていい

「自分の体に使用期限がある」これはすごく歪んだ見方かもしれません。
でもこれは本当に私の中で素直に生まれた感情だったし、そう考えることで逆に冷静になっていろんなことを考えることができました。
私はそもそも結婚したいのだろうか。子供が欲しいのだろうか。今の仕事を続けたいのだろうか。
湧き出たたくさんの問いに私はまだ答えを持ち合わせていません。
というか日々考えが変化している、という表現の方が正しいかもしれません。
どうしようもなく結婚に焦る日もあれば、仕事でもっとキャリアを重ねて生きていたい!と思う日もあります。子供が欲しくて仕方ない、と思う日もあれば世界一可愛い犬がいるしそれだけで幸せ!と思う日もあります。どれかじゃなくて全てが欲しい!と思う日だってあります。でもその全てが私の本当の気持ち。
こういう自分の想いを人に話すと時には「甘い考えやで」「贅沢なことで悩みすぎや」「将来後悔するよ」といった厳しい言葉をかけられることもあります。
実際にそうなのかもしれません。でも私には生きていく中でいくつか決めているルールがあるのですが、その一つに
「未来の後悔は未来の私にお願いする」
というのがあります。
もちろんこう言うと「いや、子供のことはその時になって後悔しても遅いんやで!」と必ず言われます。こういうこと言う人って本当に黙ってくれない。笑
でもじゃあ望まずした結婚や出産をもし未来の私が後悔したら?大好きな仕事を辞めて後悔したら?その責任はあなたがとってくれるんですか?
何を決めても何を行動してもそれが自分が考えてしたことなら、私はどんなに悲しい気持ちを未来の自分が感じることになってもきっと受け入れられます。受け入れられる自分を日々作りたいと思っています。そのためにはしっかり自分で考えて生きていたい。
こういうふうに思うようになったのも健診で引っかかったことがきっかけでした。

そしてこれから

体についてですが今は年に1回の定期検診で経過を観察している状態です。今のところ手術は必要ないのですが、嚢胞やポリープが大きくなれば手術で切除になるようです。正直少しでも生理の血量が多かったり生理痛がひどいと不安になったりもするのですが、そういう恐怖心をも受け入れて向き合うようにしています。
心の方はというと、少し前にお付き合いしていた方と別れ、今はSHElikesの勉強で手一杯な状況です。というか今は勉強が楽しい。恋愛をシャットダウンしているわけでは無いのですが、休日はSHE関係のzoomの予定だらけでなかなか外に出られない。笑 
なのでまた素敵な出会いがあったときはここで書かせてもらおうと思います。←誰が興味あんねん笑
子供に関しては正直わかりません。でもきっと近い将来、このことについて考える日がやってくるし、その時の自分が納得できるような今を歩んでいようと思います。

さいごに

世の中には子供のいる人、子供がいたけど失った人、欲しいけど子供が持てない人、そもそも欲しく無い人、欲しくなかったのにできてしまった人、など様々な方がおられます。
また私が受けた診断よりもっと深刻な病気と闘っている方もたくさんおられます。
私の友人で1人目を産んだ後、2人目の妊娠で何度も流産を繰り返し「2人目作らへんの?」という何も知らない周りからの言葉を笑顔で交わしながら家で泣いていた人がいます。
私自身も「いつまでも子供を作れるわけじゃない」と言われるたびに「そんなこと言われんでもわかってる」と強気な気持ちを持ちながらも時には傷ついてしまうことだってあります。
私たちは自分の意図していない形で人を傷つけることがあることを絶対に忘れてはいけないし、言葉は時に強い暴力になってしまうことを頭に置きたいと常に思っています。
少しでも世の中の女性の生き辛さが軽減することを願ってこの文章を投稿します。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。



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