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30歳、独身、東京暮らし。なぜ1杯目のビールはあんなにうまいのか、あるいは映画と旅とウ…

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30歳、独身、東京暮らし。なぜ1杯目のビールはあんなにうまいのか、あるいは映画と旅とウマイ飯、人生についての考察

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自己紹介と、これからのこと

酔った勢いで、noteを開設した。 もし私が初めての読者だったら、たぶん最初に、このnoteがどういう情報を自分に与えてくれるのかとかが知りたいし、自己紹介記事があったら見ると思う。  すでにまばゆいほどのレッドオーシャンと化したnote界隈で、いつかビッグになることを心に誓い、未来の読者のために、最初はそういう記事を書くことにした。  ちなみに、アメーバとかライブドアとか、他のブログにしなかった理由は、なんかクリエイターっぽくてかっこいいからである。もうダサい。 ■どん

    • ジョージア、天国に一番近い国(10)ずっと生きていなかった【ウシュグリ、メスティア】

       1月4日。9日目。夜明け前に(とはいっても7時台だ)起床した。雪は昨晩から愚直に降り続いていたみたいだった。朝日は到底みられそうになかったけれど、白んでいく空はどうにか見たくて、しこたま着込んで外に出た。降りたての雪が宿の前の細い道にすっかり積み上がっていて、どうにも進みようがない感じだった。  宿のすぐ近くに小高い丘のようなものがあり、ひときわ大きな復讐の塔が煌々とライトアップされていた。私はひとまずその塔を目指すことにした。 雪の積もり方を観察し、道と思われる場所にさ

      • ジョージア、天国に一番近い国(9)マルシュルートカの功罪、小さな小さな秘密の村【ウシュグリ】

         1月3日。8日目。今思い返してもとんでもない日だった。  この日はクタイシからマルシュでメスティアに向かう予定だったので、クタイシに到着した際、バスターミナルでクタイシからメスティアに向かうマルシュの時刻を聞いていた。事前のインターネット情報では、8時だとか10時だとか諸説あったのだが、2024年1月時点では、9時に出発予定ということだった。クタイシからメスティアに向かうマルシュは1日1本しかなく、人気路線であるため、念のため8:00にはゲストハウスを出発し、タクシーで8:

        • ジョージア、天国に一番近い国(8)珍道中、開幕【クタイシ】

           1月2日、7日目。旅も後半である。  この日はクタイシ観光だ。前日に予約していた通り、朝9:00にタクシーが到着。案の定英語は話せないけれど、メディコがしっかり通訳してくれたのでかなり助かった。ハットリさんと一緒に乗り込む。  まず向かったのは、山奥にあるゲラティ修道院だ。一度は世界遺産に登録されたこともある、かなり古い修道院で、ぼろぼろのフレスコ画が魅力的だったので生で見てみたかったのだ。  到着すると、なんと扉が閉まっていた。まさかクローズか?ゴリの恐怖、再来である。

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          ジョージア、天国に一番近い国(7)新年の洗礼、滑り込みサンセット【ゴリ、クタイシ】

           最近、旅行記がちょっと雑になってきている気がする。反省である。しかし旅行記、どの程度基礎情報を交えて書くかが結構難しい。もっと丁寧に説明したい気もするし、あまり説明が長くてもくどい気がするし、現地で得ていない情報をわざわざ調べて書くのも、なんだかちょっと感覚に合わない気もする。日々試行錯誤だ。  さて、気を取り直して1月1日。新年である。あけましておめでとう。この日はジョージア西部に向けて移動する。途中、ゴリに立ち寄って、クタイシというジョージア第二の都市に宿泊するつもり

          ジョージア、天国に一番近い国(7)新年の洗礼、滑り込みサンセット【ゴリ、クタイシ】

          ジョージア、天国に一番近い国(6)人生のベストはいくつになっても更新できる【ムツヘタ、トビリシ】

           12月31日、5日目。大晦日(全然実感ない)。この日は、ムツヘタに行くことにしていた。ムツヘタは、トビリシから一番近い世界遺産の街で、日本でいえば京都みたいな位置づけだ。Didube駅からマルシュが頻発しており、15ラリ程度で行ける。一方、ムツヘタ近郊に2か所ほど大きい教会があり、これらにアクセスする場合はタクシーを使う必要があった。  Didube駅に到着して、ムツヘタ行きのマルシュの場所を問い合わせると、すぐにタクシーのドライバーたちの強烈な営業を受けることとなった。

          ジョージア、天国に一番近い国(6)人生のベストはいくつになっても更新できる【ムツヘタ、トビリシ】

          ジョージア、天国に一番近い国(5)朝日鑑賞、行き当たりばったり雪原滑走、ラーメン忘年会【グダウリ、トビリシ】

           12月30日、4日目。7時ごろのアラーム音で目を覚ます。嘔吐と腹痛の夜を超え、知らない間に眠っていた。寝られてよかった。朝日を見るために目覚ましをかけていたのだ。  自分の体調がどうなっているのかがまったくわからず、ベッドの中でどうしようかとさすがに迷ったが、どうしても朝日は見ておきたかった。のっそりとベッドから抜け出す。スノボのウェアに分厚いヒートテック、背中にはホッカイロと、これ以上ないくらい寒さ対策を万全に、氷漬けの外へ逃れ出た。思っていたほど寒くなかった。  朝日を

          ジョージア、天国に一番近い国(5)朝日鑑賞、行き当たりばったり雪原滑走、ラーメン忘年会【グダウリ、トビリシ】

          ジョージア、天国に一番近い国(4)今日だけはアンチタクシーで【カズベキ】

           12月29日、3日目。昨晩はすっかり遅くなってしまったが、この日はトビリシより北部に位置する都市、カズベキに行くことにしていた。  カズベキ――正確にはステパンツミンダという――は、標高5,000mを超えるジョージアで3番目に標高の高いカズベキ山に隣接する都市だ。カズベキのハイライトは、標高2,000m以上の地点に位置し、「天国に一番近い教会」と称される、ゲルゲティ教会である。人々が信仰し集う場所であるはずの教会が、周りに何もないだだっ広い山頂にぽつんとある様は、ひどく不自

          ジョージア、天国に一番近い国(4)今日だけはアンチタクシーで【カズベキ】

          ジョージア、天国に一番近い国(3)もしかして親日【トビリシ】

          ※2日目その2。長くなりすぎたので分けました。  早々にシオニ教会を出て、ナリカラ要塞に向かう。ここは、ちょっと急な坂を上らないとたどり着けない(ロープウェーがあるのもうなずける)。石畳の坂をずんずん登ると、入り口にたどり着いた。一本道なのでわかりやすくていい。  要塞を名乗るだけあって、ナリカラ要塞からはトビリシの街が一望できた。ゲルニティ教会には高台がないので、より遠くまで見える。さえぎるものがないことでよりダイレクトにとんでもない強風が私を揺らした。買ったばかりの帽子

          ジョージア、天国に一番近い国(3)もしかして親日【トビリシ】

          ジョージア、天国に一番近い国(2)「無宗教」へのささやかな懸念【トビリシ】

           朝、7:30に目覚ましが鳴った。まだ外は薄暗い。ジョージアは日本より日の出が遅いようだ。  旅先なのにわざわざ目覚ましをかけて起きているのには意味がある。  二日目の今日は、トビリシを歩き回る予定にしていた。ジョージアの首都であるトビリシには、教会を中心とする観光スポットがいくつかあるが、いずれも地下鉄やバス、徒歩で訪れることが可能である。  そして、私が一番行きたかった教会は「ツミンダ・サメバ」という教会だった。街なかから少し外れた高台に位置するその教会は、トビリシのど

          ジョージア、天国に一番近い国(2)「無宗教」へのささやかな懸念【トビリシ】

          ジョージア、天国に一番近い国(1)リアル出川イングリッシュinトルコ【イスタンブール、トビリシ】

          2023/12/27 1日目  ジョージアに行くと言ったら、誰もに「何しに行くの」と聞かれた。答えに窮する問いだった。「すごくいいって聞いたから」以外にあんまり理由がなかった。もちろん後付けすればいくらでも理由はあるけれど、やっぱり「なんとなく」以外の答えはないなと思った。  2023年から2024年の年末年始は、会社が元々1/4まで休みだったこともあり、1/5さえ休めば年明けの三連休まで続けて休むことができた。社会人にしては相当長い期間の旅行ができる暦だ。そのころの円安

          ジョージア、天国に一番近い国(1)リアル出川イングリッシュinトルコ【イスタンブール、トビリシ】

          ベルベルの心を備えよ(20)なんてことない最後の日【アル・ジャディーダ】

           12/27、20日目。いよいよ明日、日本に帰る。PCR検査も陰性だったし、準備は万端だ。  さて、今日は何をしよう?私は思いあぐねて、Google mapを開いた。カサブランカで見るべきものは見たし、日帰りで、簡単に行けて、面白そうな場所がないだろうか。  悩んだ結果、私は「El Jadida(アル・ジャディーダ)」に訪れることにした。  それほど有名な観光地ではないと思う。偶然、モロッコに訪れたことのある友人がおすすめしてくれた都市だ。かつてポルトガル領だった名残で、ポル

          ベルベルの心を備えよ(20)なんてことない最後の日【アル・ジャディーダ】

          ベルベルの心を備えよ(19)突然の文明、タジン・プライド【カサブランカ】

           12/26、19日目。予定通り5時に起床。前日寝たのが早かったので、眠気はなかったが、やっぱり少しのどが痛い。  パッキングして部屋の外に出ると、廊下も全部真っ暗闇だったので、わずかなエレベーターの明かりを頼りに手探りで前進した。1階に降りると、ささやかなテイクアウトの朝食として、フルーツとヨーグルトが置いてある。チェックイン時に、バスターミナルに向かうタクシーと合わせてお願いしておいたのだ。  タクシーが来る時間にはまだ早かったので、いくつかのフルーツとヨーグルトを食べた

          ベルベルの心を備えよ(19)突然の文明、タジン・プライド【カサブランカ】

          ベルベルの心を備えよ(18)まるでおひめさまになったみたいに【シェフシャウエン】

           12/25、18日目。シャウエン三日目だ。朝食は宿の屋上のテラスで食べる。スタッフの騒がしさには閉口するが、屋上のテラスの景観の良さはさすがに素晴らしかった。  まずは荷物をパッキングする。というのも、その日の夜はホテルを変更することにしたのだ。最終日はシャウエンからカサブランカにバスで移動するのだが、出発時間が7時と早朝で、タクシーの入ってきにくい旧市街に宿泊するメリットがないのである(それほど気に入ってはいなかったのもあるが)。新市街方面で比較的評判がよいホテルを確保

          ベルベルの心を備えよ(18)まるでおひめさまになったみたいに【シェフシャウエン】

          ベルベルの心を備えよ(17)ハチだらけのミントティー【シェフシャウエン】

           12/24(念のため言っておくが、2022年の話だ)。17日目。シャウエン二日目の朝。  そういえばクリスマス・イブだった。モロッコはイスラム圏なので、都会じゃない限りクリスマスのクの字も街なかで見ることはなく、友人たちのSNSを見て初めて気づく。イスラム教万歳である。  この日は、1日目に引き続き、シャウエンの街を撮って撮って撮りまくる日だった(なので、実は旅行記として書けるような内容はあまりないことを先に言い訳しておく)。シャウエンは、高台にある「スペインモスク」以外、

          ベルベルの心を備えよ(17)ハチだらけのミントティー【シェフシャウエン】

          ベルベルの心を備えよ(16)造られたまち【シェフシャウエン】

           12/23、16日目。シャウエンに向かうバスは11時出発で、のんびりとした朝だった(ちなみに、フェズとシャウエンをつなぐバスは人気路線なので、早めに予約することをお勧めする)。絶品のムスンメン(モロッコのパンの一種)を名残惜しく味わって、Bossと握手を交わし、私は宿を出た。  フェズのバスターミナルは少し離れていたので、道路でさっとタクシーをつかまえる。さあ、料金交渉だと腕まくりをして乗り込んだのだが、なんとモロッコ16日目にして初めて、メーターを使ってくれる(しかも同乗

          ベルベルの心を備えよ(16)造られたまち【シェフシャウエン】