2021/11/18 帰り道のこと

少なくとも秋と呼ぶ日々が過ぎ去って、冬と呼ぶかはわからない日々を生きている。寒くなってきたなぁと思えば、感じる寂しさに人間の生きることを思う。TLを毎日のように誰かと誰かの婚姻届が通り過ぎてゆく。二人組を作ってくださいって言われて困る人生をやってきたわりには、世界にはあんだけ二人組を作っても、まだまだ余ってる人がいるみたいだ。誰か世界を救ってあげてほしい。

最近は飲み会も昔みたいにまたやるようになって、色々な人と話す機会が増えた。VRCの人と話すならまだわからないけど、普段は仕事とか異性とかお金の話ばかりだ。

何歳くらいで結婚したいとかあんの、と誰かが聞くと誰かは27くらいかなぁとか、わからないけどお金がなぁとか、でも何人かはやっぱ子供欲しいからさぁって言う。子供なぁって適当に相槌を打つ。僕にはまだ、子供が欲しいとは思えなかった。

今日は体調が悪くて、仕事が終わった22時過ぎの新宿を少し震えながら歩いた。職場の人に子供ができて現場からいなくなり、結婚がどうとか、子供がどうとか、そういう話が現実味を帯びてくる歳になったなぁと思う。なんで子供が欲しいんだろうと、僕の記憶を少し振り返って、それ以上はやめることにした。代わりに両親を思い、なぜ僕が欲しかったんだろうと、その答えがこの歳になってもわからないことを知った。

手を繋いで歩く子供のことを想像すると、せめてそれが幸せに生きていけばいいなぁと思う。僕が生きてきた中で知ったことをできる限り教えて、僕にできなかったこともできるようになって、死にたいとか思わずにずっと生きるのだ。そしていつか人を愛せればいい。そんな感じがいいなぁと思う。悪くないっすね。そこに僕がいることを、僕はまだあまりうまく想像できなかったけど。

でもまぁもし何かできるなら、文章の書き方を教えてあげたい。うまく文章を書くやり方なんか知らないけど、楽しく書くことは多分僕はうまい。

こんな特にゴールのない考え事も、書ければ案外悪くないなぁと久々に思う。最近書けてなかったもんな。こういうのでいいんだよ。こういうのでいいんだから。

書くのを教えたいって思ったのは、案外初めてだった気がした。

2021.11.18 靄篠

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