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PFFアワード2021

ピアフィルムフェスティバル2021が京都で開催されました。その上映に参加したので、見た作品のレビューを公開します。ぜひ、ご覧下さい!

母性の目覚め 

中学校への登校中、突然"母性"に目覚めた私。結婚や妊娠、子育て、様々な年代において私につきまとう母性をめぐる言説。母性、そして親になることとは?5分間のポップなアニメーションで様々な思考が駆け巡る。

突然の母性の目覚めを体験した主人公の中を巡るぐるぐるがはっきりと伝わる映像作品だった。私は最近、急にハタチを祝われ、急に大人になった気がしている。これから色々な選択をしながら生きていくと思うが、その大きな選択が急に目の前に現れた出来事があった。これから「女性」として生きていくための大きな選択をする覚悟が今の私にあるのかということについて考えさせられた。ヘビーなテーマだが、原曲が印象的なアニメーションで作られており、いい意味でさっぱりと鑑賞することができた。

県民投票

原発再稼働の是非を問う県民投票をめぐるドキュメンタリー。自分自身で政治について考える大切さをよびかけ、対話を重ねる人々を映した本作は、私たちが目を背けてはいけない現代日本の政治の姿をしかと捉えている。

私は、普段の生活で日本の政治のあり方について考える機会はない。しかし、この日本でいろいろな制度の中で生活していく身として必要なことだと感じた。そして、意志を伝えるためにはとても大変な過程があるのだと、ドキュメンタリーでリアルに知ることができた。今は賛否さえも出てこないため、考えるために、知ることから始めようと考えさせられた。

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壁打ち

一人で壁に向かって野球の練習に励む少年。そこに現れた、もう一人の野球部員。チームメイトであり、ライバルでもある2人の野球少年の微妙な関係を、壁にボールを当てる淡々としたリズムの中で言葉少なに描き出す。

壁打ちの音が印象的だった。リズミカルで規則的な音。その音と対象的な、安定しない少年の心が上手く描かれていた。監督のお話の中で、映画館のスクリーンによって明るさが異なることを考慮して制作したいということがあった。しかし、暗い表情に雰囲気が合っていて、この明るさの違いも味だと感じた。貴重なお話と共に鑑賞することができた。

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3つの作品を見て、たくさんの考える機会を与えられたため、貴重な体験でした。映画制作にも興味が出ました!(西村)


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