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あなたのための映画① 「女は女である」

 こんにちは。はじめまして!映画チア部京都支部の西村です。京都支部で行っている、映画紹介1周目ラストとなる第3回目となりました。これからもそれぞれが映画の魅力を伝えていきます。よろしくお願いします!

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 まだ暑さが残る10月。今年秋はあるのだろうかと心配しています。でも、ふと心地よい風が通る瞬間や香りに秋を感じ、るん♪とスキップしたくなります。上に添付した画像はついこの間(10月5日)に撮影した高野川と夕焼けです。では、この素敵な時期に見たくなる映画を1本。

「女は女である(Une femme est une femme)」
監督:ジャン=リュック・ゴダール(Jean-Luc Godard)

 エミール青年は、ストリップ・ダンサーのアンジェラの恋人で、一緒に暮らしている。ある日アンジェラが子供が欲しいと言いだすが、意見が合わない。そんな2人と、アンジェラのアパートの下の階に住むアルフレッド青年の3人で繰り広げられる物語。

 会話、そしてジェンダーについて。可愛らしさ満点の3人の会話だが、ただの会話として聞き流すことのできない「対話」であるかのように、裏に垣間見えるジェンダー思想によって何度も考えさせられるのだ。

エミール:「泣く女は醜い」
アンジェラ:「そんなことない。その反対よ。アニエスは泣く女の顔は美しいと言ったわ。泣かない女は排斥すべし。現代風な女はバカよ。男をマネようと泣かないつもりの現代風な女はバカよ。」

異なるジェンダーに対しての反発とともに、自分のジェンダーに対して肯定的な考えを基本にしながら物語が進む。よって、恋人間係であるにも関わらず考え方は離れている。その中で男と女という性が存在することの面白さを感じる。この映画は「女は女である」という題名から始まり、「女は女である」という結論で終わる。このように淡々と物語が進められ、結局AはAであるという呟きで終わる、解決意欲のない部分にゴダール映画の魅力を大いに感じる。

色彩豊かな秋にぴったりの衣装と小部屋。
そしてアンジェラのように歌って踊り出しそうです...

「女は女である」は、現在U-NEXT、Amazonプライムビデオで配信中です。ぜひ、あなたのための1本に。映画チア部の西村でした。

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