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キャッシュトラック(原題:Wrath of Man)

総合:★★★
 ┝構成 :★★★★☆
 ┝演出 :★★★★☆
 ┝映像 :★★★☆☆
 ┝音楽 :★★★☆☆
 └独創性:★★★★☆

ー基本情報ー
監督:ガイ・リッチー
出演者:ジェイソン・ステイサム など
製作年:2021年

★おすすめポイント★
①ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムが16年ぶりのタッグ
②複雑に並ぶ時系列が魅力的
③ジェイソン・ステイサムファンにはたまらないアクションとドンパチ

▼あらすじ

LAにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。日々、現金輸送車(キャッシュトラック)を運転するのは、特殊な訓練を受け厳しい試験をくぐり抜けた強者の警備員たち。そこに雇われた新人パトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)、通称“H”。試験をぎりぎりで合格した彼は周りから特に気に留められる存在ではなかった。しかし、彼の乗ったトラックが強盗に襲われた時、驚くほど高い戦闘スキルでそれを阻止する。
彼は一体何者なのか?周囲が疑心暗鬼に陥る中、全米で最も現金が動く日“ブラック・フライデー”に集まる1億8,000万ドルの大金を狙う強奪計画が進行していた…
(公式サイトより)

▼構成

最初はフォーティコ・セキュリティ社の警備員2人が殺される事件で物語が始まる。それから時がたち、パトリック・ヒルがその会社に入社。そこで銃の射撃テストなどの採用試験が行われるが、平凡な成績で終わった。そしていよいよ初めての現場にでるが、いきなり武装集団に襲われる。武装集団の言いなりになる主人公だが、いきなり高い戦闘スキルをだし瞬殺。そこで彼から徐々に彼は何者か、何故今の警備会社に就職したのかかが明らかになる。

▼演出

本作の最大の見せ場は観客を魅了するストーリー展開。本作は時系列でストーリーが進行するのではなく、急に3週間後、5か月前などあっちこっちに行く。そんなでたらめな順番だったが、楽しく伏線回収させてくれる編集のレベルの高さに脱帽。

▼キャラ

主人公が今の警備会社に入った理由は殺された息子の復讐。原題がWrath of Manを直訳すると「男の怒り」になるため、これは復讐映画なのかと容易に想像つく。息子が殺されたあと、仲間の協力を得て、次々と疑わしきものに制裁を加える。そしてフォーティコ・セキュリティ社に入社し、上司からラストネームのHillからとって「H」というコードネームみたいなものを与えられる。同僚からはHeroのHみたいだねと言われるが、息子を亡くした地獄(Hell)とも個人的に捉えることができる。彼は悪を制裁するHeroか、地獄(Hell)のような苦しみから這い上がった男か。彼自身のストーリーに注目していただきたい。

▼その他

おすすめポイントにガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムがタッグとお伝えしたが、元々ジェイソン・ステイサムはガイ・リッチーの監督作品でデビューしている。1998年公開の「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」(原題:Lock, Stock and Two Smoking Barrels)だ。ちなみに監督のデビュー作品でもある。国内最大級の映画レビューアプリ、Filmarks(フィルマークス)では2万3千人以上がレビューして平均評価が4.1(2021年10月現在)という高評価を得ているので、たくさんの人を魅了している作品だと言える。私もこの作品は好きで良質なクライム作品だと思っている。だから今回の再タッグの報道が出たときは心の底から喜び、鑑賞したら、期待を裏切らない出来であり、私にとって最高な劇場体験だった。

▼この作品が好きな人へのおすすめ作品

・ジェントルメン(原題:The Gentlemen) (2019)
・ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(原題:Lock, Stock and Two Smoking Barrels) (1998)
・バンク・ジョブ(原題:The Bank Job) (2008)

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