見出し画像

好きな映画

いい映画は見るたびに発見がある

「好きな映画トップ3、何選ぶ?」
そう聞かれた際、2024年6月時点では、ここ10〜20年と変わらずに以下のように答える。

1:セブン
2:カリートの道
3:バックトゥザフューチャー

脈絡もない3つだが、一つ一つ説明していきたい。
まず3位のバックトゥザフューチャーは、言わずもがなというべきか、映画好きでこの映画が嫌いな人いるの、っていう作品だろう。1でマーティがギターをめちゃくちゃかっこよく弾いていて、あの場面をVHSで何十回も観ていたら、親父が後ろから「ギター買ってやろうか?」と言ってきて、エピフォンの3万円ぐらいのギターを買ってもらった思い出がある。レスポールなのに薄くて軽くて、ネックも細くて、おれにとってはその感触がずっと続いている感じなのである。軽くてネックが細いギターがずっと好きである。重いやつ、嫌い。ていうか、おれは子供の頃、おじいちゃんとおばあちゃんちで土日を過ごす子供だった。両親が共働きだったからな。で、当然インターネットなどない時代で、おばあちゃんちには、バックトゥザ・フューチャーと、特攻野郎AチームのVHSがあって、おれが当時獲得できるエンタメはそれぐらいだったのである。だから好きになったということもあるかもしれない。実際は、特攻野郎Aチームも好きである。ま、でも好きな映画3位以内に食い込んでくることはないが。

2位は、ブライアン・デ・パルマ監督がゴッドファーザー以降、アルパチーノと改めてタッグを組んだ映画「カリートの道」である。アルパチーノ扮する街のチンピラ、カリート・ブリガンテが好きな女のために小銭を稼いで、今でいうところのFIREしようとしたけれど、残念ながら振興のチンピラに腹を撃たれて死んでしまうっていう話なんだけど、おれはこういう、チンピラが女のために這いあがろうとして最後はうまくいかない、みたいな話が基本的に大好きなのだ。なんで好きなのか分からないが、自分でもそうなりそうで怖いぐらい感情移入してしまう。冒頭、カリートが言うのだ。「自分なりに頑張ったんだ」と。多分そんなようなセリフだったと思う。すでに担架に乗せられて死にそうなところなんで結末が見えている話なんだけど、もうそれを見るだけで泣いてしまう。それと、何年経っても好きな女にアタックするあたりとか、その女がダンサーを目指しているんだけど、結局ストリッパーになっているところとか、そういう街のどうしようもない物語自体が好きなのだと思う。

1位は、言わずもがなデヴィッドフィンチャーのセブンである。伝説の映画だよなぁと思う。まず色がいいんだよね。色が。あの黒と青が混じった色。その色で全体が統一されていてロサンジェルスの犯罪率の多い陰鬱な感じが最高だ。加えて、ストーリーも、ブラッドピットもモーガンフリーマンもグイネスパルトロウも当然いい。ブラピとモーガンフリーマンの人間的な対比もいいし、全体を通じてのあの残忍さもいい。めちゃくちゃ怖い鋭利な刃物で売春婦を殺させられてしまった可哀想なやつの場面で、店の主人みたいなのが尋問されるシーンがある。ブラピが、「お前、こんな人生楽しいのかよ?」とか聞くと、その主人は「楽しかねぇ。だがそれが人生だろ」って答えるんだ。ここ、最高なんだよね。

そういうことでおれが選ぶ映画トップ3でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?