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【レポート #29】長野県・安曇野市長選挙レポート(2021 10.17)


 「安曇野」は私にとって長野県の中でも大好きな場所のひとつです。 山が多い長野県において平野部が多い安曇野の風景は新鮮なのですよね。 そんな安曇野市で行われた市長選。 コロナ禍で容易に外出できない中、「取材」という名目で訪れるコトが出来たことに感謝しつつ、現職が引退し新人3名の争いになった選挙戦を、レポートします。


◆概要

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・面積:331.78km²(長野県 第9位) 長野県中央部に広がる松本盆地の北西部に位置し、 松本市、大町市、北安曇郡池田町、松川村、東筑摩郡筑北村、生坂村と接する

・人口:96,849人(長野県 第6位)※2021年10月1日現在

・2005年10月1日、南安曇郡豊科町穂高町堀金村三郷村・東筑摩郡明科町が新設合併して発足。 これらの旧町村を含む広域名称である安曇野を市名に採用したものであるが、「安曇野」が指し示す範囲としては一般に当市のほか、池田町松川村大町市南部、松本市の梓川地区(旧梓川村)なども含まれる

・市名の振り仮名は「あづみの」(英称は「AZUMINO」)。 合併前の協議会で正式に決定したものです

・市の平野部は梓川、烏川、黒沢川、中房川などによる複合扇状地上にあり、全体的に清流に恵まれた地域で、扇端部には日本最大規模のわさび園「大王わさび農場」があるほか、ニジマスの養殖が盛んである

・犀川にある長野県水産試験場では、信州サーモン (ニジマスとブラウントラウトを交配した新種)の開発を試みている

・市の中央部、旧穂高町には「日本アルプスの総鎮守」と呼ばれる穂高神社が有り、初詣や厄除祈祷、交通安全祈願のために多くの参拝客が集まる

・市西部の北アルプス麓には安曇野市から白馬村にかけて多くの美術館や博物館が建ち並ぶ「安曇野アートライン」が有り、オシャレなカフェやレストラン、ペンションなども多くあり人気の観光スポットとなっている

・「国営アルプスあづみの公園」(堀金・穂高地区)は四季を通じて楽しめる自然公園で、私イチ推しのスポットです!

・衆議院は長野2区に属し、

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 下条みつ(立憲・4期)氏を選出

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 務台俊介(自民・3期)氏が比例当選


◆立候補者

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荒井 久登  (43) 新 政治団体代表
古幡 開太郎 (70) 新 元大王総務部長
太田 寛   (65) 新 元副知事

荒井 久登(あらい ひさと)候補

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 荒井候補は信州大学卒業後、同大学院から衆議院秘書等を経て地域政党信州義民の会を結党、幹事長を務めています。 2021年4月の参院長野補選に立候補するとしていましたが直前に取り止め、今回の市長選に挑みます。 

古幡 開太郎(ふるはた かいたろう)候補

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 古幡候補は安曇野市穂高地区出身。 金沢大学卒業後、医薬品メーカーや私立高校の副校長、市教育長などの職に就いて現在は概要に書いた「大王わさび農場」を運営する「株式会社 大王」の総務部長を務めており、市長選出馬は今回で4度目です。

太田 寛(おおた ゆたか)候補

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 太田候補は安曇野市堀金地区出身。 京都大学卒業後長野県庁に入庁後、長野オリンピック広報センター責任者や商工労働部長、総務部長を歴任し2015年に長野県副知事に就任。 6年半に渡り阿部知事を支えるも今年8月に退任し市長選に出馬しました。「住んでよかった! ゆたかな安曇野」をスローガンに掲げ今回初当選を狙います。


◆POINT① 3期12年務めた現職市長が引退

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(市HPより引用)

 現職の宮澤 宗弘(みやざわ むねひろ)市長(81)が今季限りでの引退を表明。 空いたイスを新人2名で争う選挙となりました。 宮澤市長は市議や県議を経て2009年に市長初当選。 町村合併で2005年に誕生した安曇野市の二代目市長に就任し、旧町村に分散していた機能を集約する市役所新庁舎や、今秋完成予定の新総合体育館の建設を進めたほか、坂の少ない扇状地を活かして自転車による町づくりなどに取り組みました。 また、地元のパソコンメーカー「VAIO株式会社」のパソコンをふるさと納税の返礼品に加えたところ大当たりし、2016年度は8億1500万円を荒稼ぎ! そんな安曇野市のようにふるさと納税で高額の税金を得る自治体が急増したため2017年に総務省は資産性(メルカリ等で売ったら金になる)の高い電子・電気機器や時計などを返礼品から外し、返礼品の価格は寄付額の3割以下にするよう通知したのですが、宮澤市長は総務省を訪れて引き続きパソコンなどを返礼品に使えるよう要請したほか、県選出などの国会議員15人に要請書を送って協力を求めた結果、VAIO製パソコンは現在も返礼品として扱われています。 その他、シドニー五輪銀メダリストで最近安曇野市に移住した篠原信一さんを早速「安曇野市スポーツ大使」に委嘱するなどフットワークの軽い市長さんでしたが、今年81歳と高齢のためか引退を決断したようです。 宮澤市長が遺したものが大きいので、これらを継承するのか、それとも変革を図るのかが争点になると言えそうです。

◆POINT② 長野県で今年二度目となる「元副知事」の首長選立候補

 「元副知事」という素晴らしい経歴を引っ提げて市長選に立候補した太田候補。 もうそれだけで盤石のような気もしますが、必ずしもさにあらずでして、

 8月に行われた富士見町長選に、2013年~2017年まで副知事を務めた中島恵理さんが立候補したものの、“二期目を狙う現職” というよほどのコトが無い限り負けない相手と戦った結果、破れています。 ただ中島さんは結婚を機に富士見町に移住したのに対し、太田候補は地元出身であり戦う相手は全員新人、更に今年8月に辞職と直近まで副知事を務めていたなど有利な点が多く、中島さんよりも良い状況下で戦えそうです。

それでは、各候補の選挙運動の御紹介と参りましょう。


◆荒井候補の政策を、御紹介

 地域政党信州義民の会の幹事長を務めている荒井候補。 その党名だけ聞くと右寄り思想の強い組織のように感じてしまいますがHPに載っている政策や綱領を読む限りではそのようなコトは有りませんでした。

荒井候補、古幡候補の公報紹介に太田候補の演説会の様子など、続きは有料部分で。 価格改定後一発目の記事となりますが比較的お安くご提供できているので、宜しければ御購読いただきたく存じます。


・・・と、有料部分に行く、その前に、

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