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瞳に映るは

梟のように

夜が嫌いだった

独りぼっちで

大好きな人がどこにいるかわかんないから





『俺って夜になると視力あがんだよな』

「え?変なの」

『お前がどこにも行かないようにだな』

「わたしが?」

『夜が苦手だろ』





あなたに話しかけられた時は
いつだってただ眩しかった

友達も多くて
いつも明るくて
部活も頑張ってて
でも落ち込むとわかりやすくて
支えてくれる仲間がいて

全部わたしと真逆だった





『なぁ、俺と付き合ってよ』

「なんで?わたしこんなに暗いのに」

もっと可愛い子がいるじゃん
もっと明るい子がいるじゃん

もっとあなたに似合う子が…



『お前、居心地いいよ』

『そのままでいてよ』

あなたが休まるなら
あなたを癒せるなら


私は月になりたい

あなたが疲れた時にそっと見守る月になりたい


だから
寂しい夜は
誰にも見えない夜も
心が曇る夜も
雨の夜も

私を見つけて欲しい

あなただけには見つけて欲しい




♡end♡

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