インターネットに育児の愚痴を書いたら、子どもが児童相談所に保護されました。

新型コロナウイルスの影響で、子どもの置かれた状況について報道される機会が増えました。保育園・幼稚園・学校などが休みとなり、家庭で過ごす子どもたちにいろいろな悪影響があるのではないかという話題が、毎日ニュースで取り上げられています。

そのときに、一緒に紹介されるのが、「189」ですね。「児童相談所虐待対応ダイヤル」というやつです。(詳細:https://www.orangeribbon.jp/guide/)

189に電話することを「通告」というわけですが、もし、あなたが近所の子どもについて、あるいは、知人の子どもについて、189に電話して情報提供するとどうなるのか、知っていますか?

このアカウント(mousoujiru)では、実際に通告されてしまった家庭にどんなことが起こるのか、紹介していきたいと思います。また、そこから、「子どもを見守る社会」はどうあるべきなのか、考えていきたいと思います。

【登場人物】

父:会社員。子育てがんばりたい。会社は子育てに無理解。

母:団体職員。世帯主で、主たる家計を担う者。(ようはパパより稼いでいて、子を扶養に入れているってことです。)子どもが保護されたとき、第二子妊娠中で、妊娠中期。この記事を書いている。

子:保護時、2歳目前。

【子どもが連れていかれた】

ある日、職場にいたらケータイに電話があったので、とってみると、「あなたのお子さんを保護しているので、児童相談所に来てください」と言われる。「どうして保護したんですか」と聞くと、「インターネットに虐待を疑われる書き込みがあったと情報提供があったからです」とのこと。児童相談所に来るときに、母子手帳を持ってくるように言われる。

実際、保護当日の朝、イヤイヤ期が始まって準備の進まない子どもに辟易し、別室に移動して、Twitterに「子どもが死んでくれれば楽になれるのかな」とか、「いっそ殺して楽になるか…」的なことを書いた。しかし、鍵アカウントで、である。

なお、その前の週、パパと子どもが交代で風邪を引き、妊婦の身でありながら、普段はパパのやっている家事までやったり、仕事を休んで子どもと過ごしたり(微熱の子どもは体力があり余っていた…)して、私の体調も結構悪かった。もちろん、叩いていないし怒鳴っていないし、ごはんも毎日食べさせ、風呂も毎日入れ、歌をうたって聞かせ、ちゃんと育てていた。ようは、いろいろなことが重なり、私の負担が大きくなりすぎ、私が苦しかったのである。

めんどくさいことになったな、と思い、1人で行く気力がなかったので、パパに連絡。2人とも職場を抜け、合流。車で30分くらいかけて、児童相談所へ向かう。

ちなみに、子どもは保育園から直接連れていかれました。なので、朝、送って行ってバイバイしたのが保護前最後の会話でした。

【児童相談所・1回目】

児童福祉司が2名で対応してくれた。

「法律に基づいてあなたの子どもを一時保護したよ」という書類が交付される。ただ、一時保護した理由の詳細は記載されず、「緊急一時保護のため」とか、トートロジーみたいな文章が書いてあるだけ。

以下、主な会話。

私:「今日は連れて帰れないんですか?」

児童福祉司(以下、児):「連れて帰れません」

私:「いつ連れて帰れるんですか?」

児:「わかりません。安全が確認されたらです」

私:「どうすれば安全が確認されたと判断されるんですか?基準は何ですか?そもそも、叩いたりしていないので、子どもは安全に暮らしていました」

児:「基準とかはないんですけど、安全が確認されないと返せません。今日は返せません」

私:「今日来させた意味ってなんですか?」

児:(回答なし)

どうやら、「一時保護決定通知書」を交付すること自体が目的の呼び出しだったようです。

私:「どうして一時保護になったんですか?」

児:「Twitterを見た人からの通告があったのと、以前お母さんご自身で児童相談所に電話されて、その後の様子がわからなかったからです」

なるほど、たしかに、その前の秋くらいに、仕事でハラスメントを受けて家庭が荒れ狂い(1歳児がいるのに、土日毎日出勤して作業しないと終わらない量の仕事が発生し、しかもそれが期日までに終わらないと年度末の更新時に雇用契約を終了すると圧力をかけられた)、どこかに子どもを預かってくれるところはないかと情報を得るために児童相談所に自分で電話をしたのだった。そのときは、児童福祉施設に有料で数日間預けることができるが、窓口が市町村の子育て支援課だと言われたので、児童相談所との縁が切れた。だって窓口じゃないし。そこで、市町村の子育て支援課に連絡したところ、紹介された施設が遠くて高いので(車で片道50分くらい、1泊2日で4000円)、利用しなかった。結局、実家で2回か3回くらい預かってもらった。その間、別に児童相談所からフォローアップの電話はなかったはずだが…。こっちからその後の様子を報告する義理はないよね…?

私:「Twitterは鍵アカウントで、見れる人が限られているのですが、児童相談所は私が書き込んだということをどのようにして特定したのですか?開示とかさせられるんですか?」

児:「通告した人が、お母さんの名前を知っていて、かつ、書き込みを画像で保存して、提供可能だと言っているので、ご本人だと判断しています」

へ?それって冤罪発生するやり方では…?その程度の根拠で、子どもを勝手に連れていけるんですか、児童相談所って…。すごい…。

ということで、保護当日は主に以上のようなやりとりで終了。本当はパパが泣きながら、「連れて帰りたい」と言ったりとかしたのですが、事態が進展しなかったので割愛しました。なお、児童福祉司は、感情的なフォローは一切しません。だって心理系の人じゃないし。オウム返しすらしない。「連れて帰れません」と言うだけ。

ちなみに、児童福祉司の人、こちらの質問について、反応が2種類しかない。(1)事務的に返答、(2)本人もよくわかっていないのでおかしなことを言って場を混乱させる(法律関係の質問に適切に答えられないことが多かったように思います)。会話機能が不十分な人を対人援助職に配置するのやめてほしいですね。税金返せよ。

以上、保護当日でした。結果から言うと、保護後2週間で子どもは乳児院から戻ってきました。その間、児童相談所に面談2回、お迎え1回行きました。あと、その後3ヶ月、法的根拠なしにフォローアップ面談に付き合わされていますので、その辺も今後の記事で書いていきたいと思います。

<この記事の結論>

「あそこの子ども、心配だな~」とか、「あのお母さん、しんどそうだな~」と思って児童相談所に通告すると、親が見ていないところからでも、児童相談所は子どもを連れていくことができる。そして、子どもは数週間、帰ってこない。帰ってこない間、親はずっとストレスにさらされます。なんも支援になっていません。

親子を支援したいなら、通告は逆効果!

189より、1万円あげたほうがなんぼかマシ!

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