見出し画像

4月14日(火)

朝から、今日は出かけるぞ、と意気込んでいた。うそ。ほんとは昨日の夜から。外出自粛要請と、勤め先の休業で、外に出るのは徒歩5分のスーパーだけの日々だった。でも、柔軟剤がなくなり、歯磨き粉チューブがペタンコになり、いよいよ、徒歩15分のところにある薬局に出かける時が来た。一週間ぶりに日焼け止めとリップたけじゃない化粧をして、お出かけ用の服を着込む。アホ毛が気になって、サッとヘアオイルでなおした。O by Fのヘアオイルは、いい匂い。さぁ、いざ行かん、ヒールを鳴らして薬局へ。

カコンカコンと地面を蹴るつま先が楽しい。外に出てみると、いつもと同じぐらい人がいた。外出自粛なんて嘘なんじゃないの。でも、スーパーに人がいるのと同じくらい、のことなのかも。お店はところどころ閉まっていて、でも、空いているお店もあった。スーパーや薬局以外のお店が開いているのをみると、ぼへーっとした顔になる。開いているのね、ぼへー。薬局をたっぷり歩き回って、必要なものをレジへ。「レジ袋が有料になります」と言われて、涼やかに「そのままで結構です」と答えられた。自分の社会性が、まだ失われていなくてホッとする。4月になって、いっせーのーせで有料レジ袋になるお店が増えた。

ケンタッキーでツイスターのセットをテイクアウトした。ツイスターがおもっていたより小さくて、あんまりお腹いっぱいにはならなかったけれど久しぶりに、外食をしたのである、という実感があった。

今日は本来なら、有給を取っていた日なのでかなりゆっくりと仕事をしていた。休業してから平日毎日ミーティングをしているので、有給を取っていたことも忘れるし、なかったことになりがちなんだけど。仕事もしてしまうし。手持ち無沙汰なのだ。お昼のワイドショーをみたら、給付金をもらえるとか、もらえないとか、言っていた。大きなフリップボードいっぱいに説明をしないと分かりづらい制度なのか、とだけ思った。

夕方になり、夕飯。朝昼晩でご飯を食べる習慣はまだ身につかないけれど、夕方になると夕飯を食べたい、と体が思うようにはなってきた。冷蔵庫を開けて「なに作ろうかな〜」と独り言が出て、口をふさぐ。母みたいだった。母のことが嫌いではないのに、似てきたことを自覚すると、どうにも笑いづらい。

丸々太った春キャベツをだして、適当にざく切りにする。一個丸ごと。通販してた牡蠣の潮煮をだして、一緒に雑に炊いた。潮煮の出汁が一緒に真空パックに閉じ込められていたので、味付けは、しない。春キャベツから水分が出るから、お水も軽量カップ半分くらい。春キャベツは、火を入れすぎると苦味が出るから、中火にして、キッチンで暮しの手帖をぱらぱらしつつ、鍋の中を気にする。2019年秋号の暮しの手帖に掲載されている「うちのアイディア丼」という特集が好き。読むとわかるんだけど、簡単で、雑に作っても気にしなくてもいい、という雰囲気がある。“丁寧な暮らし”らしからぬ、らしさがある。春キャベツが、へちょん、としてたら、完成。椀に盛って、ポッカレモンをパタパタ落としたら、それだけで天才的に美味しかった!すごい!

仕事が休みになってすぐは、凝った料理を作るぞ、と思っていたけど、結局わたしは、レシピを覚えるまでもないぐらいのお料理が性に合ってる。簡単で満足いく一皿に、勝てるものはないし、第三のビールも進むってもんよ。

最後まで読んでくださりありがとうございました。スキです。