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コンカフェという思想

前回書いたように、キャストはツイッターやツイキャスなどのSNSを使いこなしています。これはキャストがオタクが多いことが幸いしているようです。コンカフェの衣装が着たいという目的で入店することが多いため、キャストはコスプレーヤーが多い。イコールオタクという図式が成り立ちます。情報収集のため、オタクとSNSは切っては切り離せない存在なので、SNSが得意です。情報発信もお手のものなのです。

キングコング西野氏のオンラインサロンの文章には、これからの社会人は発信力がないとダメだみたいなことが書いてありました。もし会社に新入社員が入って、ツイッターのフォロワー数が多かったら、それだけで会社の宣伝になります。人事としては同じ能力の学生ならフォロワー数の多い学生を選ぶことでしょう。しかもコンカフェのキャストは発信力とともに、決して炎上しないネットリテラシーも身に付いています。これからの企業が求める人材はコンカフェのキャストに埋もれているのではないでしょうか。

もちろんキャストにアカウントは持たされていますが、ほとんどつぶやかないキャストもいるので、ツイッターを更新することは強制ではありません。やりたい人が自主的にやるまでです。そんなところも今の働き方に合っている気がします。

さて、コンカフェは東京には秋葉原を中心に無数にあるし、10年位前から東京から地方へと広がっていったようです。なぜここまでの広がりを見せていったのでしょう。

それは簡単な話で、スナック文化の衰退とともにコンカフェが広がっていったと私は考えます。とはいえ、スナック文化というのは大変なものです。日本全国津々浦々にスナックはあり、その数はコンビニより多いそうです。地域の社交場としての働きもあり、キャバクラなどで働けなくなった女性の雇用の受け皿としての役割もあります。

ただ、スナックにも弱点はあり、お酒を飲むのが当たり前ということと、外から様子が伺えないこと、キャストが高齢なことです。これではなかなか若い人には浸透しないのではないでしょうか。

コンカフェはソフトドリンクだけの客のほうがおおいですし、ツイッターによって店の様子はだいたいわかるし、キャストも若いです。若い人はスナックよりコンカフェに通うでしょうし、最近はおじいさんみたいな人をコンカフェで見かけることが多くなってきました。徐々にスナックは数を減らし、コンカフェが日本全国津々浦々まで進出する未来も遠くはないでしょう。

というか、コンカフェ的なるものが、スナックやキャバクラ、ガールズバーに浸透して、日本全国の接客業を乗っ取ってしまうのではないでしょうか。コンカフェ的なるものとは、SNSを重視するということと、キャストが主役という思想です。よく考えたらコンカフェには執事喫茶というものもあるし、男性キャストもいる。様々な衣装のコンカフェがあるし、年齢は若い人が多いけれど、年齢制限はない。となるとコンカフェ的なるものとは、若い女性のメイドが接客するというところにはない。となると究極なところはSNSを重視するところとキャストが主役になるところです。このビジネスモデルは強い。先ほども申した通り、近い将来コンカフェ的なものが日本の接客業の覇権を握る日も近いでしょう。













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