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第20作目「隔たる世界の2人」

鑑賞作品
隔たる世界の2人(2021)
監督:トレイボン・フリー/マーティン・デズモンド・ロー

<あらすじ>
タイムループに閉じ込められた男が、愛犬が待つ自宅に戻る途中で、警官ともめて殺される恐怖を何度も繰り返す。


繰り返される人種差別。

それをタイムループというSF的な設定で描き、世に伝えようという発想。

それによって伝えたいメッセージがストレートに伝わってきた。

正直、タイムループものには既視感がある。

でも、伝えたいものが繰り返される人種差別。

それが一枚のるだけで今まで見たことのあるタイムループものとは全然違う作品に見えた。

主人公の黒人は何度も殺されて、その日の朝に戻るのだが、その度に成長していき、どうにか白人の警察官とわかり合おうとしていく。

しかし、一方の白人警察官は頑なに歩み寄ろうとはしない。

その繰り返し。

黒人の主人公が目指している場所は、愛犬が待つ自宅。

それがとても平和を象徴しているように思えた。

30分の短編作品に詰まった長い歴史。

エンドロールも込みでの作品というのも印象的でした。


という事で…

隔たる世界の2人(2021)
オススメ度
★★★★★★★★★★


次回予告
ラッキー(2018)
監督:ジョン・キャロル・リッチ