チラ詩の裏9

吸い殻入れに落としたタバコの数を数える
ひいふうみいよで数えきれずに
ごめん仕事が終わらなくてと
最後に届いてから2時間
もう少し待とうあと少し待とう
そう言い続けてもう3時間
も一度タバコに火をつけた

今日が終わるまでの時間を数える
ひいふうとあともうわずかで
せめて日付が変わる前に
君がいるだろう方角へ
ハッピーバースデーと小さくつぶやく
お店の電気はとうに消え
も一度タバコに火をつけた

今日が始まり時間は進む
数えるのはもう億劫で
それでも待つことを諦められず
街灯の下でタバコを咥える
少し振り返るその先に
駆ける姿が小さく映る
僕はタバコの火を消した

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