男は結果重視で女は過程重視という風潮に対する疑問と娘婿の合理性
一般論として、男性は結果重視で女性は過程重視と言われがちではあるが、実際にはその逆の場面もあるということについて今回は書いていきたい。
いわゆる男脳と女脳による違いから生じる言動の違いを都合よくピックアップすることであれこれ語られがちなのであろう。
しかし、ことお金を得ることに関しては、男性は結果重視で女性は過程重視という風潮はむしろ逆なのではと考えられる。
お金を得るだけでは満足しない男性と結果重視の女性
お金持ちという言葉に受け止め方は男女差があるように思われる。
女性にとってはお金持ちは一種の身分であるが、男性にとっては金そのものだけではなくそのバックにあるものまでを見ているように考えられる。
玉の輿に乗ると言われるのは女性に偏っているが、これは性的資本の男女格差だけが原因ではないように思われる。
ヒモ男だったりホストは女性に貢がれているわけだが、港区の金持ちと結婚した専業主婦と比べると明らかに社会的な扱いが悪い。
ホストの場合はトッププレイヤーとしてバリバリやっている間はカッコよいと同性からも評価されることもあるが、それはあくまでホストとしての生き様だったり働き方が称賛されているからであって、いくらお金を持っていたとしても元ホストだと下に見られがちである。
RPGゲームで例えるなら、男性の場合は仲間と共に艱難辛苦を経て成長して魔王を倒さなければ意味がない。
一方、女性の場合は核爆弾で魔王が部屋ごと灰燼に帰したり魔王が餅を喉に詰まらせて窒息死したりそんなことになろうが、魔王がいなくなって世界が救われたことに変わりない。
このような傾向があるように思われるが、個人が遺伝子を残すことや社会形成をする上でどちらも必要であったと推測される。
男性的な考えがないと長期的な視点で社会を発展させることはできないし、女性的な考えがないと自らの遺伝子を繋いでいく上で不利となるだろう。
考え方の男女差は他のものに対しても様々あるが、ことお金を得ることに関しては男性は過程重視で女性は金額重視のように思われる。
承認欲求を満たす上では同性から認められることも重要だが、男性の場合はお金だけで承認されることはなくお金をどのように得たのかのプロセスまで見られる。
家業を継ぐには娘婿のほうが合理的
オーナー企業の場合は基本的に子どもが継いでいくが、上記のような男女差から、娘婿が継ぐことに合理性があるのではと考えられる。
2代目で初代が自ら先頭に立って戦っていた会社をきちんと組織化するという苦労はあったりするが、多くの後継者は先代から多くのリソースや仕組みを受け継ぐこととなる。
そのため、余計なことをしないというのも立派な仕事にはなるが、そこでやらかしてしまう人も少なくはない。
ソニーの息子とかその典型だが、余計なことをしまくってそれがことごとく失敗してすっからかんになってしまった。
先ほど述べたように男性の場合はお金や地位をそのまま貰っただけでは承認欲求を満たしにくく自らの手で切り拓いて獲得をしたがるが、その思いから失敗をしてしまったのではなかろうか。
大王製紙については、一昔前に学歴の話をネットでできて承認欲求を満たせていられればあんなことにならなかったのではないかという気もする。
井川氏が学歴の話をしている時のキラキラした目を見るとそう思わずにはいられない。
一方、これが娘婿だと余計なことに手を出す暇が無い。
組織を受け継いだとしても実の息子のようには全権掌握するのは難しく、先代が生きている限り高く見積もってもCOO的な立場に収まりがちで、そこから先は自らの手で切り拓いていかなければならない。
小人閑居して不善をなす、という言葉があるが、人間暇になると悪事とまではいかなくてもしょーもないことをやらかしがちである。
実の息子よりも娘婿のほうが適度に苦労をするから良いのかも知れない。
なお、ミツカンみたいな件もあるが、あれは稀なケースではなかろうか。
子種だけ欲しいのであれば結婚すら必要ないし、仮に結婚したとしても経営に興味のないタイプの男を娘婿にすれば良いわけだが、なぜか外銀でバリバリに働いていたタイプを傀儡化しようとしたのは謎である。
なお、ミツカンの現在は先代の長女が社長となっている様子だが、娘が継いだ会社となると筆者には大塚家具やスノーピークがチラついてしまう。
ミツカンは果たしてどうなることだろうか。
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