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母という呪縛 娘という牢獄 読後感想

 久々に満足できる本に出会いました。twitterのフォロワーがいいねしていた本でしたが、かなり自分にとっても関心の高いテーマ(毒親・教育虐待)であったため、kindleで購入しました。ネタバレありなので、まだ未読の方はブラウザバックをお願いします。









なぜ紗子はここまで医学部ないし助産師に固執していたのか?

 僕がこの本を読んで一番気になっていたことです。これについては作中では答えは明らかになっていません。あかり本人も今となってもわからないと述べています。

 少なくとも、学歴信仰で見栄っ張りで、自らの手で相手をガッチガチに管理しないと信用できない性格であることはわかります。あと個人的に思ったのは、あかりだけでなく紗子もおそらく受験期の間相談する相手がいなかった(見栄っ張りなため人に相談できない性格?)のが読んでて気になりました。(大学入学後は近所づきあいもそれなりにしている描写はあるが、受験期中はそのような描写は一切なかったはず) ほんの少しでも毒抜きできる話し相手がいただけで、ここまで暴走することはなかったのではと思います。


紗子が医学部受験に適切な教育方法を何も知らないで、我流であかりに医学部受験させたこと

 この本を読んでいて恐ろしいなと感じたもう一つの点はこれです。紗子の教育方針として本を読む限り気づいたのは、「とにかく参考書をたくさん買いそれを解かせる(物量戦略)でなんとかなると思っている」「悪い結果を出したときは叩けば治ると思っている」の2点です。別に勉強に限った話ではないのですけど、自分がそのやり方で成功した実績がないのにそれが正しいと思い込むのは本当に危険だと思います。(まぁ、そのやり方で成功したとしてもほかの人にそれが同様に当てはまるのかと言われると、それはまた別問題というツッコミはありそうですが・・・) 医学部受験をしたいのであれば、医学部受験に合格したことがある人・あるいは医学部受験を知り尽くしている塾講師のどちらかに頼るのが適切だと思います。自分のやり方を疑おうともしないあたりが恐ろしいな~と感じました。



 今回はここまでです。読んでいただきありがとうございました。

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