大国の覇権争い
1990年のドイツ統一達成、1991年のソ連邦崩壊により世界は民主主義に平和な社会の建設に向かうように見えたが再び覇権を争う世界となってしまった。
特に習近平率いる中華人民共和国の強行姿勢は残念である。
1949年に建国されてから100年で西欧を追い越す計画を立て、順調に推移している。この間に西欧は自分たちがいつまでも優位であると自己過信して留学生経由で技術を流失させ、中国を世界の工場として利用することで中国に富を蓄積させてしまった。今や米国のGDPを中国が抜くのは時間の問題である。そしてその富を貸し付けることでアジア・アフリカ諸国を借金漬けにし自分たちの意のままに動かそうとしている。
アジアで言えば東シナ海、南シナ海は徐々に赤く染まりつつある。日本が主権を主張している尖閣諸島も彼らの射程内に入っている。また、台湾に対する軍事行動の準備も着々と進められている。
核兵器の保有を含め日本の防衛は再検討が必要だろう。 米軍を追い出したフィリピンの大統領は中国には軍事的に敵わないと白旗宣言している。日本はかつて李承晩ラインで竹島を韓国に取られた。今、尖閣諸島が中国の実力行使を受けた場合に日本の自衛隊はこれを阻止できるか? 70年も戦争をしていない日本政府は自衛隊に攻撃命令を出せないのではないだろうか? また、米国が軍を動員してこれを妨げてくれるだろうか? 自国優先主義のトランプ大統領が日本や台湾防衛にどこまで本気であるか極めて疑問である。
中国外交について慎重な検討が望まれる。