新規事業でのシステムづくりとなぜ作る側と意見が衝突するのか?
システムを作りたい側とシステムを作る側のエンジニアやデザイナで、システムづくりの進め方や工数について大きく食い違うとき原因としては、事業フェーズの違いによるシステムの必要性に2種類の違いがあります。
大きく分けるとシステムが求められるフェーズには、(1) 顧客と課題発見と解決をしたいフェーズと、(2) 最高の効果・効率・満足というユーザビリティーを提供して最高のプロダクトを作りたいフェーズがあります。
(1) においては、解決されておらず解決する手法すら存在していないに近い課題を見つけそこに解決策を提供し、それを必要とする顧客がいるかどうかを探す必要があります。システムを作る時点で正解がないシステムづくりです。新規事業においては(1)のフェーズであることが大半です。
前者の場合に必要なことは、優れたデザインやシステムの設計の正しさや拡張性などに過度にこだわらずに、どれだけ速くプロダクトをローンチしてユーザに触らせられるかです。
この場合は、システムを作らずノーコードやSaaSを組み合わせて人力で済ませたり、RailsなどのRAPIDな開発を得意とするフレームワークでサクッと組み立てることがおすすめです。
ただしノーコードでシステムを作りこむのは拡張性が厳しいのであまりおすすめしません。
そして大手企業経験のエンジニアがスタートアップに参画する際に注意すべきことは、フェーズが違えば正解も違うということです。
スタートアップでは積極的に技術負債を借りなくていけない。最高の何かではなく、よりラフに迅速にユーザに提供すること、できれば作らないで顧客の課題を解決する手法を一緒に考えることです。
スタートアップは、リソースも限られています。そして事業フェーズによってやるべきこと、やるべき方法は決まってしまいます。スタートアップだからできそうな、こんな技術を使いたい、こんな凄いことをしたいのようなことは必要ないことが多いです。
会社が何をすべきフェーズなのかを理解してそれに適した方法でシステムを作りましょう。そして事業づくりではなく、技術面でやりたいこと・やりたくないことが強いならば、スタートアップへの参画はやめたほうがいいです。
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